夏目漱石 「行人」

夏目漱石 「行人」 (1912~1913年にわたって朝日新聞に連載)

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夏目漱石「行人」をようやく読み終えた。前回漱石の「彼岸過迄」を記事にしたのが5月25日だから「行人」を読むのに一カ月以上要したことになる。なんでこんなに時間がかかるんだろうと自分でも不思議に思うけれど、事実そうなってしまったのだから仕方がない。よし、読むか、とベッドにごろりとなってちくま文庫版『夏目漱石全集』を手にするのだけど、数頁いや数行読んだら猛烈に睡魔が……

きわめて強い催眠作用のある小説として私(乙山)が推したいのはヴァージニア・ウルフで、たとえば『ダロウェイ夫人』でも『灯台へ』でもいいけれど、眠れなくて困るという人は枕元に置いておくのをお勧めする。人にもよると思うが、私にとって漱石の「行人」もそれに劣らぬほど催眠作用がある小説で、休日の昼過ぎなどアルコールが入った脳髄には抜群の効果が認められた。

まあ要するにつまらないわけで、だったら止めにすればいいじゃないかとも思うのだが、せっかく「夏目漱石を読むぞ」とスイッチを入れたわけだから止めてしまうのもなんだか惜しい気がして続けている。こういうとき、頭の切り替えの早い人なら他の本も併読できるようだが、どうも頭が固いのかそういうことのできぬ性格である。そんなに本好きでもないんじゃないか、とも思う次第である。

さて「行人」は〈友達〉〈兄〉〈帰ってから〉〈塵労〉の四編からなる連続短編(?)で、前作「彼岸過迄」の手法を継承している。漱石には三人称で書かれた小説が多いが、「行人」では「自分」という一人称を使って主人公の長野二郎に語らせている。しかし前作同様、長野二郎は語り手に過ぎず、漱石が中心に描きたかったのは兄の長野一郎であろう。このあたりも須永市蔵の話に重きを置いた前作に似ていて、いわゆる「後期三部作」たる所以かな、とも思う。

いささか退屈で、ここにいったいどんな意味(や意図)が隠されているのだろうか、などと深読みしたくなるのが〈友達〉の部分で、初めて「行人」を読む人の何人かはこの部分でダウンというかギブアップしたくなるんじゃないかと想像する。だが、妻の直(なお)がじつは弟に好意を持っているのではないかと疑う兄が、弟に直と一晩過ごして彼女の真意を探ってくれないか、と依頼する〈兄〉で俄然面白くなってくる。

弟の二郎としては兄の依頼が常軌を逸しているように思えるが断るわけにもいかず、いくらなんでも一晩嫂(あによめ)と過ごすわけにはいかぬので、日帰りで嫂と和歌山に出かけるつもりでいた。だが嵐が訪れて二人は仕方なく和歌山で一泊せざるを得ない展開になり、ここで作中最高と思われる緊張感の高まりを見せる。停電の暗闇の中、二人の様子がまた、えもいえぬ雰囲気を醸し出しているではないか。少し引いておきましょう。

「いるんですか」
「いるわあなた。人間ですもの。嘘だと思うならここへ来て手で障って御覧なさい」
 自分は手捜りに捜り寄って見たい気がした。けれどもそれほどの度胸がなかった。そのうち彼女の坐っている見当で女帯の擦れる音がした。
「姉さん何かしているんですか」と聞いた。
「ええ」
「なにをしているんですか」と再び聞いた。
「先刻(さっき)下女が浴衣を持って来たから、着換えようと思って、今帯を解いているところです」と嫂が答えた。(ちくま文庫版『夏目漱石全集7』「行人」の〈兄〉35節)

晩年の漱石が理想としたとされる則天去私の境地へ通じると読める〈塵労〉の部分よりも、引用した部分に醸し出される情感のほうが値打ちがあるんじゃないか、などと考えてしまう私はまだまだ修行が足りないのかもしれない。胃病と神経衰弱に悩まされた頭脳明晰な天才なるがゆえの周囲との、世界との軋轢があって、それらとの和解を作品上で成し遂げようと模索したのかもしれないが、〈塵労〉の部分がどれだけ一般読者を引っ張っていけたかは、私などには謎としか言いようがない。

