6463シングル0.5Wアンプ (部品調達編)

6463SingleAmp_Parts.jpg
5月の連休中の某日、大阪は日本橋の電気街に赴く。今回は6463シングルアンプの部品調達が目的である。電源トランスは三重の業者に巻いてもらったし、出力トランスとチョークコイルは春日無線の通販で調達済みである。残るは本体ケース(シャシー)とOPTのカバーケース、抵抗器やキャパシター、入出力端子など小物部品である。これらを通販で買えぬでもないが、大阪日本橋は交通費をかけてでも行くのが楽しい所である。

6463シングル0.5Wアンプの「回路設計編」が2月中頃の記事なのに、どうしてそんなに時間がかかるのか不思議に思われたかもしれないが、OPTのカバーケースにちょうど良いものを見つけられなかったのだ。それに無謀にも自作できないか、などとあがいてみたこともあり、それが結局徒労に終わってしまったのも記事に書いておいた。狙い通りではないけれど、まずまず使えそうなカバーケースを見つけられたので、行動開始である。

いつものように阪急梅田駅で下車した後、地下鉄御堂筋線なんば駅で降り、高島屋を通過してなんばシティから出るというコース。そうすると、歩けばすぐ日本橋三丁目に出るので便利である。電子部品の店が揃っているのは日本橋四丁目~五丁目周辺なので、ベスト中のベストは堺筋線の恵美須町で降りるのが正解。文楽劇場や黒門市場に用がある人は堺筋線や近鉄の日本橋で降りるといいでしょう。

日本橋のメインストリートは人通りが多く、「ヲタロード」も妙な格好をした女の子が声をかけてくるので避け、できるだけ人通りが少ない道を通って南下する。五階百貨店あたりでメインストリートに近づき、五階百貨店を通過するついでに店頭に真空管の中古を投げ売りしている怪しい店(スーパービデオ)の前でちょっと真空管を見て通り過ぎる。相変わらず胡散臭さに満ちみちた店である。

河口無線や東京真空管商会も通り過ぎる。後者は大阪では唯一の真空管専門店だが、店主が……以前、6BQ5ppアンプで、出力段のグリッド抵抗を270kΩにしている(カソードバイアスで)という話になったとき、高すぎるなあ、ギターアンプじゃあるまいし自分だったら100kにするなあ、と言っていた。おそらくQUADⅡのKT66のグリッド抵抗が680kΩなのもご存知ないのかも……だけど子どもにはおまけしてやったりするいい人なんですよ。

まずは本体ケースとトランスカバーが欲しいのでパーツランドへ向かったが、おやっ、何だか違う店になっているではないか! パーツランドは自分の知る限り、日本橋で最もケース類の品揃えがよかった店である。しかも製造中止になった丸型2pのXLRレセプタクルも置いている唯一の店だった。なので行くたびに一つだけ丸型2pのXLRを買うようにしていた。これはまずいなあ、他のパーツ屋では希望するケースは手に入らないもしれないではないか。

案の定、シリコンハウス共立では本体ケースもトランスカバー用ケースも在庫になかった。どちらもカタログに掲載されている商品なんだけど……ここでは電源用スイッチ、入力切り替え用スイッチ、350V耐圧のキャパシターを買った。次はマルツパーツ館で抵抗器を買う。ここはKOAの金属皮膜抵抗1W、2W、3Wが入手できる。1%級の高精度で、自動平衡回路の帰還抵抗や、P-K分割回路のプレートとカソードに入れる抵抗に使うといいのではないかと思う。ただし、100kΩ以上の高抵抗値は置いていない。

次に向かったのは千石電商。ここではKOAの1/4W、1/2Wの抵抗が置いてあるので、電流がさほど流れない部分の抵抗はすべてKOAの1/2W型で済ませてしまう。ついでにミニXLRの4pコネクターをもとめた。ふつうはRCA端子を使うのだがあまり好きになれなくて(緩みやすいし、ホットが先に当たるし……)、ステレオミニプラグとミニXLRの4pを切り替えて使う予定にしている。ミニXLRのステレオ用4pなんて流通していないから、ピン・アサインは自分で勝手に決めて使う。

無茶苦茶だなあ、と自分でも思わぬでもないが、プロの現場だってXLRのピン・アサインは録音屋さんとPA屋さんで違う、ということも以前はあったのではなかろうか。今はだいたい2番ホットで統一されている(?)のかもしれない。千石電商はできたばかりのころは良かったが、いまはなんだか電子部品が減って、変わり物をたくさん扱っているような気がする。ギターアンプ関係の集客を狙っているのだろうか。

