芋焼酎 〈五代目和助〉

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猛暑というべきか酷暑というのがいいのかわからないが、とにかく連日暑い。こう暑くなってくると冷たい飲み物が本当においしい。家にたどり着くまでの上り坂も、ジン&トニックのことを思いながら汗をかいて乗り切っている。風呂上がりのビールも申し分ないし、さてその後はふつうなら日本酒で締めくくることにしているが、去年の夏から焼酎を覚えたのである。

日本酒を冷蔵庫で冷やしておけばじゅうぶん楽しめるのだが、なにしろこの暑さ。夜、部屋の温度はだいたい30℃前後である。うまくいけば29.5℃くらいになってくれることもあるけれど、おおかたは30℃を少し超えたくらいのところに落ち着く。冷房を使っていない、などというと熱中症にならないのかと心配する人もあるだろうが、これでも部屋に風が通り抜けていると、昼間であっても(?)何とか過ごせるのだ。

そんなわけで、冷房のきいていない部屋で飲むのなら、氷に焼酎を注いだやつを、氷とグラスの音なんぞ聞きながらやるのがこの時期は最高なのです。去年は蕎麦焼酎〈那由多の刻〉ばかり飲んでいた。蕎麦が大好きなこともあるし、池田の某店で蕎麦焼酎〈雲海〉を飲んでみたところなかなか良かったこともある。

さて今年は何を飲もうかなと思っているところ、職場関係の人と酒談議になって、焼酎なら〈五代目和助〉がお勧めである、としきりに力説するのだ。ネットで買えますよ、とも言っていたが、さてどうしたものか……などと尻込みしていたら川西の某酒店で〈五代目和助〉があるではないか。迷わずそれの四合瓶を手にしていた。

〈五代目和助〉は芋焼酎で、白金酒造という鹿児島最古の酒蔵なのだそうである。じつは芋焼酎を飲むのは初めてで、いったいどんな味がするものやら、期待と不安が入り混じった心持ちで開栓する。氷を入れたオールドファッションド・グラスに、まるでウィスキーでも飲むかのような感じで注ぎ入れる。ウィスキーならこういう注ぎっぷりはしないものだが、アルコール度数は25%なので氷で薄められてちょうどいい感じになる。

蕎麦焼酎とか麦焼酎に比べてかなり癖の強いものを想像していたけれど、うむ、これはなかなかいけるではありませんか。ほんのり甘みも感じられるし、後味も悪くない。焼酎のいいところはそこそこのアルコール度数がありながら、ウィスキーのような煙臭さがないところで、料理の相方としても楽しめることだ。ウィスキーはスタンドアローン(それだけ)で飲む種類の酒のようで、氷に注いだウィスキーと料理というのはちょっと違うんだなあ、という感じがしないでもない。

正直言って、職場関係の人から聞いていた高レベルの味わいは私(乙山)にはわからなかった。〈五代目和助〉と言ってもいろいろ種類があるようで、たぶんその人は最高レベルの和助のことを言っていたんじゃないだろうか。今回飲んだのはそういう最高レベルの物ではありませんが〈五代目和助〉、なかなかいい焼酎だと思う。


【付記】
● たぶん8月は酒関係の記事が増えるのではないかと思います。なにしろこの暑さで思考回路が……というかたんなる言い訳にしか過ぎないのですが、そういうことでなにぶんよろしく(?)お願いします。

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No title

私は・・・麦かな。
かなり以前、ゴマ焼酎ってのがお気に入りで常飲していたのですが、
麦を飲み始めたら、そのほかの素材の焼酎がみんな癖のあるもののように思えてしまって・・・


まあ、安焼酎ばかり選んでいるせいでもありますが・・・

Re:gatayanさん

gatayanさん、こんにちは! コメントありがとうございます。
なるほど、そうですね、麦焼酎がいちばん癖がないのは同感です。
むかし南西諸島あたりで造られたらしいサトウキビが原料の
焼酎を頂いたことがあるのですが、あまり感心しなかったように思います。

その点、麦はクリアで飲みやすいですよね。
麦焼酎の熟成タイプなんてもう、おいしくて仕方がない。
〈神の河〉を初めて飲んだときは吃驚しました。

もともと焼酎はもっと安いものでしたが、外国からの圧力に負けて、
酒税を引き上げたんですね。なのでウィスキー並みの価格になっていますが、
本来焼酎は安酒で、庶民の味方だったはずなんですよね。

No title

「五代目和助」威風堂々とした、和風な名前で、只野乙山さんにとてもお似合いですね。
グラスがとても涼しげです。
連日猛暑なんですね。
体調を崩さぬ様に、どうぞご自愛下さいませ。
こちらは、昨日今日と寒いくらいです。長袖着てます。

Re:かえるママ21さん

かえるママさん、こんにちは! コメントありがとうございます。
焼酎って、なかなかしゃれた名前のものが多いんですよ。
そうですね、どう考えても乙山に洋風の名前は合いませんね。