 すべての女は、男から観察しようとすると、みんな正体の知れない嫂のごときものに帰着するのではあるまいか。経験に乏しい自分はこうも考えて見た。またその正体の知れないところがすなわち他の婦人に見出しがたい嫂だけの特色であるようにも考えて見た。とにかく嫂の正体は全く解らないうちに、空が蒼々と晴れてしまった。自分は気の抜けた麦酒のような心持を抱いて、先へ行く彼女の後姿を絶えず眺めていた。(同書〈兄〉39節)

私が「行人」で惹かれるのはこういう部分である。私自身が女というものをあまりよくわかっていないからこそこういう部分に目が留まるのだろうけれど、「女というものは男にとって謎である」というのは「行人」における「近代人の苦悩」よりも重要な主題なのではないかと思う。夏目漱石自身の投影と見てよい長野一郎の苦悩にはさほど共感できないが、多くの人が自意識過剰気味になりがちな思春期や青春期には、ひょっとすると長野一郎に共感できたかもしれず、その意味では当時の若い読者が「行人」に夢中になった可能性はあるのではないだろうか。


【付記】
● 〈塵労〉の部分はさておいて、全編を貫くのは要するに色恋話なんですね。なので「行人」というか夏目漱石の小説というのはひょっとして「若者向け」なんでしょうかね。漱石の門下生がそうだったように、今でも漱石を読んでいるのは実は比較的若い年齢層の人が多かったりして、などと想像しているのですが……

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No title

夏目漱石の「行人」は読んでないかもしれません。本棚を探してみますね。
こういうきっかけでもないと読む機会、ないですもの。

夏目漱石は比較的若い世代に、という部分がとても共感出来ます。
初めて文学作品にハマったのは、夏目漱石の「こころ」でした。中学1年生の時です。
「映画より、面白い世界があった!」と感動して、夏休みは読書ばかりしてたのを思い出します。
嫂という漢字も初めて知りました。(笑)
夏目漱石始め、世の男達は、女性を理解できずに、自分の想像上の、謎の理想の女性像を、人生を通して、ずっと心の隅において持ち歩く....そんな生き物の様に思えますが、只野乙山さん、いかがですか?

Re:かえるママ21さん

かえるママさん、こんにちは! コメントありがとうございます。
本ってなんかいいですよね。小学生のころは図書室に通って、
江戸川乱歩の少年探偵団とか怪人二十面相シリーズを読んだり、
図鑑なんかを飽くことなく眺めたりするのが好きでした。

中学に入ってからは運動クラブに属し、読書をほとんどしなかったのですが、
中学3年の夏で部活動が終わった後、思い出したように本を読み始めました。
それがもう、楽しかったですね。ゲーテの『親和力』なんかを読んだりね。

男はだれでも、自分の心の中に理想の女性を抱いている、
というのは当たっているかもしれません。それがどういうものかは
よくわからないにしても、理想の女性像があるような気がします。
C.G.ユング言うところの「アニマ」と関係があるのかもしれません。

乙山は女性をよくわかっていませんが、
男というものの正体を簡潔に述べてみると、
「おばかなこども」ということでしょうか。バカなガキ、ということですね。
どれだけ気取ってみても、行きつくところはそこなのです。

No title

 へえ、漱石先生にしては色っぽい場面ですね。読んでみようかな(笑)……と
は思うものの、まだ先になりそうです。世に古典なるものが多すぎて、とても手
が回らないのです。

 一月以上かけて小説を読破されるというのは、実はたいへんな偉業というべ
きでして、気の短いぼくなら途中で放り出してしまいます。労を厭わず料理を
お作りになる乙山さんならではかと……

 ところで、ウルフの『灯台へ』(いま変換したら「東大へ」……笑ってしまいました)
はねえ、いま開いてみたら79頁に下線を引いてあるので、案外先まで読んだみ
たいだけれど、結局放り出したままです。おもしろいんだか、つまらないんだか、
どことなく思わせぶりな小説なんですね。それこそが純文学?

