ほうれん草のペペロンチーニ

PepperontiniWithSpinaches.jpg
ほうれん草の冷凍ストックが大量にあると実に便利である。凍ったまま味噌汁にさっと入れたり、沸騰した湯に凍ったまま入れてもう一度沸騰したら水に取り、軽く絞って鰹節としょうゆをかけて晩酌の一品にしたり、あるいは凍ったままバターで炒めてほうれん草のバターソテーにしたりと大活躍してくれる。

今回はスパゲッティにほうれん草を入れてみた。トマトソースとの相性も抜群で、「ほうれん草とトマトソースのスパゲッティ」も出来ぬではないが、できるだけシンプルに「ほうれん草のペペロンチーニ」を作ってみた。手軽さからすると、前者と後者の差はほとんどないと言える。ただしトマトソースを事前に作ってストックしてある場合に限る。

準備といってもニンニクの皮をむき、唐辛子の種を取り除いて細切りにするだけ。スパゲッティ(1.5~1.7㎜)を塩を入れた熱湯でゆで、2~3分したら保存調理器に移す。後はそのまま茹で時間がくるまで放置しておけばよいのだから、その間にオリーヴ油にニンニクの香りと唐辛子の辛みをうつす。

いつも言っていることだが、ニンニクと唐辛子はたいへん焦げやすいので注意が必要だ。とくに唐辛子はあっという間に黒ずんでしまうから弱火でにんにくを炒めた後に投入し、すぐに火を消して余熱でじゅうぶんである。まちがっても煙が出るくらい熱くなった油に唐辛子とかニンニクを投入してはならない。

茹で時間は袋に書いてある時間でよいと思うが、茹でながら一本取り出して噛んでみて芯の残り具合を確かめるがいいと思う。よくアルデンテと言われるが、ほんの少し芯が残っている感じがそれで、歯応えのある状態をいう。場合にもよるが、私(乙山)の経験では日本語で書かれた茹で時間は理想のアルデンテより若干柔らかめになるようだ。

一つの基準として、スパゲッティの太さに合わせる、というのがある。たとえば1.6㎜のスパゲッティならば6分間で、1.7㎜ならば7分間というように、コンマの後の数値にゆでる分数を合わせると、かなり硬目にできるようだ。いま手元にあるトルコ製の輸入ものスパゲッティを見ると、1.7㎜の太さでゆで時間は7分、とある。これは上記の理屈がぴったり合っている例で、おおむねそれより長めの時間になっていることが多いようだ。

さて茹であがったら茹で汁を捨てずに少し残しておくのがいいだろう。これで最後の水分調節を行うのだ。火を通しておいたニンニクと唐辛子、オリーヴ油の上に凍ったままのほうれん草を置き、そこに茹であがったスパゲッティを入れる。私は隠し味に粉末出汁の素と淡口醤油をほんの少し入れている。菜箸やトングで混ぜながら水加減を見て、必要ならば茹で汁を足して調整しよう。

そこで味見をしてどうしても塩気が足りぬようであれば塩を振り入れるが、自分で食べる場合はそういうことをせず、出来上がったら皿に盛ってしまい、食べるときに食卓で塩を振ればいいのではないかと思う。一口食べてはっきり塩味がわかるのはちょっと警戒が必要で、最後までくれば塩辛く感じてしまうことがある。お店のラーメンにこの手の味付けが多いのはみなさん経験なさっているのではないかと思う。

味付けはシンプルなものほど難しいという。なるほど、同じようなものを何度も作っているはずなのに「うまくいったな」とか「ちょっと失敗したかな」などと変わってしまうのが腕の不確かさを物語っているとしか言いようがない。だけどまあ、ほうれん草のペペロンチーニ、どうやらうまくいったようだ。ビールもすこぶる旨く感じる、暑い休日の昼食である。


【付記】
● ニンニクとオリーヴ油、唐辛子の他に何も入れないペペロンチーニをよく作ります。そのせいか、少し具が入っているとたいそう立派なスパゲッティに思えてくるのが不思議です。これに厚切りのベーコンなど入っていれば、もう言うことはありませんね。