裸流布(ラルフ)だとか老練(ローレン)、
是礼味(ジェレミー)や刷毛人(ハケット)なんかはどうですかね?
憂利病損(ウイリアムソン)とか麻禁吐酒(マッキントッシュ)もだめだろうなあ。

暑さのためか阿呆なことを書いてしまいました。
無視してくださいね。
暑いけれどくたばるほどでもありませぬ。
夏風邪など召されぬ様、御自愛ください。

No title

 ジンにかぎらず、夏は蒸留酒がスッキリしてうまいと思います。

 ぼくは焼酎は芋が好きです。甘いの辛いの、いろいろありますが、
銘柄を問わずなんでもありがたく飲むことにしています。

 そのほか米、麦、ソバ、黒糖、ジャガイモなど焼酎はどれも飲みま
すが、麦はツンとした刺激を感じるものが多く、やや苦手の部類に
属するかもしれません(長期熟成したものは別ですが)。

 泡盛がそうであるように、焼酎は長期熟成すれば格段にうまくなる
はずです。九州の人はせっかちだから待ちきれないんでしょうか(笑)。

Re:薄氷堂さん

薄氷堂さん、こんばんは! コメントありがとうございます。
夏は日本酒がだめだ、というわけではないんですよね。
なんかこう、氷なんかと一緒に楽しめたらな、と焼酎を飲み始めたのです。

正直、もうこれは本当に宝物だ、などとは思わないのです。
だってね、焼酎を飲んだ後に、安物のウィスキーを飲むと、
その熟成度というか洗練された味わいにうっとりしてしまうのです。

安物のウィスキーを買って、これはもう、どうしようもないな、
などと思っていたものを、焼酎を飲んだ後に飲むと、
なにかそれがとてつもなくありがたい飲み物のように思えてくるんですね。
これ、ちょっとした拾い物ですよ!

ただ、焼酎は樽に入れて熟成がどうのとか、そういうことをしていない
わりには、かなりいけるレベルになっているのがすごいですね。
しかも料理のお供としても飲めるところもいい。

ほめているのか、けなしているのかわからない感じですが、
焼酎との付き合いを深めていくことになりそうな感じですよ!
あっ、泡盛、忘れていました。まだ飲んだことがないんです。
今度、やってみますよ!

No title

焼酎は銘柄にこだわりませんね。
ということは何でも飲んじゃうということでしょうか。
しいて言うなら胡麻焼酎の「紅乙女」ですね。

当然のことながら、僕の場合、泡盛が主流です。
我が幻住庵には「万座」という泡盛の43度が三升甕ですでに六年目の熟成に入っています。
10年もすればショットで千円。30年で数千円。50年もすれば値がつきません。
まあ、そのころは生きていないから、60歳になったらなくなっちゃうはずです。

昔、三十年物を振舞われたことがありますが
いまだに舌にその記憶が残る逸品でありました。

Re:根岸冬生さん

根岸さん、こんばんは! コメントありがとうございます。
こだわりなく、なんでも飲めるというのはいいことでですね。
焼酎にあまり詳しくないので、なにかおいしかったとか、
そんな情報をあてに少しずつ飲んでいこうかと思っているんです。

なるほど泡盛ですね。だけど泡盛も飲んだことがないので、
これから飲んで勉強(?)です。
この勉強は楽しみながらできるので、
きりがないところが楽しいのかもしれません。

だけどなんだか泡盛の古酒、寝かせた熟成タイプ(?)、
とてもおいしそうではありませんか!
楽しみが増えましたよ。

No title

グラスと氷が奏でる音、風鈴に匹敵する涼やかさですよね♪
しかし確かに真夏に日本酒をいくら冷やしても蒸留酒と比べると
・・・夏以外はコクや旨味と感じるのに夏だけは重く感じるんですよねぇ(^^;)
同じ醸造酒でも白ワインはかなり爽やかさを感じるのですが・・・

私も普段は麦・米・そば焼酎ばかりで芋焼酎に苦手意識があったのですが
飲み会などで何度か飲む内に思っていたほどにはクドくないかと思うようになりました。
(まぁ自分から進んでは飲みませんが)

Re:zumiさん

zumiさん、こんにちは! コメントありがとうございます。
いや本当、別に日本酒でもまったくかまわぬはずなのですが、
どういうわけか氷に焼酎を注いで飲んでみたくなりましてね。
日本酒は蝉が鳴き止んだころに「ひやおろし」といきたいもんです。

そうそう、ワインね。ワインはいつ飲んでも軽やかですよ。
きりりと冷やしたシャルドネとか、ソーヴィニヨン・ブラン、
あるいはミュスカデあたりを飲むのがいいですねえ。
ワインの記事も上げなくては、などと思ってしまうではありませんか!

芋焼酎、大丈夫かな、と思って飲んだのですが、
思ったより癖がなく、けっこういける感じでしたよ!
次回の焼酎もたぶん、芋になると思います。
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