 ウルフは、たしか「オースティンのよさというのはなかなかわからないものだ」てな
ことをいっていたはずです(記憶あいまいで申し訳ありませんが)。

 しかし『エマ』はとてもおもしろく読めましたから、ぼくはウルフ女史には苦情をい
いたいですね。あんたの小説のよさのほうがずっとわかりにくいよ、と(でも、いつか
最後まで読んであげます(笑))。

 何十マイルも向こうにいる恋人の声が聞こえてくるというのは、たしかにちょっとな
あとは思いますが、浪漫派もなかなか棄てたものじゃないと思っています。写実派
でも何派でもいいけれど、小説は哲学書でも論文でもないのだから、やはりおもし
ろく読ませてくれなくては困りますね。

Re:薄氷堂さん

薄氷堂さん、こんばんは! コメントありがとうございます。
そうなんです、これってかなり色香を感じる場面ですね。
ところが、この場面にたどり着くまでがもう、眠たくて!

本当はつまらなかったらやめればいいんですよね。
だけど止めずに読んだ「ご褒美」として例の場面があるわけでして。
もし〈友達〉の途中で止めていれば、こうして載せることもなかったのです。

最後のための伏線とか布石としたならば、力が入り過ぎ。
事実上、ここが「行人」の最高潮なので、
この部分以外はどれだけ高尚でもなぜか霞んでしまうんですね。

ヴァージニア・ウルフのことで、
何かコメントを頂けるとは思ってもいませんでした。
さすがは薄氷堂さん、と敬服いたしました。

とにかく登場人物が多いことと、「意識の流れ」を書くために、
おそらく抽出話法(presented speech)で書かれた文体は、
みっちり詰まっていて、日本語でも苦しいですからね。
『灯台へ』を(訳文)読みとおした時には何かある達成感を味わったほどです。

オースティンは『説き伏せられて』しか読んでいませんが、
ヴァージニア・ウルフとどちらが面白いか、と言われると、悩みます。
気分的にはオースティンのほうが圧倒的に読みやすいし、好きかもしれません。
だけどヴァージニア・ウルフには、やはり他にはないものがあるのでしてね。

基本的には薄氷堂さんの考えに賛成です。
やはり面白く読めるものでないとなあ、ということです。
なにが「面白い」か、という点で、いろいろな意見が出てきて、
そこにヴァージニア・ウルフの入り込んでくる余地(?)が……

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No title

>本ってなんかいいですよね。小学生のころは図書室に通って、
>江戸川乱歩の少年探偵団とか怪人二十面相シリーズを読んだり、
>図鑑なんかを飽くことなく眺めたりするのが好きでした。

全く同感です!同じでしたよ。
かえるままも、探偵もの。シャーロックホームズとかね。江戸川乱歩も小学生の頃、初めて知って読みました。あとSFを知ってわくわくしたのも思い出しました。
( ´∀`)人(´∀` )ナカーマ

ところで、以前からお願いしたかったのですが、楽に訪問をさせて頂きたいので、リンクさせて頂いても宜しいでしょうか?

Re:かえるママ21さん

かえるママさん、こんばんは! コメントありがとうございます。
思い出しますと、小学
生のころの読書がいちばん楽しかった。
時間はありましたし、何物にもかえられぬ愉悦があったように思います。

もう一度、江戸川乱歩シリーズを読んでみてもいいかな、などと
思うこともあるくらいです。1970年代といえば、SFにも力がありましたし、
(なにしろアポロ11号による月面着陸直後ですからね)、面白かったなあ。

リンクの件、OKですよ。
それでは、こちらからもリンクを張っておきますね。

No title

乙山さん。こんにちは♪

漱石の『行人』…
私も読むのに苦労しました!(笑)
私はとっても漱石が好きなんですけれど、それは『吾輩は猫である』と
『三四郎』があるがゆえ。それから漱石という人自身の人間味、というか
それが好きで愛しています。
しかし、他の作品は結構読むのが苦痛だったりします。夏目漱石の主人公たちは
彽徊家が多いんですね。読んでいて「はっきりせ~い!」と言いたくなることが
多いです。^^
それから、作家のお硬いイメージと反して、漱石の作品は恋愛がテーマのものが
ほんとに多い。それも不倫。
それなのに、どうして彼の作品がこんなにも読み継がれ、また彼が尊敬
され続けるのか、ファンを自称しているわたしにも不思議です。
決して読後感のいい作品群ではないですよね~。退屈だし。

