タップ切り演習を行う

Tapping_01.jpg
電池式プリアンプが頓挫していささかげんなりしていたのだが、いつまでもうなだれているわけにはいかない。お盆休みでたいへん暑く、何をする気も失われているような感じだけど、それにもかかわらずタップ切りの演習を行った。タップを切るのは面倒な作業だが、自分でタップが切れるとわかれば、いろいろなことに応用できる。

たとえば、真空管アンプで使うOPTのケースの底を、どうやってケース本体と固定するか、という問題の解決の一つになる。アルミLアングルを使ってタップを切れば、それで固定することができるわけで、これはOPTケースの蓋にも応用できると思う。今回は接着剤を使って固定しているが、できれば機械的にがっちり固定したほうが良いに決まっている。接着剤による接合はうまくいかないこともあると考えないといけない。

余ったアルミLアングルを小型万力を用いて固定する。それを作業台に固定して、開孔作業とタップ切りを行う。写真一枚目は小型万力に固定されたアルミLアングルに穴が開いているのが見えると思う。まず、ピンバイスで穴をあける位置に印をつけておき、ドリルで穴をあける。M3のタップを切ろうとする場合、2.5φの穴をあける必要がある。これは、規格で決められているので、ネットで調べて正確な寸法の穴をあけないといけない。

Tapping_02.jpgハンドドリルでできぬでもないが、できるだけ真円に近い穴のほうが望ましい。なので今回は薄板用ドリルを用いて電動ドリルで開孔した。薄板用ドリルビットは六角になっており、ハンドドリルのチャックではうまく収まらない事情もある。人によっては、ハンドドリルでやったほうがうまくいく、ということもあるかもしれない。必ずしも薄板用ドリルでなければいけないということもないと思う。

開孔するときも、タップを切るときも、切削油を忘れぬようにしたい。切削油があると、作業効率がかなり違ってくるし、ドリルビットのためにも良いと思う。他の物でも代用できるが、ホームセンターなどで非常に廉価で販売しているのでこれをけちる理由など私(乙山)にはない。ふつうのドリルビットやザグリ加工用のコニカルドリル、あるいはステップドリルなどすべてに使っている。

穴あけ作業もタッピングも、本当はボール盤で垂直を常に保つようにするのが基本である。だが、ボール盤がない以上、できるだけ垂直を意識して開孔とタッピングを行うしかない。垂直を意識するあまり、何もできなくなってしまった、では仕方なかろう。できるだけ垂直を意識しながら、少し切ったら戻し、また切っては戻し、やっているうちに2.0tのアルミ板などすぐに切れてしまう。

Tapping_03.jpg本当にタップが切れているかどうか、ネジで確かめると、どうやらうまくタップが切れているようである。写真二枚目はネジをアルミLアングルに通して固定した様子である。ねじを逆にして落ちないということは、固定されているということだ。だが、できればタップは2.5~3.0t以上は厚みがあったほうが良いと思う。今回は2.0tだが、ぎりぎりセーフという感じだった。

じつは今回、フリーサイズのアルミ箱曲げを作ってもらい、それにアルミLアングルを使って裏蓋を固定するという作戦を実行しているので、裏蓋とケース本体を固定するにはタップを切るしかないという必要性があって、タッピングの演習を行ったわけである。さて本番がうまくいくかどうか……厚さが増すほど、歪は大きくなるのは理(ことわり)で、2.0tという厚さはタップからするとぎりぎりだが、素人が不細工を隠すには都合の良い厚さかもしれない。


【付記】
● ボール盤があったらいいなあ、とつくづく思った次第です。フリーハンドで穴あけとタップ切りを行っても、加工精度が高くないので、いつ失敗してもおかしくないのです。とにかく、2.0tでタップが切れることがわかっただけでも収穫でした。

お盆休みはどこへも出かけず、自室にこもってアンプ本体ケース(シャシー)とOPTケースの工作を進めることにしました。自室で隣近所に音を出して迷惑をかけぬ場所で作業をしていると、文字通り「額に汗して」体を動かすのを実感しました。ほんの少しずつではありますが、真空管アンプ製作に向けて下準備を進めております。

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No title

ボール盤がほしいと思うことはごくたまにありますね。
会社員だったときは、私物を持ち込んで使ったこともあります。
先日自転車の変速機をいじってる際ネジをなめてしまいましたが、力づくで締めてしまいました。

Re: kyさん

kyさん、コメントありがとうございます。
たしかに、工作をやっているときは欲しいなあと思うのですが、
一般家庭にはただの邪魔と場所取りにしかならないボール盤。

家庭向けだと、懐が浅いだけに、結局シャシー中央部は手で開孔することに……
どうしても躊躇してしまうわけですよね。
乙山のような中途半端な工作者には、ボール盤はいらないかもしれません。
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