オペアンプたった1個の電池式プリアンプ 製作編(2) 塗装と印字

フロントパネルを塗装する段になったが、拙機はフロントパネルが不必要に厚いので、塗装する前にできるだけ削っておくことにした。本来こういう作業は必要ないものだが、塗装すると厚みが出て可変抵抗器などが取り付けられない事態を前もって回避する心算である。必殺のニコルソンのヤスリをもってしても、1mmも削ることはできないだろう。汗が出るほど作業に没頭したが、たぶんそんなに削れていないと思う。かなり傷がついたので、#100→#320と進めて傷が見えぬようにした。
すべての加工が終わったら、一度ぬるま湯にケース本体をつけて中性洗剤で洗っておく。これは穴あけに切削油を使った関係上、必ず行わねばならぬ大事な工程である。金属製の箱を水につけるなんて、という声が聞こえてきそうだが、しっかり拭いて乾かせば心配はない。乾燥後、アルコールで拭いた後、マスキングをしてプラサフ(プライマーとサーフェーサーを合わせたもの)を吹き付ける。吹き付けたらそのまま放置してしばらく触ってはいけない。
この時期、気温が低めなのでスプレー缶をぬるま湯で湯煎しておくことをお勧めする。気温が20℃を越えている場合はそのままでも良いが、厳冬期は必ず湯煎してからスプレー塗装するべきだ。できればケース本体もファンヒーターの吹き出し口前に置くなど、何らかの方法で温めておくのがベスト。プラサフの乾燥を確認したら#1000くらいの紙ヤスリで軽く表面を研磨しておこう。これは、あっというまに削れてしまうのでオーバーサンディングに注意する必要がある。
本番の塗料はハンマートーン調を出してくれる「ハンマーフィニッシュ」を長年愛用してきたが、製造中止になったそうで、代替品として「サビたまんまで塗れるカラー」という変な名前のスプレー缶を使用した。塗装したら二日間ほど放置しておくのが最大のポイント。缶に記載の説明では「48時間で乾燥」とあるので、昼間に塗装したら夜には次の工程に移りたくなるのだが、ここで決して急いではならない。とくに冬場はただでさえ乾きにくいので要注意。
塗装の作業と並行してスクリーンの製版を行う。原稿はInkscapeで仕上げ、それをPDF変換して〈キンコーズ〉へ持ち込み、一度印刷したものをOHPフィルムにコピーして完成。同じプリンターなのに、なぜ直接OHPフィルムに印刷できぬのか謎であるが、心配した劣化もさほどなく、これなら原稿に使えるレベルだと思う。写真二枚目は見えにくいかもしれないが、白い紙の上に透明のOHPフィルムを乗せて撮影している。
もちろん、こうしてできた第1稿を現物合わせして、微妙に修正をかけてやり直す必要があるのは言うまでもない。穴あけが理想的に行われるわけではなく、多少のずれが生じるからで、結局は現物に原稿を合わせていくより他はない。出来上がった原稿を現物に合わせて修正をかけながら、第3稿までかかってしまった。ちなみに、一回の印刷と一回のコピー、OHPフィルム一枚の合計で130円くらいである。
いよいよ露光に入る。ブラックライトを底に備えた箱を作り、天板にアクリル板を張った露光機を作れぬでもないが面倒である。ここは原始的な太陽露光を行う。直射日光を避け、晴天なら4分30秒~5分、曇天なら9分30秒~10分で間接の自然光にさらす。今回はアイセロ感光フィルムなるものを使った。スクリーン枠に感光フィルムを貼り付けた製品で、袋から出したらすぐ感光できる便利なもの。本来は木枠を組んでメッシュ布を張り、感光乳液を塗布して作るものだが、できるだけ簡便に行きたい。
発泡スチロールでスクリーン枠内に入る台をこしらえ、その上に同じ大きさの黒の色画用紙を乗せる。これは下からの反射による二次露光を防止するためと、原稿をスクリーンに密着させるためでもある。感光スクリーンと原稿も乗せ、最後にアクリル板を上からかぶせるが、これは原稿をスクリーンに密着させると同時に、風などで原稿が吹き飛ばされるのを防止するためでもある。なお、原稿と版は絶対に動かないように各種テープやスプレーのりで固定しておかないといけない。ずれたら目も当てられないことになるのでご注意を。
規定の時間で自然光にさらしたら現像に入る。速やかに水につけてしばらく置き、勢いのある水をかけ必要ならスポンジやブラシなどで軽くこすって感光剤を落とす。初めは薄ぼんやりして見えなかった字や線が、浮き上がってきてうまく抜けていれば成功。抜けきれない場合は露光オーバーで、一緒に流れてしまった場合は露光アンダー。きれいに洗ったら乾燥させ、もう一度自然光を当てて追露光しておくようにしよう。写真三枚目は出来上がった版を撮影したもの。
最後に刷りを行う。作業台にケース本体をしっかり固定し版を上から乗せるが、ずれていないかしっかり確認しよう。これは時間がかかっても構わない。刷りはあっという間にできるが、ずれていたらおしまいである。Cクランプで枠を固定するのを忘れないように。今回はでこぼこの表面なので、多少濃い目のインクを練り、スクゥイージーを斜め45度に固定して刷る。ここでもずれないように慎重に版を外すと……うむ、うまくいったようである(写真四枚目)。所々、多少つぶれているところもあるけれど、これでいいことにしようじゃないか。
いやあ、最大の難関をようやく乗り越えましたよ。ここまで来るのに相当の時間がかかってしまったが、ど素人なんだから仕方がない。何を使えばいいか、どうすれば最も効率良くできるか、それらを模索するのにいちばん時間がかかるわけで、実際の作業は研磨や削りを除けばあっという間に済んでしまうものだ。だが本当にできるんだろうか、と何度も躊躇せざるを得ないときが多々あったことも正直に書いておこう。
すべての加工が終わったら、一度ぬるま湯にケース本体をつけて中性洗剤で洗っておく。これは穴あけに切削油を使った関係上、必ず行わねばならぬ大事な工程である。金属製の箱を水につけるなんて、という声が聞こえてきそうだが、しっかり拭いて乾かせば心配はない。乾燥後、アルコールで拭いた後、マスキングをしてプラサフ(プライマーとサーフェーサーを合わせたもの)を吹き付ける。吹き付けたらそのまま放置してしばらく触ってはいけない。
この時期、気温が低めなのでスプレー缶をぬるま湯で湯煎しておくことをお勧めする。気温が20℃を越えている場合はそのままでも良いが、厳冬期は必ず湯煎してからスプレー塗装するべきだ。できればケース本体もファンヒーターの吹き出し口前に置くなど、何らかの方法で温めておくのがベスト。プラサフの乾燥を確認したら#1000くらいの紙ヤスリで軽く表面を研磨しておこう。これは、あっというまに削れてしまうのでオーバーサンディングに注意する必要がある。