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No title

ホント、唐辛子の赤に緑が加わるだけで、美味しそうに見えますね。色彩によって左右されるのは、視覚と味覚がどこかでシンクロしてるからでしょうね。逆に、極彩色のジェリービーンズとか見ると、オエーってなっちゃいますし。

私も赤系と緑系の組み合わせが大好きです(よくやるのは春菊とハムとか)が、最近ハマってる組み合わせが、サクラエビと大根の葉っぱです。パスタにも合うかもしれませんよ。

ちなみに、私は野菜の冷凍保存は余りしないタイプです。どうしても繊維質の歯ごたえが違ってしまうんですよね。私は多分味よりも舌触り、歯触りなどの食感に敏感なんだと最近気が付きました。

^^

ペペロンチーニ。
自分もよく作っています。
以前は生ニンニクを使っていましたが。
今は市販されている粉末状のニンニクを使っています。
風情はありませんけど。
焦げる心配もありませんし。
大急ぎで食べたい時には重宝しています^^)/

Re: yuccalinaさん

yuccalinaさん、こんにちは! コメントありがとうございます。
ふだん、素っ気ないただのペペロンチーニをよく作るので、
なにか具材が入るだけでもう、なんだか立派に見えるんです。
とくに、緑色の物が入ると効き目(?)がありますね。
ジェリー・ビーンズとかグミとか、ほとんど食べませんが賛成です。

> ちなみに、私は野菜の冷凍保存は余りしないタイプです。どうしても繊維質の歯ごたえが違ってしまうんですよね。私は多分味よりも舌触り、歯触りなどの食感に敏感なんだと最近気が付きました。

そうそう、いったん冷凍すると少し歯応えも風味も違うようですね。
とくに食感を大切にする人はあまり冷凍保存しない方がいいでしょう。
ほうれん草など、葉物野菜は冷凍の印象がないのですが、
冬にほうれん草の冷凍物を利用するようになってから変わりました。

たとえば南極探検隊のような、極端な例を思い浮かべます。
すると、葉物野菜の冷凍保存でもまあいいか、と思うようにしています。

Re: ^^ ; waravinoさん

waravinoさん、こんにちは! コメントありがとうございます。

> 今は市販されている粉末状のニンニクを使っています。

それってニンニクパウダーのことですかね?
ふうむ、ニンニクのスライスなんかもありますよ。
大急ぎで食べたい時の究極の技はですね、
ニンニクを漬け込んだオリーヴ油を使うことです。
ニンニクパウダーを入れる必要もありませんよ。
いろんなペペロンチーニがあっていいですね!

No title

 ホウレンソウの彩りが鮮やかで、とてもうまそうですよ。
ニンニクの香りが立ち上るところを想像するとたまりませ
んね。

 スパゲッティの茹で時間ですが、わが家では袋に表示さ
れている時間マイナス一分を目安にしています。もっと短
い時間でもOK、多少固めでも柔らかすぎるよりはずっと
マシです。

 ぼくは一般に茹ですぎのフニャフニャな麺というのがき
らいでして、自分で生ラーメンを茹でるときもアルデンテ。
ラーメン屋で柔らかいのを出されると、テーブルをひっく
り返したくなります(笑)。

呑みの〆にはコレっ!

バーボン呑みながら(マーティンミルズ)
今このブログを拝見してます。
そろそろ小腹が減ったので、
ペペロンチーノ作るのは、そう
今でしょう〜♪
わたくしは、
天狗のビーフジャーキー細切りと
のりたま、玉ねぎで
美味しく 頂きますっ。o(^▽^)o

Re: 薄氷堂さん

薄氷堂さん、こんにちは! コメントありがとうございます。

>  スパゲッティの茹で時間ですが、わが家では袋に表示さ
> れている時間マイナス一分を目安にしています。もっと短
> い時間でもOK、多少固めでも柔らかすぎるよりはずっと
> マシです。

