マンダリナ・ダックのバックパック

MandarinaDuck.jpg
鞄は、男性ファッションの主要アイテムではないけれど意外と重要な位置を占めているのではないか。靴やベルトがそうであるように、持つ人のセンスや人となりを間接的に語っているのが鞄なのである。鞄にも色々あるけれど、職種によって違ってくるのはご存知の通り。たとえば緊急用医療用具を携帯する必要がある医師の場合、やはりあのボストンバッグが似合っていそうな感じがする。

最近ではトートバッグをビジネス用にスーツと合わせて使っている人を見かけて斬新な雰囲気を抱くけど、なぜか同じようにしたいとは思わない。かといってゼロ・ハリバートンのようなアタッシェ・ケースを自分が持つには行き過ぎているように思える。程よい大きさの手提げ鞄を持った人を見るといかにも仕事の出来そうな感じがするが、結局のところ、職種によって鞄は違ってくるのではないだろうか。

どうしてもノート型PCを持ち運ぶ必要のある人、商品サンプルを持ち運ばないといけない人、膨大な書類を抱えている人。あるいは自分の身体が仕事場へ行けばいいだけなので私物だけでよい人もいるだろう。本当に、それこそ様々なので、見た目だけでセンスがどうのこうのと判断するのは早計というものであろう。で、自分はどうなのかというと、バックパック(=リュックサック?)を専ら愛用している。

これには一応、理由があってそうしている。仕事柄、そんなに大きな鞄は必要ではない。それこそ「程よい大きさの手提げ鞄」で事足りるはずなのだが、仕事人であると同時に生活者でもあるわけで、仕事が終わったら駅前のスーパーマーケットで食材とか惣菜など雑多な食料品を購入し、それらを持ち運ぶにはわりと大きめのバックパックがいちばん都合がいいのである。レジで買い物袋をくれない店もないわけではないだろう。

また、自宅から最寄りの駅まで自転車を使っている関係上、やはり手提げ鞄よりバックパックのほうが便利であるのは身をもってわかっているつもりだ。近頃は自転車にカゴを付けないスタイリッシュなクロスバイクというか、マウンテンバイクのような自転車も多く、その場合、手提げ鞄は無理だろう。手提げ鞄は、自宅から駅まで歩き、スーパーマーケットで買い物をする必要がない人に向いていると言える。

さて、バックパックといっても本当に色々あって、ハイキングとか登山用のいかにも機能的なタイプ(デザインも派手なもの)は使いたくないし、高校生や大学生に似合いそうなのも手にする気がしない。程よい大きさでシンプルなデザインを選びたい。7~8年の間、吉田鞄製のモスグリーンのバックパックを愛用した後、某所で買った(安すぎて言えないが、使い勝手は本当に良かった)黒のバックパックもやはり同じくらい使い込んで見た目が貧相になってしまった。

というわけで、マンダリナ・ダック(Mandarina Duck)の中古品(おいおい)をネット通販で購入した。というのも、しばらく前まではACE鞄あたりのライセンス生産品を東急ハンズで見かけたのに、現在(2015年現在)では輸入業者がいないのか、日本の店頭でマンダリナ・ダックを購入することはできないからである。同社のバックパックはミニマリズムともいえるほどのシンプルさで、いつか使ってみたいとかねて思っていたほどだ。

写真のバックパックは、現在では生産されていない型番のもので、だからこそ、の中古購入である。5000円ほどで入手したが、見た目も全く問題なく、中古良品といったところだろうか。登山用でもなく、カジュアルすぎて安っぽく見えることもない、「こういうのが欲しかった」というピンポイントをずばりついてくる感じの良いデザインだと気に入っている。

大きめの取っ手が付いているけれど、これが本当に使い勝手がいいのだ。電車の中では、バックパックを前に抱え込むとか、手に提げておきたいもの。大きく膨れ上がったバックパックを背負ったままでぐいぐい押し付けてくるのは本当に迷惑。おまけに移動しようとして「すみません」と声をかけてもイヤ―フォンで音楽を聴いているらしく、まったく通用しないのも困った話だ。

