JR元町駅周辺を歩く(13) 中華料理 友屋

今回はトアロードを北上し、生田新道との交差点をさらに北上したところを左折すると、トア山手という通りがあって、その通りの中華料理店〈友屋〉に行ってみた。阪急神戸三宮からでもJR元町からでもいけるが、高架下の山側を歩いて「こがんこ」という飲食店の角を北上すればよい。まるで中華料理店らしくない屋号だけど、昔から営業している店のようである。
おそらく、昔はもっと違った形で営業していたのだろう。いつできたのか知らないけれど、「トア山手 ザ・神戸タワー」という高層マンションがあって、その地階に友屋はある。調べてみると2008年に建てられたようだから、その際マンション内に店舗を構えることができるように交渉が進んだのではないかと想像する。見ると、とにかく昼のランチメニューが豊富である。
例えば、基本は「麺類」と「飯類」の組み合わせなんだけど、飯類は炒飯、中華丼、天津飯、麻婆丼、牛バラ飯、豚バラ飯、牛バラ焼飯などにミニラーメンまたは雲呑を組み合わせることができる。一方、麺類はラーメン、ちゃんぽん、牛バラ麺、豚バラ麺、雲呑麺、焼きそば、あんかけ焼きそばとミニ炒飯を合わせることができるという素晴らしさである。
どれにしようか迷うところだが、とりあえず初めてなのだから「ラーメンと炒飯のセット」を注文した。店内はわりと狭く、テーブルが四つあるだけで、一人の客が多い場合は必然的に相席になるだろう。この日はどういうわけかほどほどの客だったので、のんびり座ることができたのだが、平日はおそらく満席状態じゃなかろうか。
さて料理が来ましたよ。ラーメンは何ともあっさりしたスープで、白葱、焼豚、青菜がトッピングされている。麺は細めのストレートで、正しい「神戸スタイル」のラーメンと言える。スープを飲んでみると、じつにあっさりしており、何が効いているのかわからぬ味わい。つまり一口飲んで「これはとんこつだ」とか「鶏ガラだ」と判断できぬもので、たぶん中華ハムや豚、鶏ガラなどが合わさった上湯スープなのだと思う。
炒飯はいろいろと具材が入っていてなかなかいい感じである。分量はいささか少なめに感じるが、食べ過ぎになってしまうこともあるので、これくらいでちょうど良いのではないだろうか。塩加減が少し濃いめで油もこってりしているが、ラーメンのスープがあっさりしているので組み合わせとしてはうまく出来ている。この炒飯が好き、という地元の人はわりと多そうである。
ただ、近頃流行の、濃厚なスープとたっぷり振られた背油をうまさの標準にしている人にとって、このラーメンはおそらく「物足りない」と感じるのではないかと想像する。自分はこういう「神戸スタイル」のラーメンが大好きなんだけど、観光客の方に積極的にお勧めするには微妙な感じだ。とくに若い人にはお勧めしにくいものがありますね。あっさりした味を好む人向けだろう。
大陸系中華では「セットメニュー」をあまりやらぬ傾向があるのだが、〈友屋〉は大陸系中華でありながら、日本人好みのセットメニューをたくさん用意してくれているのがうれしい。本当、色々ありすぎて全部食べてしまうのにどれくらいかかるだろうか、と思ってしまうほどだ。この店、また来たくなりました。なお、近所にお好み焼き中華料理(!?)の店もあるので楽しみである。
おそらく、昔はもっと違った形で営業していたのだろう。いつできたのか知らないけれど、「トア山手 ザ・神戸タワー」という高層マンションがあって、その地階に友屋はある。調べてみると2008年に建てられたようだから、その際マンション内に店舗を構えることができるように交渉が進んだのではないかと想像する。見ると、とにかく昼のランチメニューが豊富である。
例えば、基本は「麺類」と「飯類」の組み合わせなんだけど、飯類は炒飯、中華丼、天津飯、麻婆丼、牛バラ飯、豚バラ飯、牛バラ焼飯などにミニラーメンまたは雲呑を組み合わせることができる。一方、麺類はラーメン、ちゃんぽん、牛バラ麺、豚バラ麺、雲呑麺、焼きそば、あんかけ焼きそばとミニ炒飯を合わせることができるという素晴らしさである。
どれにしようか迷うところだが、とりあえず初めてなのだから「ラーメンと炒飯のセット」を注文した。店内はわりと狭く、テーブルが四つあるだけで、一人の客が多い場合は必然的に相席になるだろう。この日はどういうわけかほどほどの客だったので、のんびり座ることができたのだが、平日はおそらく満席状態じゃなかろうか。

炒飯はいろいろと具材が入っていてなかなかいい感じである。分量はいささか少なめに感じるが、食べ過ぎになってしまうこともあるので、これくらいでちょうど良いのではないだろうか。塩加減が少し濃いめで油もこってりしているが、ラーメンのスープがあっさりしているので組み合わせとしてはうまく出来ている。この炒飯が好き、という地元の人はわりと多そうである。