日本語表示のゆで時間はおおむね長めになっているようなので、
仰るように「表示時間マイナス1分間」というのはいいアイディアですね。
できたてはたいへん固くても、余熱である程度火が通りますし、
多少固めにゆでても大丈夫だと思います。

好きずきだとは思いますが、固めのゆで具合が好きな人もいれば、
「あの柔らかいのが好き」という人もいます。
実際、あの昔ながらのゆでおきスパゲッティが好きだ、
という人を見たことがあります。面白いですねえ。

Re: 呑みの〆にはコレっ! ; 四の字固目さん

四の字固め目さん、こんにちは! コメントありがとうございます。
なるほど、バーボンの後にスパゲッティ、いいですね。
ラーメンやうどんもいいですが、しめにスパゲッティもいいものです。

> 天狗のビーフジャーキー細切りと
> のりたま、玉ねぎで
> 美味しく 頂きますっ。o(^▽^)o

ほうほう、それはなかなか面白そうなスパゲッティができそうですね。
試したことはありませんが、おにぎりとか混ぜご飯用のふりかけ(?)、
ああいうものは、たぶん、スパゲッティに合うと思います。

No title

ホウレンソウをパスタにですか・・・おいしそうだな。
ちょっと贅沢だけど、ホタテなんかも合わせたらおいしいかもしれませんね。

私なんかホウレンソウと聞くとお浸しとポパイぐらいしか思いつきませんが・・・

Re: gatayanさん

gatayanさん、こんにちは! コメントありがとうございます。
これ、なかなかいけましたよ。仰るように、ホタテを合わせるのもなかなか……

> 私なんかホウレンソウと聞くとお浸しとポパイぐらいしか思いつきませんが・・・

乙山もそうですよ、ほうれん草といえばポパイですよね。
あれを見て、ほうれん草って、なんていい食べ物なんだって思ったんです。
それでね、あれを見た後、ほうれん草のおひたしでご飯を食べるともう……
本当にそれだけで、おいしいんですよね。

No title

ペペロンチーニ、ウデの無さがはっきり出てきそうで怖くて
未だに作ったことがありません(^^;)
そういう人間こそ何度もチャレンジしてウデを磨かないといけないのですが、
つい具沢山にして素材から出る旨味に頼ってしまうんですよね~
しかしこれだけ美味しそうなペペロンチーニをみると・・・
先ず「きのこのペペロンチーノ風オイルパスタ」辺りからトライしてみようか
などと思っています(食い意地最優先)

そういえばパスタの茹で時間、計った事ないのですが「茹で過ぎる」ことは
不思議なほど滅多にないです。
茹で湯が沸騰⇒パスタ投入、ざっと混ぜる⇒火を消しフタをして放置⇒
麺がくっつかないよう時々混ぜる
というやり方が私にはベストのようで♪
(正式な調理法からはかけ離れているのでしょうけれど(^^;)

Re: zumiさん

zumiさん、こんにちは! コメントありがとうございます。
ペペロンチーニは具材がないときこそ作るべきもので、
なにかあるときはやっぱり、いろいろあったほうがいいものです。

業務用食料品店で買った唐辛子が山ほどあって、
ニンニクも残っている、だけど他は何もない、
そんなことがわりとあるので、ペペロンチーニを作るんですね。

> 茹で湯が沸騰⇒パスタ投入、ざっと混ぜる⇒火を消しフタをして放置⇒
> 麺がくっつかないよう時々混ぜる
> というやり方が私にはベストのようで♪

乙山もパスタを入れて1~2分、パスタが混ぜられるようになったら、
保温調理器に入れて時間がくるまで放置しています。
通常だと1.2㎜くらいになると10分以上ゆで続けなければならないわけで、
そう言うことはしていられないわけですね。

暑い季節はとくにそうですけど保温調理器は重宝しています。
zumiさん式も保温調理法に似ていますね?

No title

とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!

Re: 志望動機の書き方さん

志望動機の書き方さん、コメントありがとうございます。
またいらしてくださいね。ごゆっくりどうぞ。
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只野乙山

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