マンダリナ・ダックの現行品でこれにいちばん近いタイプを探してみると8万円くらいしていたので、今回は本当に良い買い物をしたと思う。それにしても、日本でライセンス生産しているときに買っておかなかったのは失敗だった。ファッション・アイテムは「いいな」と思った瞬間、買っておくに限る、と頭でわかっているものの、なかなか実行できずにいる。


【付記】
● トレンチ・コートといい、バックパックといい、中古ばかり身に付けている自分っていったい……などと思ってしまいますが、今回ばかりはこれで良かったと納得しています。気に入ったデザインのバックパックって、本当に少ないんですよね。


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コードレーン・ジャケット

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春夏のジャケットとして背抜きで紺色のブレザー・コートがあり、もう一着は同じく背抜きで非常に細かいグレーとライトブラウンのハウンドトゥース(千鳥格子)柄のジャケットがある。これでだいたい間に合っているのだが、この時期になると着たくなるのがコードレーンかシアサッカーのコットン・ジャケットである。

仕事にも使うとなれば、コードレーンのジャケットがいいのではないかと思う。コードレーンは綿素材の細い畝が入った生地で、1930年代にブルックス・ブラザーズがこれでジャケットとトラウザーズを作ったのが元祖であるという。さすがにコードレーンのスーツは厳しいので、ジャケットだけ買うことにした。

といってもブルックス・ブラザーズのコードレーン・ジャケットを買うつもりはない。今は日本人向けに合わせて作っているかもしれぬが、以前はそういう配慮がなく、少なくとも自分には合っていなかったように思えた。1980年代の終わり頃、阿倍野の近鉄百貨店のブルックス売り場でそれを実感した。あちら製をそのまま持ってくるのが最も喜ばれる時代だったわけである。つまんない服屋だなあ、とその時思ったのは本当の気持ちだ。

ファンには怒られるかもしれぬが、ブルックスの服(というかほとんどのブランドの服)はすべて「既製品」なのである。本来、そんなに有り難がって着る類のものではなく、要するに「吊るし」なんですね。シャツもジャケットも、「ボックスシルエット」で作ってあるけれど、それは体型差をゆったりした形にしてできる限り回収しようという意図(?)で、本来、服というのは自分に合ったものがベストであるのは言うまでもない。

自分の場合、たとえばジーンズでもそうだけど、日本人の体形に合ったものが好きで、日本人が作った日本人の体形に合った服、これがいちばん気に入っている。ブランドの服に自分を合わせるというか、本当はあれは合ってないんだけど、肩だけが妙に張っていたり(イタリア物)、袖が異様に長かったりするの(直輸入物)は見ていて痛いものがある。近頃は日本製が少なくなってきたのが残念だ。

といいながらも、正体不明の(たぶん日本製ではない)淡いブルーのコードレーン・ジャケットを買ってきましたよ。どこで買ったか大きな声で言えないことは確かだ。こんな男(乙山)がお洒落を語るのはどうかと思うが、正体不明の安物を着ているのにそれらしく見える、というところをあえて狙っている。だから一般的にはきちんとしたブランド物、それこそブルックス・ブラザーズやニューヨーカー、J.PRESSあたりをお勧めする。

かなり細手の畝ですね。ラペルはいささかナロー(狭いめ)になっていて、いまどきの流行を反映しているわけだろうか。胸にはポケットがあり、ここにリネンのチーフなんかを飾るといいかもしれない。左右のポケットはパッチ&フラップになっていて、少しカジュアルよりにできている。肩は薄いパッドが入っていて、いわゆるアンコン(アンコンストラクテッド?)ではない。センター・ベントで全体にかなり軽く、所有しているジャケットの中では最軽量だろう。

