0.4W電池式アンプ 部品調達編

400mW_Amplifier_AllParts.jpg
某休日、久しぶりに大阪・日本橋の電気街へ行って来た。なにもメイド喫茶に馴染みの顔があるというわけではない。というかそういうところは気が乗らなくて一度も利用したことがない。なんだか落ち着けないような雰囲気で、どうも苦手である。日本橋に用事があるときは、たいてい電気製品ではなく、電子部品を買いに行くときだ。電気製品は近頃もっぱらヨドバシカメラあたりで購入している。

電子部品を購入していったい何を作ろうというのか。じつはテレビ導入計画というものが水面下(いったい何に、だれに対してなんだ?)で進んでおり、ネット通販でテレビ台を購入した。今まで使っていたアンプをテレビ台に設置すると、食事兼書きものなどを済ますテーブルから遠ざかってしまい、コンピューターの音声は内蔵のちゃちなスピーカーでモニターするしかなくなってしまったのだ。別に書き物をしているときは音声などなくてもよいが、YouTubeの再生時には少しだけまともな再生装置が欲しくなる。

というわけで、卓上用小型アンプを作ろうと考えた。本当は真空管アンプでいきたかったのだが、真空管アンプではどれだけ小型に作ってもトランス類が必要なため重くて大きなものになる。電源トランスレスのOTL真空管アンプを設計できるほどの能力はない。どうせコンピューターモニター用ではないか、パワーICなどを使って思い切り小型にしたらどうだろう、ということでパワーアンプ基板キットを使ったお手軽工作を検討した。

ほとんどデジットあるいはシリコンハウス共立扱いの10W×2のD級アンプ基板に決まりかけていたのだが、ふと見ると低電圧アンプ基板というものがあるのに気がついた。これは2.5V~5V程度で駆動することのできるもので、乾電池による3V駆動も可能のようである。ACアダプターがこれ以上増えるのも業腹である。単3電池×2によるバッテリーオペレーションというものにおおいに魅力を感じ、10W×2のD級アンプ基板は見送られることになった。

じつはキットでも売り出されていて980円くらいだったと思う。モノラルなのでステレオにしようとすれば1960円になる。ここはパワーICや部品を買い揃えて自分で作ったほうがいいのではないか。だってね、このパワーIC(HT82V739)は一個57円(!)なんですね。メインデバイスが57円って、いったいどんな世界なんだ、と思うかもしれないが、それもそのはず、3Vで駆動した場合、最大出力が0.4Wなのである。いまどき0.4Wのアンプなんてだれも買いませんよ。

いつものように御堂筋線難波駅で降り、なんばシティを通り抜けていくコース。なんばシティを出て、そこから少し歩いたらもう日本橋3丁目である。〈ヲタロード〉とかいう道を通らないように(別に通ってもどうということはないんだけど)して、ナニワネジに向かう。ここで薄板用ドリルがあれば購入するつもりだったが、あいにく扱っておらず、五階百貨店でも薄板用ドリルは取り寄せ品目になっていた。結局ネットで買ったほうが話が早いというのは多々あるものだ。

いつものようにデジット、千石電商、マルツパーツ館、シリコンハウス共立、そしてパーツランドなどを歩き回って目当ての電子部品を購入。ほとんどのパーツをデジットで購入することができた。パーツショップはいろいろあるけれど、面白さの点ではやはりデジットがいちばんかなあ、と思う。ところが、デジットで会計を済ませているときにふとレジカウンターを見ると、「新製品! D級2~3W 低電圧アンプ」などとあるではないか。

しかもステレオで1200円程度。思わず「うわぁ、たまらんなあ」と声を漏らしてしまった。電子部品を包んでいた店員さんはそれを聞いて「いいでしょう、電池でばっちりいけますよそれ、いかがですか?」と嬉しそうに言う。買い物を済ませてしまった後でこれだもの、レジっていちばん最後に行くところでしょう、なんでこんなところに置いてあるの、などと喉まで出かかった声を飲みこんで「ぜひ検討してみましょう」などと、売り込み業者に対応する庶務課とか総務課の人のような科白を口にしてデジットを後にした。

写真は全部品(一部省略)を並べてみたもの。これからユニバーサル基板の配線パターンを考え、フロントパネルとバックパネルのデザインを練り、内部の実装配線などを検討しながら作っていくわけであるが、さて完成はいつになることやら。これは必要に応じて検討されたものだから、比較的早く出来ることになると思う。別になくてもいいじゃないかという真空管アンプは、いったいいつになったら次の物を作るのか、という感じであるがとりあえずこれにて「0.4W電池式アンプ 部品調達編」をお開きにします。


