紅生姜

DryingNewGinger.jpg
梅干を作ると副産物として梅酢ができるのはご存知の方も多いと思う。これは塩分を含んだ酢(クエン酸)で、どういう理屈で出来るのかよくわからないけれど、梅を塩漬けにすると勝手にできるものである。今回はシソを加えて梅干を作ったので、梅酢もシソの色がついている。見ているとずいぶん綺麗なものだが、恐ろしく酸っぱく、塩辛い。

これを使った料理はいろいろあるようだけど、まずはこれでしょう。というわけで紅生姜を作ることにした。笑ってしまうくらい定番ど真ん中、である。でもまあいいではないか。一生に一度くらい、自分で紅生姜を作ってみるのも悪くない。生まれて初めて、紅生姜を自分で作るのだ。なんだか大袈裟なことを書いているが本当なんだから仕方がない。

早速ネットで「紅生姜の作り方」を調べる。新生姜と梅酢があれば簡単にできるようである。仕事帰りに駅前のスーパーマーケットで新生姜を購入。約500gくらいでじゅうぶんだと思う。部分ごとに切り分けて、水で汚れを落としたら、繊維に沿って薄切りにする。紅生姜の作り方はいろいろあるようで、指南によっては塊をそのまま漬ける、というのもある。

またふつうの生姜(ひね生姜)でもできぬことはないらしいが、その場合は皮をすべて剥いたほうがよいとのこと。新生姜をすべて薄切りにしたら、次は下漬けする。約500gの生姜に対して塩15g程度を振って軽くもみこみ、重石をして一時間ほど放置する。重石などは例によって家にないので、小皿を敷いた上にウィスキーの空き瓶に水を入れ、上から載せることで重しの代わりにした。

PickledGinger.jpg一時間後、生姜をよく絞ったら干しにかかる。笊のようなものがあるとベストだけど、あいにくそのようなものは家にないので、いちばん大きな皿にキッチン紙を敷き、その上に生姜を並べていく。これは天日干しにする必要はなくて、風通しの良い日陰干しがよいそうだ。半日ほどでじゅうぶんとのことだから、いつまでも干して完全に乾燥させる必要はないと思う。

また、この手間が面倒なら省くことも可能のようである。つまり下漬けをした後、きっちり絞ったらそのまま梅酢に漬けてしまう。なにしろ、切り分けた生姜を洗って、水気をキッチン紙で取ったら、そのまま梅酢にどぶん、というやり方もあるくらいなので、そんなに「正しい方法」にこだわる必要もないだろう。いい意味で適当に、である。

生姜を干し終わったら、後はガラス瓶などに移し、梅酢を入れる。写真二枚目はガラス瓶に入れた生姜に梅酢を注いだ直後の物だが、このガラス瓶は1000mlの容量である。新生姜約500gでちょうどこれくらいになるので、これ以上になると取り扱いに困るのではないだろうか。紅生姜屋になるつもりの人は、これ以上に大きなものが必要かもしれないが、一般家庭ではこれでじゅうぶんだと思う。

InstantFriedNoodleWithPickledGinger.jpg漬け始めてから一週間くらいで食べられる、とのことで、冷蔵庫に保存して一年間くらいはもつそうである。梅酢の塩分濃度によるけれど、濃度が低くなればなるほど保存性は低くなる。逆に濃度が高くなれば保存性は増すけれど、食べるときに塩抜きする必要がある。今回の紅生姜はそのまま食べるにはいささか濃度が高い(約20%)ようで、塩抜きして使ったほうがよいと思う。

紅生姜ができたらどうするの? って、はい、これしかありません。もう自分でも笑ってしまうしかないのだが、ちょうど家に残っていたアラビヤン焼そばがあったので、それに使ってみましたよ。薄いピンク色がきれいですね。着色料などなくてもこういう色になるんです。市販品の紅生姜は、赤色系の着色料を使っていることがわかります。


【付記】
● たこ焼とかお好み焼きを家でよく作るのなら、紅生姜は欠かせませんね。ちらし寿司などに用いてもいいのではないかと思います。梅酢は市販されてもいるようなので、新生姜があれば、市販の梅酢を使って紅生姜を作ることもできます。


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No title

梅酢で「紅しょうが」は王道ですよね。
私の場合、いきなり漬ける派です。
さらに、紅しょうがを食べ切ったら、
残った液体はすし酢として、使い切ります。

やきそば、食べたくなりました!