ネットのコーディネート指南によると、コードレーン・ジャケットには白のリネン・シャツを合わせ、淡い色のネクタイを選ぶように、などとあるけれど、だれが仕事で白のリネン・シャツなど着るものか。ここはいつもの白のピンポイント・オックスフォードシャツを合わせる。ネクタイは紺かダーク・ブラウンの無地のニット・タイを選んだ。本当は指南通り、淡い色のニット・タイがあれば良かったかもしれない。

コードレーン・ジャケットは意外にボトムスを選ぶと思う。とりあえずはベージュ系のコットン・トラウザーズを選んだが、思い切ってオフホワイトのそれでもいいかもしれない。ライトグレーのウール・トラウザーズもいけるかもしれぬが、気分はやはりコットン・トラウザーズなのである。靴はこげ茶色(チョコレート色)の紐靴、ベルトもそれに準じてダーク・ブラウン系を選ぶ。

休日ならコードレーン・ジャケットにデッキ・シューズとかローファーもいいだろうけど、仕事の日にスリッポン(slip-on shoes)は履きたくない。昔はよくローファーを履いたのだが、どういうわけか今はあまり履く気になれない。いざというときしっかり走られる、蹴りもできる(?)という靴を選ぶようにしている。そうでないと、仕事の相棒にはならぬのである。

コードレーン・ジャケットをまとって初夏の兆しを感じさせる街に出る。たとえそれが正体不明の安物であったとしてもそんなに気にすることはない。要はコードレーン・ジャケットをさくっと仕事に使えるセンスと着こなしである。歩いていると風が心地よい。しかし街では半袖のポロシャツで歩いている人がいる。いつまでジャケットを着ていられるだろうか。


【付記】
● 実際にコードレーン・ジャケットを着て歩いている人は極めて少数派だと言えるでしょう。シアサッカー・ジャケットとなると、さらに少ないのではないかと思います。6月は意外に寒い日もあったりするのですが、果たしていつまで上着を着ていられるんでしょうか。

予想はしていたのですが、ストライプやチェックになると写真にモワレが出てしまいますね。環境にもよると思いますが、写真のジャケットが何だか波打つように見えているのです。それがモワレです。


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リネン100%のホワイトシャツ

LinenShirt.jpg
4月~5月になるとどういうわけか服や靴を買いたくなるのだが、これは自分でもわけがわからなくて困って(?)いる。それならきっちり自覚して自制すればいいではないか、という声が聞こえてきてはいるのだが、買いたくなったんだから仕方がない。今年欲しくなったのは100%リネン(麻)のホワイトシャツである。

できればアイリッシュ、妥協してフレンチリネンがいいけれど、もうなんの理念(←こらッ! 勝手に変換するな!)もといリネンでもいいや、こっちには理念なんてないんだからねえ。かといって、本当に安いリネンに手を出すとそれが露呈するかもしれぬので気を付けたほうがいい。そして夏が近いけど長袖を選んだ。

半袖のシャツはあまり好きではないのである。マドラスチェックやアロハシャツ、ポロシャツだったら半袖でも気にならないが、ネクタイを締めるシャツで半袖は好きになれず、真夏でも長袖をまくって着るようにしている。なんでそんなに意地になるんだ、と自分でも不思議に思わぬでもないが、これは意地というより好き嫌いの原理なのだ。

リネンのホワイトシャツを、白のヘンリーネックシャツの上から羽織り、前オープンで思い切りラフに着てみようかと思っている。ボトムスには濃いインディゴのジーンズ、靴はフルブラックのスプリングコートのスニーカー。スペルガとスプリングコート、どちらも持っているが、履き心地は圧倒的にスプリングコートが良いような気がする。

もう一つのボトムスは、ベージュ系の少し長めの半ズボン、バミューダ・ショーツというのだろうか、あれを合わせて靴はダーク・ブラウンでスウェードのデザート・ブーツなんかどうだろう。春夏にデザート・ブーツはどうかと思うが、長めのバミューダ・ショーツにデザート・ブーツはかなり合うんじゃないかと思っている。靴下をちゃんと履いて、色は靴のダーク・ブラウンよりかなり薄めのブラウンかベージュ系を選びたい。