塗装の作業と並行してスクリーンの製版を行う。原稿はInkscapeで仕上げ、それをPDF変換して〈キンコーズ〉へ持ち込み、一度印刷したものをOHPフィルムにコピーして完成。同じプリンターなのに、なぜ直接OHPフィルムに印刷できぬのか謎であるが、心配した劣化もさほどなく、これなら原稿に使えるレベルだと思う。写真二枚目は見えにくいかもしれないが、白い紙の上に透明のOHPフィルムを乗せて撮影している。
もちろん、こうしてできた第1稿を現物合わせして、微妙に修正をかけてやり直す必要があるのは言うまでもない。穴あけが理想的に行われるわけではなく、多少のずれが生じるからで、結局は現物に原稿を合わせていくより他はない。出来上がった原稿を現物に合わせて修正をかけながら、第3稿までかかってしまった。ちなみに、一回の印刷と一回のコピー、OHPフィルム一枚の合計で130円くらいである。
いよいよ露光に入る。ブラックライトを底に備えた箱を作り、天板にアクリル板を張った露光機を作れぬでもないが面倒である。ここは原始的な太陽露光を行う。直射日光を避け、晴天なら4分30秒~5分、曇天なら9分30秒~10分で間接の自然光にさらす。今回はアイセロ感光フィルムなるものを使った。スクリーン枠に感光フィルムを貼り付けた製品で、袋から出したらすぐ感光できる便利なもの。本来は木枠を組んでメッシュ布を張り、感光乳液を塗布して作るものだが、できるだけ簡便に行きたい。

規定の時間で自然光にさらしたら現像に入る。速やかに水につけてしばらく置き、勢いのある水をかけ必要ならスポンジやブラシなどで軽くこすって感光剤を落とす。初めは薄ぼんやりして見えなかった字や線が、浮き上がってきてうまく抜けていれば成功。抜けきれない場合は露光オーバーで、一緒に流れてしまった場合は露光アンダー。きれいに洗ったら乾燥させ、もう一度自然光を当てて追露光しておくようにしよう。写真三枚目は出来上がった版を撮影したもの。
最後に刷りを行う。作業台にケース本体をしっかり固定し版を上から乗せるが、ずれていないかしっかり確認しよう。これは時間がかかっても構わない。刷りはあっという間にできるが、ずれていたらおしまいである。Cクランプで枠を固定するのを忘れないように。今回はでこぼこの表面なので、多少濃い目のインクを練り、スクゥイージーを斜め45度に固定して刷る。ここでもずれないように慎重に版を外すと……うむ、うまくいったようである(写真四枚目)。所々、多少つぶれているところもあるけれど、これでいいことにしようじゃないか。

【付記】
さて、後は機構部品を取り付けて配線する段になりました。完成まであと一歩のところまで来ましたが、なんだか妙に多忙な時期に入ってしまい、完成編はたぶん4月になるような気がします。
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