どうせないだろう、と思って一応、千石電商のケース売り場を覗いてみると、なんと、探していたリードのケースがあるではないか! 早速つかんでトランスカバー用のケースも探したが、これはさすがになかった。家に帰って通販の手配をするのも気が重く、なんとか代替品はないだろうかと探した結果、とりあえず使えそうな物を見つけることができた。

これで準備万端、いよいよ外観デザインをCADで詰めていくか、という気分で地下鉄に乗っていたら、立てラグを買い忘れていたことに気がついた。ああ、またやってしまった! 部品リストをMS-Excelに入力してネットワーク・プリントサービスで印刷したというのにこの体たらくである。しかも翌日、入力切り替えスイッチを買い間違えていたことに気付いた。ああ、また日本橋に行かなくてはならぬ、しかもたかだか数百円のラグとスイッチ1個のために。だけどそれもまた……楽しいものである。


≪ 6463シングル 回路設計編へ  6463シングル 外観・内部デザイン編へ ≫


【付記】
● 本体ケースはリードの既製品を選びましたが、H=60mmと腰高なのがいささか(かなり)気になるところです。QUADの最初期型のアンプもこんな感じの腰高だったと思うことにして進めていきます。

アサヒステレオセンターが試聴室の一つを手放したんでしょうか、アサヒステレオセンターに挟まれるように新しい店「パソコンのモリ」ができていました。少し真空管も置いてあるようですが、なかなかいい値段付けてるようですね。無線機の中古とかジャンク、他にも中古とジャンクの類を扱っているようです。ちなみにパソコンは一つも扱っていない模様です。


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No title

 秋葉原もすっかり変わりましたし、日本橋はどうかなあと思っていましたが、
まだ真空管アンプの部品が入手できるんですね。

 ぼくがよく行ったのは四十年以上も昔の話ですが、とにかく歩くのが楽しい場
所でした。こんなものが売れるんかいなと疑いたくなるようなものが並んでいた
り、オープンリール・デッキのメカニズムだけを売っていたり、いわばワンダー
ランド。

 機会があったらぜひ再訪しなくては。

Re: 薄氷堂さん

薄氷堂さん、こんにちは! コメントありがとうございます。
秋葉原の象徴ともいえるラジオセンターがなくなるそうですね。
日本橋も電気製品を売る店が激減し、漫画とアニメ系の店が増えました。

かつてたくさんあったオーディオ店も少なくなりましたね。
河口、シマムセン、アサヒステレオセンター、ハイファイ堂、逸品館くらいです。
電子部品に関していえば、千石電商とマルツパーツ館ができて、
かつてより賑わっているくらいです。ただし、記事にも書きましたように、
ニノミヤ系でがんばっていたパーツランドがなくなりました。

薄氷堂さんが仰るのは「ジャンク屋」だと思うのですが、
今はほとんどありません。だから、再訪なさったら、
その変わりように唖然となさるでしょうね。

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No title

日本橋周辺も移り変わり激しいですよね~
先日めちゃ久々にCD-Rを買いに行ったところ、(私の調べた限り)日本橋で
一番メディア類が安い店・二番目に安い店ともに閉店していました・・・
今どき記録媒体として(特に音楽)CD-Rを使うのは少数派なのかと
多少ショックを受けました(^^;)

真空管パーツを取り扱う店が(少数ながら)存続しているのは
やはり店主の方々に真に良いもの・後世に残すべきものに対する
こだわりがあるのでしょうねぇ・・・
厳しい情勢ですが是非がんばって頂きたいものです。

Re: zumiさん

zumiさん、こんにちは! コメントありがとうございます。
いやいや、そんなことはありませんよ!
今の主流がDVD-Rとするなら、一世代前のCD-Rが「焼き頃」です。
CD-Rならストレスなく焼けると思います。

忙しい世の中、レンタルメディア店で借りたCDを、
MP3とかWAV(E)にリッピングするのさえ面倒くさい感じです。
その御時世にですよ、音楽ファイルをCD-Rに焼くなんて、尊敬に値します。

真空管パーツといっても、大阪ではマニアを唸らせる店はたった一軒しかありません。
乙山はマニアではないので、汎用パーツで間に合わせています。
店主が……ちがうか! だけどいつまでもあり続けてほしいものですね!
プロフィール

只野乙山

Author:只野乙山

⚫︎ できれば「只野乙山=ただのおつざん」とお読みくだされば、と思います。

⚫︎ 文字中心のウェブログ。ほとんど一話完結で、どの記事をご覧になっても楽しめ(?)ます。文字数だけなら一冊の本に匹敵(凌駕?)するほどありますので、ごゆっくりどうぞ。

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