SHOGUN 『SHOGUN THE BEST』

SHOGUN / SHOGUN THE BEST(1997, compilation)

SHOGUN_TheBest.jpg
01. As Easy As You Make It
02.Lonely Man
03.Bad City
04.LIVING WITHHOUT YOUR LOVE
05.友よ、心に風があるか
06.Do It TO Yourself
07.Otokotachi NO Melody
08.サタデー・サイクロン
09.走れ!オールドマン
10.風に抱かれて
11.Sunrise Hightwey
12.ONE ONE ONE(You're the one)
13.SIR PEER
14.UNDER THE RAINBOW(Tilopa's Song)
15.Imagination
16.You turn me on
17.castle walls


1970年代の終わり頃、『俺たちは天使だ』というテレビドラマがとても面白く、楽しみにしていた。「運が悪けりゃ死ぬだけさ」というオープニング曲の歌詞も、開き直ったような潔さが格好良かった。少し後で『探偵物語』が始まったときはもうぶったまげた、というかすっかり魅せられてしまったのである。オープニング曲とエンディング曲が恐ろしいほど格好良く、サウンドがいわゆる「和製ロック」とまるで違っていたのに驚いた。

それらを演奏しているのがSHOGUN(本当はOの上にマクロン:長音記号が入るのが正式名称だが、環境依存文字のため外して表記する)というバンドによるものだと知ったのはずっと後のこと。YouTubeなどでもSHOGUNの演奏を視聴できるのだが、この際いい音で聴いてみたくなってCDの購入に至った。ついでに村下孝蔵と南佳孝のベスト盤も買ってしまった。

結成当時のメンバーは芳野藤丸(g, vo)、大谷和夫(kd)、ケーシー・ランキン(g, vo)、山木秀夫(ds)らで、全員がすでに10年以上スタジオ・ミュージシャンとして活躍していたという。『探偵物語』のオープニングとエンディング曲はドラムスがとくに秀逸だと感じたが、山木秀夫はその後、渡辺香津美バンドや近藤等則&IMAに参加しており、レコーディング参加を見てもすさまじいほどである。

英語の歌詞はケーシー・ランキンが書いており、作曲は主に芳野藤丸、編曲は大谷和夫によるもののようで、これはCDのブックレットのクレジットを見ればわかる。その後SHOGUNのことを全く聞かなくなったと思っていたら、芳野と大谷が薬物所持により、わずか二年足らずで活動を停止、とウィキペディアにある。残念な話である。

早速聴いてみると、やはりすごい。芳野藤丸のギターのカッティング、無茶苦茶格好良いですね。サウンドはロック、なんだけど、ファンクに傾いているんじゃなかろうか。基本はスティーリー・ダンとリトル・フィートの中間くらいのイメージで、そこにコーラスとブラスを入れてファンキーに仕上げている。ケーシー・ランキンの影響でカントリーよりになることもあり、そんなときはクロスビー、スティルス&ナッシュみたいになるが、おおむねファンキー路線である。

ファンクといってもジェームズ・ブラウンの感じではなくて、スライ&ザ・ファミリー・ストーンとかパーラメント、ファンカデリックみたいに洗練されたスタイル。さすがにEW&Fまではいかないとしても、芳野のヴォーカルは高めキーで、ファルセット(フェイク)・ヴォイスでかなり高域まで出すことができるようで、コーラス部分を見事に仕上げている。

この路線って、素人のロックバンドはたいていやりたがらない(というかできない)んですよね。1970年代の終わり頃だから、ギター・ヒーローの真似事ばかりやりたがる小僧たちだった。ギター1本でフォークか、テクのなさに開き直ってパンクに走る(これがいちばん女の子には受けたと思う)か、70年代ロックのコピーか、それしか選択肢がなかったわけです。ジャズとかフュージョンは大学に入ってから、という感じだった。

だれもろくに歌えないのにみんなギターソロをやりたがる。何なんだよ、お前ら、ってベースとヴォーカルがこっちに回ってきたっけ……いろんなことを思い出しながらSHOGUNを聞いた。やはり「Bad City」や「Lonley Man」そして「男たちのメロディ」以外はあまりぱっとしない感じだけど、聴きこむほどに彼らの演奏テクニックがすごいことがわかるし、1979~80年で洗練されたファンクをやってる日本のロックバンドって、他になかったんじゃないかと思う。もちろん、これは私が知らないだけ。


【付記】
● 初めてちゃんと聴いたSHOGUN。なかなか良かったです。本当にね、後期スティーリー・ダンとかリトル・フィート、クロスビー、スティルス&ナッシュみたいなテイストが基本にあって、そこにブラスを加えてファンキーに振った感じ、とでも言えばいいのでしょうか。初期の活動停止が本当に残念なバンドです。


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No title

SHOGUN懐かしいですね。探偵物語思い出します。
クリエイション竹田とか四人囃子森園、OZ春日等々懐かしいです。
ソーバッドレビュー石田長生今年亡くなったんですね。

Re: chooringさん

chooringさん、コメントありがとうございます。
SHOGUN、CDで聴いてみるとなかなか良かったです。
メンバーの大谷和夫やケーシー・ランキンはすでに亡くなっているそうで、
70~80年代に活躍した人たちがいなくなるのは寂しいです。
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只野乙山

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