リネンのホワイトシャツを、ジャケット・インにしてもいいんじゃないかと思う。その場合はシャツのボタンをちゃんと留める。リネンのジャケットはネイビーでも良いだろう。ボトムスはベージュ系のコットン・トラウザーズで、靴はウォークオーバーあたりのダーティーバックス。ベージュ系のリネン・ジャケットの場合……これがけっこう難しくて、やはり濃いインディゴのジーンズか、ライトグレーで薄手ウールのトラウザーズになるだろうか。

そうはいっても、日本で5月になるとジャケットを羽織っているのはかなり暑いのだ。実際、5月中頃を過ぎると25℃を超える日もあるだろうし、そうなるとジャケットを羽織っているのが苦痛になってしまう。背抜きの薄手ジャケットを何着か用意しているが、せいぜい6月までで、6月になったらシャツとネクタイだけになるだろうと思う。

本当、日本の夏でドレスコードを求められる職場の人は辛いだろうと思う。職場ではネクタイを外し、上着を脱いでも構わないという「クール・ビズ」とやらを実施しているので、その点おおいに助かっている。もっとも、ほとんどの人がネクタイを外している中で私(乙山)はつけ続けているので、白眼視されることもあるのだが。

以前だったら、リネンのシャツでも色物とかチェックを選んだものだが、どういうわけか近頃は真っ白のリネンシャツが好きになってしまった。真っ白のリネンシャツに真っ白のヘンリーネックシャツを合わせるのもどうだかな、と自分でも思わぬでもないけれど、なぜか気分は真っ白のシャツなのである。といってもやはり暑いので、袖を二回ほど折り返して着るようにしている。


【付記】
● もう少し飾りがあったほうが、と自分でも思わぬでもないのですが、飾りはどうも好きになれません。近頃見かける襟に妙な飾りがあったり、ボタンの色を変えたりしたシャツ、それから先が尖っていてグラデーションをかけたような茶色の靴、ああいったものはどうしても好きになれぬのです。


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トレンチコートは古着で

TrenchCoat_01.jpg
年間を通して最も寒くなるこの時期になると着てみたくなるのがトレンチコートである。だがどういうわけかトレンチコートに憧れてはいるものの、それを敬遠してきた。なぜそういうことになるのか自分でもよくわからないが、トレンチコートは自分には似合わない、という頑なな思い込みがあったのではないかと思う。

いくらトレンチコートといっても、たかがコートではないか。なんでそんなに有り難がるというか、ごたいそうに考えてしまうのだろう。なにもアクアスキュータムやバーバリーでなくたっていいじゃないか、偽物でじゅうぶん、いや偽物だからこそ、肩の力を抜いてさっと羽織って街を歩きたいものだ。新品である必要すらないと思う。

服によっては新品の新鮮さを存分に味わいたくなるものもあるけれど、トレンチコートは多少くたっと、よれっとしていたほうがいいような気がする。ただでさえごつい感じのいかにも軍服がルーツだと言わんばかりのデザインなのだ。そうだ偽物の古着、それから始めてはどうだろう。二大老舗の重圧から逃れて、さらにはハンフリー・ボガート(ボギー)のイメージからも逃れて、軽やかにトレンチコートをまといたい。

というわけで、ネット通販でそれらしいものを見つけて購入しましたよ。届いた箱をいそいそと開け、取り出してみるとこういうのが欲しかったというのにかなり近い色合いだったのがうれしい。近ごろのトレンチコートは白っぽいベージュ系のものが多く、もう少し褐色を帯びたものが欲しかった。かといって、グリーン系カーキとかチャコール系だといかにも軍服という感じがして敬遠したくなる。

写真を見ると薄めのベージュみたいに見えるかもしれないが、実物はもう少し茶系が入った色なのだ。ベージュやカーキというのは非常に幅が広いもので、写真だけ見て購入を決めても実物を見てがっかりすることがある。写真で実物に近い色再現をするのは難しいんですね。えてして外してしまうことの多いベージュとカーキだが、今回は満足できた。