ただ、近頃流行の、濃厚なスープとたっぷり振られた背油をうまさの標準にしている人にとって、このラーメンはおそらく「物足りない」と感じるのではないかと想像する。自分はこういう「神戸スタイル」のラーメンが大好きなんだけど、観光客の方に積極的にお勧めするには微妙な感じだ。とくに若い人にはお勧めしにくいものがありますね。あっさりした味を好む人向けだろう。
大陸系中華では「セットメニュー」をあまりやらぬ傾向があるのだが、〈友屋〉は大陸系中華でありながら、日本人好みのセットメニューをたくさん用意してくれているのがうれしい。本当、色々ありすぎて全部食べてしまうのにどれくらいかかるだろうか、と思ってしまうほどだ。この店、また来たくなりました。なお、近所にお好み焼き中華料理(!?)の店もあるので楽しみである。
【付記】
● セットメニューの豊富さには驚かされました。ちなみに、今回食べた「ラーメンと炒飯のセット」は何と650円。いや、これはすごいなあ。三宮センタープラザの天賓飯店と同じ値段ではありませんか。費用対効果のものすごく高い店であることは間違いありません。
● セットメニューの豊富さには驚かされました。ちなみに、今回食べた「ラーメンと炒飯のセット」は何と650円。いや、これはすごいなあ。三宮センタープラザの天賓飯店と同じ値段ではありませんか。費用対効果のものすごく高い店であることは間違いありません。
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No title
日本式ラーメンというのは、味の追求の結果、
知らず知らずのうちにかなり濃厚なものになっているようです。
台湾で、日本のラーメンが大ブームなのですが、
ただ一つ、台湾人の舌には濃過ぎる。
日本での味より少しあっさり系にして出しているようです。
旨みを探る舌にとっては、濃い味ほど余計な濃さがあるのかもしれません。
知らず知らずのうちにかなり濃厚なものになっているようです。
台湾で、日本のラーメンが大ブームなのですが、
ただ一つ、台湾人の舌には濃過ぎる。
日本での味より少しあっさり系にして出しているようです。
旨みを探る舌にとっては、濃い味ほど余計な濃さがあるのかもしれません。
Re: 根岸冬生さん
根岸さん、こんにちは! コメントありがとうございます。
これね、本当に微妙な問題でしてね。
たしかに仰るように、昨今の日本のラーメンは濃厚すぎる気がします。
一方、神戸の大陸系ラーメンはというと、あまりにもあっさりしすぎです。
記事の中にも書きましたが、これが本当においしくてノックアウトさせてくれる、
そんなふうには決して書いておりません。積極的に勧められない、と書きました。
日本の良く出来たラーメンは、濃厚でなくても、もう一度食べたくなるような何かが「ある」のです。
そして、大陸系ではおいしいんだけど、それが「ない」んですね。
それがいちばんの違いではないでしょうか。
神戸の大陸系中華って、コースとかだと文句なくおいしいんでしょうけど、
ラーメンとか炒飯みたいな庶民的なものを、ちょっと甘く見ているように感じます。
かなりいい線をいっている、なのに何かが足りない。
それが神戸の大陸系中華の「ラーメンと炒飯」に感じるところです。
記事ではかなり、良いように書いていますし、たしかに相当うまいのですが、
「どうしてももう一度行きたい」という気が起らないのが不思議なんですね。
これね、本当に微妙な問題でしてね。
たしかに仰るように、昨今の日本のラーメンは濃厚すぎる気がします。
一方、神戸の大陸系ラーメンはというと、あまりにもあっさりしすぎです。
記事の中にも書きましたが、これが本当においしくてノックアウトさせてくれる、
そんなふうには決して書いておりません。積極的に勧められない、と書きました。
日本の良く出来たラーメンは、濃厚でなくても、もう一度食べたくなるような何かが「ある」のです。
そして、大陸系ではおいしいんだけど、それが「ない」んですね。
それがいちばんの違いではないでしょうか。
神戸の大陸系中華って、コースとかだと文句なくおいしいんでしょうけど、
ラーメンとか炒飯みたいな庶民的なものを、ちょっと甘く見ているように感じます。
かなりいい線をいっている、なのに何かが足りない。
それが神戸の大陸系中華の「ラーメンと炒飯」に感じるところです。
記事ではかなり、良いように書いていますし、たしかに相当うまいのですが、
「どうしてももう一度行きたい」という気が起らないのが不思議なんですね。