≪ 6BQ5ppアンプへ  0.4W電池式アンプ 製作編へ ≫


【付記】
● なんだかんだと買い物をしましたが、全パーツの合計金額は4000円以下でした。まあ4000円でこれだけ遊べるわけだから、電子工作遊びもなかなかいいものじゃないか、と一人納得しております。こうして作る前がいちばん楽しいのかもしれません。

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No title

今回は読ませて頂いて懐かしい感じがしました
ユニバーサル基板とかムカデ基盤とかで音声リレーだのアメパトサイレンだの作っていたあの頃…
当時の少年達は「初歩のラジオ」や「ラジオの制作」を読み耽り、自転車で部品屋に乗り付けて部品を買い、まだ高価だったLSIを指をくわえながら眺めては半狂乱でハンダごてを握って色々作っていたものです

しかしアンプを自作できるって凄いことですよね
私もなんだか久しぶりにハンダごてを握りたくなってきました…

Re:Noriさん

Noriさん、こんばんは! コメントありがとうございます。
このパワーICのデータシートを見ると、応用例が書いてあって、
それによるとたいへんシンプルな回路で、IC以外に必要なものは
キャパシター(コンデンサー)3個だけなんです。

これなら作れるんじゃないかな、と踏んでキットをやめて自作にしてみました。
だけど音が鳴るかどうかは、難しいところですよ。
IC周りのはんだ付けはけっこう細かい作業ですし、
うっかり配線ミスをすることもあるかもしれません。

この手の記事は、本当は実際に出来上がってから書いたほうがいいのです。
まだつくっていないのに書いたのは、そうしないといつまでたっても
出来ないんじゃないか、そんなふうに思って未完成ながら記事にしました。

No title

こういう記事を読ませていただくと
住んでいる世界が違う気がしますね。うふふ。
少年期、ラジオづくりにハマるコースというのが
男の子にはあったような・・・・・・。
ところが僕は完全にスルーでしたね。
ハンダづけなんか一回たりともやったことがありません。

Re:根岸冬生さん

根岸さん、こんにちは! コメントありがとうございます。
何を隠そう、乙山は中学まで運動クラブをしておりました。
その一方で、中学2年くらいころからオーディオというのが
好きになりまして。その影響が今までずっと続いているようです。

オーディオは好きなのですが、どうもマニアにはなれません。
適当なところで手を抜くというか折り合いをつけてしまうのです。
はんだ付けなどできなくてもどうということはありません!

何ができなくても自分なりに暮らしていけたら、
というか暮らせるように人生をもっていけたら、
それでもうじゅうぶんでですよねえ。

余計なことばっかりやっている乙山ですが、
今回ばかりは「完成」までいけると思うのですが。
いや、いけたらいいな、でしょうか。

No title

 おお、大人の科学ですか。

 ぼくは不器用だから IC のハンダづけはダメですね。昔々日本橋
で買ったハンダはまだ道具箱に残っているんですけど、ここしばらく
使ったことがありません(もう一生使わないかも……)。

 アンプが小出力でも高能率のスピーカだとそこそこ音量がありますし、
電池は完全直流ですから、案外いい音が鳴るかもしれませんね。ご成
功をお祈りします。

Re:薄氷堂さん

薄氷堂さん、こんにちは! コメントありがとうございます。
そうそう、大人の科学とかお父さんの趣味の工作、みたいな感じですね。
肩の力を抜いて、さくっとやりたいものです。

ですが、これはキットではなく、あくまで自己責任の自作。
うまくいかなかったとしても、発売元に文句を言うわけには参りません。
思った以上に、工作は楽なものではない、と痛感しました。

仰るように、スピーカーに高能率のものを使うのが決め手でしょうね。
それに「完全直流」つまりバッテリーオペレーションですので、
音もそれなりにいいかもしれません。

iPodとこの電池式アンプを組み合わせれば、フルバッテリーオペレーションです。
スピーカーにたとえばJBLのD130などを組み合わせれば完璧、
なのかもしれませんが、それなりに高能率のものを合わせる予定です。
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只野乙山

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⚫︎ 文字中心のウェブログ。ほとんど一話完結で、どの記事をご覧になっても楽しめ(?)ます。文字数だけなら一冊の本に匹敵(凌駕?)するほどありますので、ごゆっくりどうぞ。

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