ダブル・ブレステッドでロングのトレンチコートである。近ごろはショート・トレンチなどと称したものが流通しているが、それを着たいとは思わない。相当なロング丈で、手持ちのバルマカーン・コートよりさらに長いくらいである。肩のエポーレット(肩章)、右胸のストーム・パッチ、袖口のストーム・ストラップ、そしてベルトにはDリングまでちゃんと付いている。

二大老舗とは違うけれど、なかなかどうして、しっかり細部まで再現しているではないか。すっかり満足して有頂天になり、休日ではあるけれど梅田に所用があるので早速ピンオックスのボタンダウン・シャツにヘリンボーンのツィードジャケット、レジメンタル・タイをしめて出かけることにした。トラウザーズ(ズボン)はダーク・チャコールを選んだ。そしてトレンチコートを無造作に羽織る。

TrenchCoat_02.jpgいまさらネットで「トレンチコートのベルトの結び方」なんて検索するまでもない。そんなもの、適当に結んでおけばよいのだ。だけどボタンを全てはめ、ベルトをバックルでとめて中央に配すると(これが本来の正しい着方だが)、いかにも軍服みたいな感じになってしまう。ここは、あっさりいこうじゃないか。そう、ボタンなんかとめずに浴衣の要領で合わせたところにベルトでとめ、後はさっと適当に結んで終了、といきたい。

中央から右側に少しずらしたところで結び目を作った。自分は右利きなんだから、右側に結び目を作ればいい。そういえばボギーはどっちで結んでいたっけ、などと思い出そうとするなどもってのほかである。自分が勝手に作り出した、ボギーの呪縛からどれだけ離れることができるかが問題なのだ。結び目は右にするか左にするか、そんなことはどうだっていいのである。

人にどんな目で見られるだろうか、なんて気にしているのは自分だけで、人は自分が思うほど自分のことなど見ていないものである。阪急電車に乗っても、そんなにじろじろ見られることもなく、これでいいんだ、と思った。ちょっと拍子抜けしたくらいである。長の年月、つまらぬ自意識からずっとこれを敬遠し続けていた自分も相当の阿呆である。

梅田で所用を済ませ、ついでにヨドバシカメラ梅田店によって食事。休日である。ここは〈キリンシティ〉でうまいビールでもやりながらランチを済ませる。ヨドバシカメラ内はかなり暖房がきいているのでさすがにトレンチコートのベルトを外し、ベルトの先端をポケットにつっこんでフロントオープンにしてぶらぶら歩いた。

ついでに調子に乗って阪急百貨店の紳士服売り場を歩き、店先で商品を見ていると店員が近づいてきて、何かお探しでしょうか、と声をかけてくれる。昔、アクアスキュータムの売り場でトレンチコートの値札を見て腰を抜かしそうになったけれど、そのとき店員はこちらに一瞥だにしなかったものだ。それだけの年齢になってしまったわけだろうか。

すっかりいい気分で家に帰ってきてトレンチコートを脱ぎ、そうだウェブログに掲載するための写真を撮っておくか、とハンガーに吊るし、撮影する。バックも撮っておこうか、と裏返した瞬間、絶句して一人で赤面してしまった。ベルトのDリングが上を向いているではないか。その格好で、この阿呆は梅田周辺を調子に乗って歩き回っていたのである。


【付記】
● いつかは着ようと思っていたトレンチコートですが、ついにこの冬(2014年1月)、トレンチコートに袖を通すことができました。古着から始めることにして本当に正解でした。それにサイズがぴったり合っていたことも幸運で、なんだか自分のためにずっと待っていてくれたような錯覚を起こしてしまうくらいのいい出会いでした。