No title

アラビアン焼きそばに紅ショウガ・・・ナイスな組み合わせですね。
梅酢に漬けるものとして・・・私は長芋なんてつけちゃったことがありますね。

これは・・・完全に清酒のあてです。

No title

自家製の紅ショウガは良いですねぇ。
焼きそばだけではなく丼物にも欠かせません。
そのまま食べても良し、和え物にしても良しですし。

でもなかなか綺麗な色が出てますね。
とても美味しそうです。

ウチは梅酢で簡単柴漬けでも作ろうかな…。

Re: しょうちゃんさん

しょうちゃんさん、こんにちは! コメントありがとうございます。
なるほどそうですか、いきなり漬ける手もありましたね。
出来上がりを見て、それでそれほど大差がなければ、
いきなり漬ける方法に移行するかもしれません。

> さらに、紅しょうがを食べ切ったら、
> 残った液体はすし酢として、使い切ります。

すし酢に梅酢を、そうすると、すし飯は赤っぽくなるんでしょうね。
うむ、それはそれでなんだか赤飯ぽくっていいかも?
色々使い回して、使いきる。生活者の王道です!
貴重なご意見、ありがとうございます。

Re: gatayanさん

gatayanさん、こんばんは! コメントありがとうございます。
山芋はそもそも、わさび醤油か、梅おかかで食べています。
もし梅おかかでいけるのなら、梅酢漬けも合わぬわけがありません。
次の料理が、なんだか決まったような……いつもありがとうございます!

Re: Noriさん

Noriさん、こんにちは! コメントありがとうございます。
今回、梅酢はかなり塩分が高濃度になってしまいました。
なので紅生姜をそのまま食べるわけには参りません。

多少塩抜きをしたほうが、いけるようです。
ただそうすると、せっかくの色も一緒に抜けてしまいがちです。
着色料だと、定着しているはずですが、天然のものは脱色も激しいようです。

梅酢でしば漬け……これ、かなりおいしそうですねえ。
そうかしば漬けか……思いつかなかったです。
山芋の梅酢漬け、しば漬け、すし飯など、
ありがたいご意見頂けたこと感謝いたします。

梅酢スシ

みなさんのコメントに乗っかっちゃいますが、梅酢で寿司メシ、私もやったことありますよ。
しかし、一番簡単でオススメなのは、ご飯に梅酢としらす、白ゴマ、きざみ大葉をかけて混ぜるだけのしらすご飯です。
それと、紅ショウガは関東ではお好み焼きに入れるのが定番なんですが、そちらではどうですか?

No title

どういうわけか、紅生姜をあまり食べない派です。
牛丼にも入れません。
いつから、こうなったか。
拒否をしているわけはないのですが、入れません。
生姜は好きです。汁ものには何でもおろし生姜を入れたがるし
鮨のガリがガリガリ食べるし
谷中生姜を味噌で齧ったり
醤油に一晩つけて齧るのも好きなのに
なぜか紅生姜には縁がない・・・・・・

Re: 梅酢スシ ; yuccalinaさん

yuccalinaさん、こんにちは! コメントありがとうございます。
ほうほう、梅酢ですし飯、かなりあるわけですね。
塩分濃度が気になって、どうすればいいか、検討中です。

> しかし、一番簡単でオススメなのは、ご飯に梅酢としらす、白ゴマ、きざみ大葉をかけて混ぜるだけのしらすご飯です。

なんかとてもおいしそうですね! しらす(ちりめんじゃこ?)と白ゴマ、刻み大葉、
ううん、それだけでもじゅうぶんおいしいって、わかるような気がします。
できるだけシンプルに食べる日常ですから、わかるんです。

ええ、もちろん、関西でもお好み焼きに紅生姜を入れますが、
その場合、細かく刻んだものになると思います。
いやあ、なにせ乙山はお好み焼きをあんまり食べませんのでね、
しかもたこ焼もそんなに(実はほとんど)食べないのです。
本当に大阪人か、と言われそうな男です。

Re: 根岸さん

根岸さん、こんにちは! コメントありがとうございます。
ふうむ、紅生姜自体をあまり食べないんですね。
それはまあ好みですから、どうしてか、といわれても困りますよね。

じつはね、乙山もまったく食べない香味野菜がありまして、
それは茗荷なのです。
昔むかし、実が茗荷だけの味噌汁を頂いたとき、
本当に危なく(嘔吐)なりました。汗が出てきたのです。

