グレン・バーヴィー(ブレンデッド)

GlenBervie_01.jpg
日本人技師と外国人女性との国際結婚のテレビドラマが終わったようだ。ハイニッカ、ブラックニッカ、そしてスーパーニッカの復刻版も販売されていて、ふつうだったらそれらをすぐ取り上げてレヴューするのが良いのだろう。検索ワードを見ると「復刻版」とかあるので、読者が何を知りたがっているかはじゅうぶん理解している。

なのに、どういうわけか乗り気になれないのである。いったいどこまでひねくれているのであろうか。自分でも呆れてしまうんだけど、これはなんというか、生き方の問題なのである。世の中には「遊歩者 只野乙山」などよりも正確な情報と味覚で記事を書いている良いウェブログがたくさんあると思うので、ウィスキー復刻版関係はそちらを参照なさるといいと思う。

というわけで、できるだけ飲んだことのないスコッチを飲もうじゃないか。今回は〈グレン・バーヴィー〉というブレンデッド・スコッチで、ベンリアック蒸留所から出ている一本。ウェブ地図を見ると、エルギンという町からA941道路を南下したところに所在していて、近隣にはロングモーン蒸留所が見える。スペイサイドに分類されているけれど、スペイ川からかなり離れたところにあって、水源は地下水を汲み上げているという。

メーカーのコメントは次のようである。「グレンバーヴィーは、有機化学者であり、ウイスキー業界で30年以上の経験を持つ敏腕マスターブレンダーのビリー・ウォーカー渾身の一作です。華やかでドライな特徴を持つスペイサイドモルト〈ベンリアック〉を土台に、シェリー樽熟成のフルボディなハイランドモルト〈グレンドロナック〉など多様なモルトを絶妙にブレンドしました」。どんな飲み方でもOKだが、冷凍庫に入れた「エクストラコールド・ストレート」が一番のお勧めだとか。

GlenBervie_02.jpgではまずはストレートで。有機溶剤系の香りをまず感じるがそれほど強くはなく穏やか。どこか果実か蜂蜜を思わせる香り。口に含んでみると、滑らかで香草を伴ったモルトや、蜂蜜を思わせる甘さを中心として、ごく微弱なピート香を感じる。塩気はあるか、ないかわからぬほど。フィニッシュの余韻は意外とあって、微弱なピート香とスパイシーさが舌に残る。後を引く感じ、といえばいいのだろうか。

加水しても味わいのバランスは崩れない。モルトの甘みとかすかなピート香とスパイシーさのバランスが見事。ストレートでも滑らかな味わいは加水すると非常に飲みやすく、いくらでも飲めてしまいそう。氷に注いで飲んでも、基本の味はほとんど変わらない。冷やされた分だけ甘みが凝縮されたように感じ、その後にスパイシーさとかすかなピート香が来る。ただ、うっとりするようなエステリーさはなく、じつにさっぱりとした引き際である。

ソーダ・ハイボールにすると大化けするわけでもなく、味のバランスは崩れない。蜂蜜を思わせる香りと甘さがほんのりとして、その後を追ってごく微弱なスモーキーさがやってくる。これはこれで悪くないのだが、核のフォーカスが少し甘くなる感じとでもいえばいいのだろうか、ソーダ・ハイボールがぜひともお勧めだとはいいがたい。やはりメーカーおすすめの「エクストラコールド・ストレート」がいいのだろうか。だけどボトルごと冷凍庫ってのも……


【付記】
● なぜスペイサイドにあれほど蒸留所が集中しているのか、それは謎としか言いようがありませんが、ザ・グレンリヴェット蒸留所にあやかろうとした蒸留業者がたいへん多かった、というのも理由の一つかもしれませんね。同蒸留所がノン・ピートなので、同じようにやるか、またはライト・ピートで仕上げるやり方が広まったと想像します。


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No title

>「エクストラコールド・ストレート」

なんか、ちょっと惹かれますね。
どんなウイスキーでもそれが合うわけではないでしょうが、なあに、どうせそんな繊細な味覚は持ち合わせてはいません。ここ数日寒い日が続いていますが、あったかくなったら・・・お得意のブラックニッカで・・・験してみましょうか・・・

Re: gatayanさん

gatayanさん、こんにちは! コメントありがとうございます。
冷凍庫に入れてキンキンに冷やすのは、ジンではお馴染みですね。
ウィスキーではあまりやりませんが、氷なしのウィスキー・ハイボール用として、
ウィスキーのボトルごと冷凍庫に入れて冷やすことがあるようです。
「堂島ハイボール」が有名ですし、「神戸ハイボール」も飲んだことがあります。
その店でも、ボトルごと冷凍庫に入れて冷やしていました。
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