アイラ・ミスト8年(ブレンデッド)

〈アイラ・ミスト8年〉というブレンデッドを飲んでみた。物の本*によると、1922年にアイラ島の大地主が息子の誕生パーティ用に作ったもので、ブレンドの担当をしたのが〈ラフロイグ〉の経営者だったという。長らくプライヴェートのウィスキーだったが、現在では他社がブランドを買い取って販売を継続しているという。そんな経緯から、現在でもキーモルトはラフロイグだそうだ。
小さなグラスに注ぐと、スモーキーさとピート香がまず来る。意外と強めのアルコールの揮発臭に交じって、蜂蜜のような香りもする。口に含むと、ガツンとくる若いグレーンと思われるアルコール、そしてぴりっとくるようなスパイシーさ。その後、ハーブ香を含んだ蜂蜜の甘みがくる。スモーキーさは思いの外控えめで、ヨード臭はそんなにしないが、はっきりあると思う。
強く感じるのはブラック・ペッパーのようなスパイシーさで、ナッツ類を思わせるオイリーさと塩(潮)気もわずかながら感じる。フィニッシュの余韻は短めだが、ぴりっとくるスパイシーさが引いた後はモルトの甘みが舌に残り、ピート香がグラスにしっかり残っている。若干の加水でもスパイシーさは健全である。そのスパイシーさが去った後に戻ってくるのはモルトの甘み。
だが、甘さは控えめで、かなり「辛口」の味わいではないかと思う。それはスパイシーさと微弱な塩気によるものだろうと思う。ウィスキー:水=1:1を、オールドファッションド・グラスの氷に注いで飲むやり方も悪くない。スパイシーさがなりを潜め、ふわっとスモーキーさとピーティさが感じられる。ヨード臭はほんのわずかだけになり、モルトの甘みが前に出てくるように思えた。
悪くはないんだけど、全体的に薄味になってしまうという感じもする。ここが、おそらく好みの分かれ目ではないだろうか。氷に注いでもいける。面白いのは、隠れていたヨード臭が少しだけ姿を現すことだろうか。ソーダ割りにしたら、まず来るのはスモーキーさで、その成分はピート香と若干のヨード臭。ここでも、隠れていたヨード臭が前に出てくるのは面白い。
だが、ソーダ割りにするとこのブレンデッドの「核」が見えなくなってしまうような気がする。いったい、アイラ・ミスト8年の「核」とはモルトの甘みなのか、独特のスパイシーさなのか、それともスモーキーさなのか、はっきりしないところがある。ということは、それらが微妙に混じり合ったものが「核」ともいえる。ソーダ割りにすると、この三者のバランスが崩れてしまうような気がして、あまり面白いと思えなかった。
小さなグラスに注ぐと、スモーキーさとピート香がまず来る。意外と強めのアルコールの揮発臭に交じって、蜂蜜のような香りもする。口に含むと、ガツンとくる若いグレーンと思われるアルコール、そしてぴりっとくるようなスパイシーさ。その後、ハーブ香を含んだ蜂蜜の甘みがくる。スモーキーさは思いの外控えめで、ヨード臭はそんなにしないが、はっきりあると思う。
強く感じるのはブラック・ペッパーのようなスパイシーさで、ナッツ類を思わせるオイリーさと塩(潮)気もわずかながら感じる。フィニッシュの余韻は短めだが、ぴりっとくるスパイシーさが引いた後はモルトの甘みが舌に残り、ピート香がグラスにしっかり残っている。若干の加水でもスパイシーさは健全である。そのスパイシーさが去った後に戻ってくるのはモルトの甘み。
だが、甘さは控えめで、かなり「辛口」の味わいではないかと思う。それはスパイシーさと微弱な塩気によるものだろうと思う。ウィスキー:水=1:1を、オールドファッションド・グラスの氷に注いで飲むやり方も悪くない。スパイシーさがなりを潜め、ふわっとスモーキーさとピーティさが感じられる。ヨード臭はほんのわずかだけになり、モルトの甘みが前に出てくるように思えた。
悪くはないんだけど、全体的に薄味になってしまうという感じもする。ここが、おそらく好みの分かれ目ではないだろうか。氷に注いでもいける。面白いのは、隠れていたヨード臭が少しだけ姿を現すことだろうか。ソーダ割りにしたら、まず来るのはスモーキーさで、その成分はピート香と若干のヨード臭。ここでも、隠れていたヨード臭が前に出てくるのは面白い。
だが、ソーダ割りにするとこのブレンデッドの「核」が見えなくなってしまうような気がする。いったい、アイラ・ミスト8年の「核」とはモルトの甘みなのか、独特のスパイシーさなのか、それともスモーキーさなのか、はっきりしないところがある。ということは、それらが微妙に混じり合ったものが「核」ともいえる。ソーダ割りにすると、この三者のバランスが崩れてしまうような気がして、あまり面白いと思えなかった。
*土屋守『ブレンデッドウィスキー大全』(改訂版、小学館、2014年)
【付記】
● アイラ・ミスト8年、面白いブレンデッドでした。強く印象に残るのはそのスパイシーさでしょう。スモーキーさやピーティさ、そしてヨード臭よりも、とにかくスパイシーさが際立っているブレンドですね。アイラ系がキー・モルトになっているブレンデッドは、また飲みたくなる不思議な魅力があるような気がします。
● アイラ・ミスト8年、面白いブレンデッドでした。強く印象に残るのはそのスパイシーさでしょう。スモーキーさやピーティさ、そしてヨード臭よりも、とにかくスパイシーさが際立っているブレンドですね。アイラ系がキー・モルトになっているブレンデッドは、また飲みたくなる不思議な魅力があるような気がします。
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