6463シングル0.5Wアンプ (製作編)

6463single_holes.jpg
6463シングルアンプ、やっと製作に入ることができた。内部構造が決まらなかったこと、ネットワーク・プリントサービスで出力すると原寸大に印刷できなかったこと、精神的にへこむ出来事があったこと、なにかと理由はあるのだがすべて言い訳に過ぎない。要は自分の手が遅いだけなのであるが、とりあえず本体ケース(シャシー)の加工に入る。

CADソフトで書いた図面を原寸大で印刷し、それをケースにマスキングテープで張り付け、センターの目印ををキリで付ける。何しろ0.8tの厚さだからセンター・パンチを使うわけにはいかない。凹むのである。トランスの角穴はカッターナイフで線の上をなぞってケガキとする。丸穴はセンターと半径(直径)のガイドの印を付けたら、後は紙を外してステンシルの丸穴を使ってケガく。細い油性ペンでもいいと思う。

2.0mmのドリルビットをハンドドリルに取り付け、ゆっくり穴をあけていく。直接電動ドリルで開けてもいいのだが、下手をすると大幅にずれてしまうので要注意。すべての穴を2.0mmで開け、その後必要に応じて3.2mmとか2.8mm、4.2mmなどを電動ドリルに取り付けて仕上げる。これも、相当慎重にしたつもりでも中心からずれてしまうものである。

トランスの角穴はドリルで穴をたくさんあけ、切り取った後に金属ヤスリで仕上げる。昔、伊藤喜多男氏の記事に「ヤスリはニコルソン」などとあったので、影響されて東急ハンズで平型のニコルソンを一つだけ買って持っている。これは名人の言葉通りで、本当に切れ味がいい。ふつうのヤスリでも何ら差し支えないと思うが一度お試しあれ。

6463single_temporary assembling すべての穴あけが終わったら、仮組みをしたほうがいい。熟練者はヴィジョンが明確にあるのでその必要はないのだが、自分のようなど素人としては仮組みをして機構部品の相互干渉がないか、配線や取り付けの順番をどうしたらよいか、ここでシミュレートしておくと後で慌てることがないだろう。どんな感じに仕上がるか、のんびりしながらあれこれ考えるのも楽しい。

今回はステップドリルで穴を広げ、必要であればテーパーリーマ―も使って穴を開けた。MT管の19mm、ACインレットの20mmが最大だったのでそれほど苦労しなかったが、オクタル・ソケットやUX型などになるとかなり大きな穴になるので大変だろうと思う。テーパーリーマーも、0.8tだからなんとか回るので、これが2.0tだと使う気が失せるのではないだろうか。

仮組みができ、内部構造も構想が固まったなら、いよいよ塗装である。6月は湿気の多い日が続くので塗装に向いていないが、晴れた日を狙って作戦開始である。本体ケースもトランスカバーのケースも、すでに銀ネズで塗装されており、これをこのまま使ってもいいようなものだが、塗装し直すことにした。これは、非常に面倒なので避ける方も多いと思う。

元々塗ってある塗装を、あらかた落としてしまわないといけないのが難点である。今回はホームセンターで買った「サンドブロック(荒目)」を使っての手作業である。大きな消しゴムみたいな形をしたサンドブロックを手袋をした手に持ち、ごしごしこするのである。いや本当、あまりの遅さに気が遠くなる感じですよ。

こうした地道な単純作業を続けていると、なにかこれが非常に意味のある重大な行為のように錯覚して手を動かし続けてしまうのだが、これはまるで「ランナーズ・ハイ」のようなものかもしれない。だけど元の塗装をすべて落としてしまわなくてもいいのではないか。ある程度磨きこんだら、100円均一店で買った「メッシュ両面ヤスリ 400番」に換えて仕上げの研磨をおこなう。

6464single_Shassis_Painted.jpg本体ケースの色は、たとえばマランツやQUADのような微妙な色に憧れるのだが、色見本だけ見て決めても、たいてい思ったような色にならぬことが多い気がして、今回も「ハンマー・フィニッシュ」を使って仕上げることにした。これはスプレー式だが、ハンマートーンのような仕上げができるので重宝している。できれば塗装する前にアルコールでケースを拭いておくといいだろう。

ただ今回は、塗料も少なくなってきたのか、ばっちりハンマートーンに仕上がる部分が少ないように感じた。いちばんばっちりハンマートーン仕上げになっているのが裏ぶたという、いかにも只野乙山らしい仕上がりになった。なんでいつもこうなるんだろう? だけどまあ、本体ケースの加工ができたら、いちばん大きな山を乗り越えたようなものである。あとは機構部品を取り付け、配線をして完成(?)である。


6463シングル・外観と内部デザイン編へ  6463シングル・完成編へ ≫


【付記】
● 手でサンディングをするのって本当にしんどいですね。電動のサンダーがあればなあ、と思ってしまいました。


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No title

うふふ。相変わらず楽しく工作少年をやっていますね。
僕も昔は、こういうモノづくりが大好きだったんですけど
今はくぎ一本打ちません。
たぶん、進化の途中で止まってしまったんじゃないかな。
プラモデルは作りました。戦闘機、歩兵、戦車。ゴム巻き式のプロペラ飛行機。

でも、その次あたりの段階のラジオ作りに階段を上らなかったんじゃないな。
ハンダ付けなんかもやったことないし、金属加工は意欲と知識と欲求がまったく出てきません。

組み立て家具でさえ、億劫になってしまいます。
少年の日の輝きは通しです。

Re: 根岸冬生さん

根岸さん、こんにちは! コメントありがとうございます。
この「工作」はかなり頭と体を使わねばなりません。
設計(回路やレイアウト)は自分でやると相当あれこれ考えさせられました。
金属加工は、体力勝負のところがあります!

穴あけとヤスリがけは、汗が出てくるほどでして、
この時期にやるものではありません。
はんだ付けも、高温でしますので暑いのです。
なんでこの時期に、と自分でも苦笑するしかありません。

紙飛行機や、バルサと薄紙で作ったゴム巻き式のプロペラ飛行機、
今でももう一度作ってみたいなあと思うくらいです。
これが完成したら、今度はスピーカーが待っています。

No title

こういうのは全く不得意分野なので、とても尊敬です。
素敵な趣味ですね。

きっと私たちの時代って、「技術・家庭」の時間、女子は「技術」を習わなかったからでしょうね。本当になんのことやらさっぱりなのです・・・(^^ゞ
今は女の子もラジオを作るとか・・・
今、DIY女子も増えてるみたいですね。心から尊敬。

Re: かえるママ21さん

かえるママさん、こんにちは! コメントありがとうございます。
これは野郎しかやらぬような「お遊び」ですので、
スルーするのがいちばんだと思いますよ。

DIYをする女性が増えている、ということですが、
おそらく「ホームセンター」の普及と、「100円ショップ」が大きいでしょうね。
何年か前、100円均一店の素材を使って、自分で収納棚を作る、
そんな女性がテレビに出演しているのを見ました。

ちょっと木と木をとめる、くらいなら、電動ドライバードリルですぐできます。
女性でも、ちょっと慣れればできることは出演者が証明していますね。
小さな手芸、細工物から、少し大きなものへと、
一部の女性はシフトしているということでしょうね。
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只野乙山

Author:只野乙山

⚫︎ できれば「只野乙山=ただのおつざん」とお読みくだされば、と思います。

⚫︎ 文字中心のウェブログ。ほとんど一話完結で、どの記事をご覧になっても楽しめ(?)ます。文字数だけなら一冊の本に匹敵(凌駕?)するほどありますので、ごゆっくりどうぞ。

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