後面開放型スピーカー箱 完成編 オイルフィニッシュ

watoco_MediumWalnut (1-1)
とうとう製作工程としては最終の、フィニッシュの段になった。フィニッシュのやり方はいろいろあるけれど、今回はオイル系塗料でフィニッシュをすることにした。そのオイル系塗料も多々あるが、今回はワトコオイルの「ミディアムウォルナット」を下地塗料として使い、ワックスにはブライワックスの「チューダーオーク」を用いて仕上げていく。イメージは「枯れているけれど深い色合い」で、それを何とか目指してみた。

ワトコオイルを塗装する前にある程度表面を磨いておく必要があるけれど、オーバーサンディング(研磨しすぎ)に注意しないといけない。何しろ相手は0.3mmの「紙のような木」である。研磨はほどほどにして早速ワトコオイルを塗っていく。刷毛と容器を用意し、オイルを容器に移して刷毛で木目に沿って塗っていく。「一回目は多めに塗る」などとあるけれど、これは厚い天然木の話で、つき板だったら薄くてもいいんじゃないだろうか。

一回目の塗装を終えて十数分経過すると、二回目のオイル塗装を行う。#400の耐水紙ヤスリを使ってウェットサンディングを行うが、そんなにごしごし削る必要はない。「必要であれば」とあるので、場合によってはウェットサンディングを省いてもいいのではないかと思う。その後、ウェス(ぼろ布)で表面をよく拭き取っておく。乾燥は時期にもよるが、説明書には24時間かかるとある。

Briwax_tuderoak.jpgワトコオイルは独特の臭いがあるので、苦手な人は室内で塗装を行わぬほうがいい。ベランダとかガレージのような場所に塗装したら放置しておくのがいいだろう。場合によっては2~3日の間、例の臭いが続くこともある。今回は塗装後3日以上そのまま放置しておいた。さすがに空気中に例の臭いが漂うことはなくなったけど、箱に鼻を近づけてみるとまだ臭いがしていた。写真一枚目は塗装後、3日以上経過したワトコオイルの状態を写したもの。

さて、正直に告白しておかねばならないが、今回はフィニッシュを失敗してしまったんである。白木に近いシナ天然木を選び、そこにわりと濃い目のオイルを塗装したところ、やはり白い部分があちらこちらに残ってしまった。これは、木工ボンドが表面に残っている場合と、オーバーサンディングによる場合と二種類あるが、自分の場合、それらが混じり合った非常にまずいパターンになってしまった。

オイル系塗料は下地の状態をそのまま出してしまうので、仕上げには慎重を期さねばならない。だが、つき板をそんなに研磨するわけにもいかず、仕上げが甘くなってしまったのだ。白木に近いものならナチュラル系の薄い塗料を選び、濃い色に仕上げたいのなら、つき板もわりと濃い目のものを選ぶことをお勧めする。白木に濃い目のオイルというのは、最もシビアな選択だったわけで、このあたりにずぶのど素人さが表れているとしかいいようがない。

C36typeFinish_01.jpgホームセンターで補修用マーカーなどを買ってごまかすしかないだろう。完全主義者や潔癖症の人は剥がしてやり直したくなるかもしれないが、もうそんな気力は残っていない。商品ではないのだから、見た目が悪いのを我慢すれば済むだけのこと。それに、これを見るたびに己の甘さを思い知らされることになるのだからいい薬にもなるだろう。あんまりくよくよしても仕方がない。

ワトコオイルが乾燥したら、今度はブライワックスを塗る。ぼろ布にとってこすり付けるようにしてのばす。今は気温が高めだから、ブライワックスも半液体状で塗りやすい。塗装後、しばらく置いてブラッシングをする。これは、たわしやブラシなどを用いるといい。最後にポリッシングをするが、考えてみるとこれは「靴磨き」と全く同じ要領である。写真二枚目はブライワックスと、それを塗布して磨いた木の様子である。

ブライワックスの乾燥はわりと早めで、何日も置いておく必要はない。乾燥したら拭き取って、乾いた布で磨いたら終了。出来上がったところにユニットを取り付けて記念撮影であるが、かねて用意しておいた金属脚も取り付けておこう。これでグリルクロスが落下するのを防いでいるわけで、今回の設計ではぜひ金属脚を取り付けないといけない。これがあると、ずいぶん「それっぽく」なるけれど、三本脚ではだませないでしょうね。

C36typeFinish_02.jpgこれはですね、25cmという奥行きを見たとき、直感的に「三本脚の支持がいいんじゃないか」と思ったのでこうしたけれど、正直に書いておくと少し不安定である。すぐコケてしまうわけではないけれど、盤石の安定感はない。もし四本脚のほうがいいようなら、後で追加変更もできるからおいおい考えていこうと思う。さあ、これですべてが終了しましたよ。ずいぶん時間がかかったけれど、ようやくここまでたどり着くことができた。

えっ、肝心の音はどうなっているんだって? いやあ、この記事はですね、「箱を作る」記事なわけですから、箱ができたらそれで終了なんです。JBL-D130の音は、新企画「フルレンジ道楽」でお届けする予定になっている。というわけで、優勢に攻めておきながら最後にカウンターパンチを食らってぶっ倒れたボクサーの気分である。今回の工作で、木工の楽しさと難しさを存分に味わわせてもらったように思う。ちょっとほろ苦い気分で祝杯を傾けている。


≪ 後面開放SP・つき板へ  フルレンジ道楽へ ≫
電池式プリ 構想・設計編へ ≫

【付記】
● オイルフィニッシュは難しいですね。下地がそのまんま出てしまうわけでして、下地の処理の甘さを事前に見抜くのは本当に難しい。しかもつき板なわけですからごしごし磨くわけにもいかないし……反省材料がたくさん残った工作になりました。まあだけど、表面さえ気にしなければ、そこそこ、うまくいったんじゃないかと思います。


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