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スプリングコートのスニーカー

SpringCourt_G2ClassicBlack.jpg
去年、できるだけカジュアル&シンプルにいこう、などと決意してスペルガのキャンバス・スニーカーを購入したのだが、思いの外小さめで、素足で履くにはいいが靴下の上から履いて長時間歩行するのはできなかった。すぐそれに気付いて交換すればよかったのだが、うっかりしていて交換可能な時期を過ぎてしまった。

ちょっと自転車に乗って外出するときもっぱらスペルガを履いていたが、やはりスニーカーを履いて長時間歩きまわりたい。そんなわけで何かいいものはないかとあれこれ考えていると、スプリングコートのキャンバス・スニーカーでフルブラックのモデルをネットで見かけた。これっきゃないね、という感じで購入ボタンを押していた。

スプリングコートといえばなんといってもジョン・レノンが有名ではないか。『アビー・ロード』(1969)のアルバムジャケットにはEMIのアビー・ロード・スタジオ近くの横断歩道をビートルズのメンバーが縦一列に並んで歩く写真が使われていて、先頭を歩くジョンは白のスーツに白の靴。その白の靴がスプリングコートなのだそうだ。

販売店のウェブページを見ると、ジョン・レノンの他にもスプリングコートのファンは多いのだそうで、今それをちょっと転記してみると、ジェーン・バーキン、セルジュ・ゲンスブール、ジュード・ロウ、ジョニー・デップ、ポール・ウェラーなど。ここに只野乙山の名前が加わることなど永遠にないかも、じゃなくてないに決まっているがまあいいではないか。

もともとテニス好きの青年がデザインしたものを元に作られたそうで、箱には「depuis 1936(英語で since 1936)」などとあることから見ても歴史あるブランドだ。今ではクラシック・スニーカーの部類に入るスプリングコートだが、スペルガと同じようにデザインがとてもシックで、いかにもスポーツシューズです、という顔つきではないのが気に入った。

さて商品が届きましたよ。早速室内で靴下の上から履いてみると、おっ、これはとても履きやすいですね。足の指周りがわりとゆったりしていて、しかも足の甲から足首あたりが紐でしっかり締まるのが気持ちいい。インソールはふっくらしていてクッション性もわりとあるんじゃないかと思う。形成コルクに薄い皮を張っただけのインソールばかり履いている人からすると、とても柔らかく感じるのではないか。

テニスといえば、突然ダッシュをかけたかと思うと急にストップして切り返さないといけないような動きが連続する、足の負担はかなり大きいスポーツだと言える。その点、スプリングコートはよく考えられていて、現代の進化したテニスシューズと比べてはいけないかもしれないが、素人がちょっとテニスを楽しむというぶんにはじゅうぶん実用になるんじゃないかと思う。だってこれ、往時のフランス大会の優勝者が履いていたというものですからね。

スプリングコートのファンがたいへん多い、というのがなんとなくわかる気がする。これはちょうど、スペルガとかコンバースのオールスターのような古典的スニーカーと、現代の進化した機能的スニーカーのちょうど中間のような存在で、機能的にはなかなか練られていて履きやすく、デザイン的にはいかにもスポーツという感じではなくシックである。スプリングコートに一目惚れ、というか一履き惚れ(?)してしまった。


【付記】
● フルブラックにしたのはワンウォシュ(ト)の濃いインディゴブルーに合わせることを意識したからに他なりません。ブラックジーンズにもばっちりで、ベージュ系のチノ・トラウザーズに合わせてもしっくりくるのではないかと思いました。

ちなみに乙山が買ったのは「G2 Classic」というモデルで、「G1」とか、他にも色々モデルがあるようです。ジョンのような、真っ白のスプリングコートも魅力がありますね。

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只野乙山

Author:只野乙山

⚫︎ できれば「只野乙山=ただのおつざん」とお読みくだされば、と思います。

⚫︎ 文字中心のウェブログ。ほとんど一話完結で、どの記事をご覧になっても楽しめ(?)ます。文字数だけなら一冊の本に匹敵(凌駕?)するほどありますので、ごゆっくりどうぞ。

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