本当は茗荷のてんぷらとか、おいしそうですし、
食べてみてもいいかな、と思うのですが、
その時の記憶が根深くて、ちょっと手が出せないでいます。

No title

いやはやですよ、乙山さん。
まずは乙山さんのマメさには脱帽です。
梅干しといい生姜といい、さすが〈遊歩者〉という肩書きを持つチャレンジャー。
そして、ちょこっとアラビアンに乗っけるところなどお茶目というか、
生姜はいいですねえ。身体にいいし、お茶目だし、
今度は酒のおかずとして、チャーシューとか、シナチクを作ってみては
いかがでしょうか?それからフリカケの特集なんかいいのではと勝手に
希望しております。
HOBO、いま、ふりかけにすこし凝ってます。あ、はい。

HOBO

No title

すごいです!
知りませんでした。
紅ショウガも作ってみたいです。
只野乙山さん、尊敬です。
ピンクの自然な色の紅ショウガに憧れてました。
青のり、紅ショウガ、焼きそばに入れて食べたいです。
紅ショウガはないけど、今日は焼きそばにしよう。

Re: HOBOさん

HOBOさん、こんにちは! コメントありがとうございます。
アラビヤン焼そばを使ったのですが、心はホンコンやきそばです。
両者を比べて見た場合、その特異性が際立つのがホンコンやきそばなんですね。
あっ、まだ通販で注文していなかった!
もう一度、注文してもいいかなあ、と本気で思うのがホンコンやきそば。

紅生姜はなかなかうまくいきましたよ。
といっても、かなり梅酢の塩分濃度が高いので、
塩抜きして食べないといけないのが面倒ですが、
保存性は高いので「冷蔵庫で一年」は本当だと思います。

ふりかけ?
HOBOさんのことだからご存知だと思いますが、
山口県、井上商店の〈しそわかめ〉をお勧めします。
これがあれば、自分でふりかけを作ろうなんぞとはとても……
いやいや、自分でふりかけを作るのも、いいですね。

Re: かえるママ21さん

かえるママさん、こんにちは! コメントありがとうございます。
いやあ、乙山もこのたび初めて紅生姜を作ってみたわけでして、
初心者丸出しですよ。

ネットで調べればいろんな作り方があって、
「これが正解」とか「これが本物」というのがあるわけではない。
だから面白いのかもしれません。

今回は下漬けをした後で干し、それを梅酢に漬けるという、
どうやら昔ながらの方法らしいものでやってみました。
うまいんだけど、塩辛い!
梅酢の塩分濃度を高くすれば、塩抜きをしないと食べられません。

砂糖

スミマセン。乙山さんの梅酢も塩とシソだけで、出来てるんでしたよね。寿司酢と同様で、砂糖を入れないと、しょっぱいだけで美味しくないです。そして、ご飯も本当に薄ーいピンク色程度にしてか成らないと思います。塩加減が難しそうなので、先ずは少量のご飯で試してはとうどうでしょうか?

Re: 砂糖 ; yuccalinaさん

yuccalinaさん、こんにちは! コメントありがとうございます。
そうそう、梅酢は塩とシソだけなので、すし酢にするには少し手を加えないとなりません。
そもそもすし飯を作ることがあまりないので、ハードルが高いです。
市販のすし酢を買って来てそれを炊きたてのご飯に混ぜ、すし飯を作ったことがあり、
それで変な握りを作ってみたことがあるのです。
そうですね、まず少量のご飯でやってみます!

しつこいようですが、

またもやお邪魔いたします。私は普段、あまり調味料を計量したりしないので、人に教える段になって、ついテキトーになってしまうんですが、すし酢のことちょっと調べてみました。塩と砂糖の割合は1対5から10くらいまで、かなり幅があり、それだけ人によって好みがありそうですね。昆布だしとか、味の素(私は好きではないですが)等を入れるレシピもあり、ご自分の好みの配合を考えるのも、楽しいかもしれません。

Re: しつこいようですが、 ; yuccalinaさん

yuccalinaさん、再コメントありがとうございます。
なるほど、塩:砂糖=1:5~10まで幅があるんですね。
最後の十倍というのは相当甘口になるような気がしますね。

いずれにしても、梅1kgに対して塩を250g使ったわけですから、
塩分濃度は20%でして、これはかなり高い数値です。
水を足したりして、作ってみようかなと思っているんですよ。
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只野乙山

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