正直だからかな。人間の感情に正直に向き合っているからかな。
英国人自身をも論破するというくらいの学識。親友の子規が感嘆するくらい
漢文にも秀でていた。…そうした究極の『知』の巨人でありながら、
そうして『坊っちゃん』や『猫』に見られるようなからっと明るい江戸っ子の気風も
漂わせながら、なお、正直に自分の(人間の)内面のどろどろとも向き合う
その、全体像としての漱石が、ひとの心を今もなお引きつけるのかなあ。

以前にも書かせていただきましたが、漱石は実は恋するひと、なんですね。
家庭人でもあって、実際の生活は潔癖であったろうと思います。
でも、胸の内には、熱い男の恋心を秘めていた…
私は、その対象は、漱石の親友であった美学者大塚保治の妻、大塚楠緒子
以外にあり得ないと思っています。…無論、胸の内に深く収めた恋です。

『ある程の菊投げ入れよ棺の中』
漱石自身が胃腸病院入院中に楠緒子の死が知らされた時、手向けに送った句。

虚偽を身震いするほど嫌った漱石。不倫などするはずがありません。
人に見えない内心の想いであっても、それを封じようと努力していたはずです。
でも恋心というものは抑えれば抑えるほど燃えあがる。そして苦しい。
漱石の描く恋の苦しさ、ねちっこさ…その三角関係というテーマの追いかけの
一見執拗とも思える不思議さ…

それを説明できるのは、それしかない、と私は考えています。
楠緒子さん…どんな女性だったでしょう…
あの潔癖な倫理家の漱石の、胸の内に秘めて押し殺していた感情…

その苦しさが作品の内にどうしようもなく表出しているから、漱石の作品は、
そうした漱石の私生活など知らない者にも、なぜか人間としての共感…
このひとは正直だ…という安心感を抱かせるのかもしれませんね。
それが、夏目漱石が今も愛される理由かもしれないと個人的に思っています。^^

Re:彼岸花さん

彼岸花さん、こんばんは! コメントありがとうございます。
乙山は「行人」に一カ月以上かかってしまいました。
面白かったら速度が増しますし、そうでなかったら、
ゆっくり進んでいくことになります。

じつは初めの〈友達〉あたりで、止めてしまおうか、
などと、何度か思ったことを正直に言っておきます。
だけど、何かあるんじゃないか、と思って読み進めていくうちに、
例の部分当たったのです。

いや、目が覚める、とはこのことでしょうか。
作者の実感が、真実の思いが、ここに表れていると言えば
いいのでしょうか。どれだけ思想的に最終部分が重要であるとしても、
読み物としては〈兄〉の部分がいちばんでしょう。

読み物として面白いほうがいいだろうし、
かといって低俗に流れ過ぎてもいけない、そのあたりの
バランスをとるのに苦労したのかなあ、と思わせるのです。
すでにできあがったものを、つめたい目で見ると、そうなるんですね。

夏目漱石の秘めたる恋については知りませんでした!
好きな作家だと、周辺の人々が書いたものまでチェックするのですが、
とりあえず漱石そのものを読んでみようと、
そんな考えからスタートしたものですから。

彼岸花さんのおっしゃる、漱石の「想い」なればこそ、
なるほど、なんでそこまで「恋焦がれる」のか、
なぜ「三角関係なのか」ということも、わかるような気がします。
乙山は漱石を、そこまで自分のものとして読んだ経験がありません。

とりあえずは、いま、漱石をしっかり読んでみる、ということでしょうね。
なんでそうなのか、なんのためかは、自分でもよくわからないのです。
彼岸花さんのおっしゃるように、自分に正直なところ、でしょうか。
自分に正直になれるのか、世間/周囲/世界と、どう渡りをつけるのか。

そのあたりも、身体をかけて、作品の上で模索したのが、
漱石という人なのでしょう。〈塵労〉のように、ついて行きにくい部分もあるのですが、
それでも実際に「門」を叩くところまで行って、叩いてみて、
そういう世界では解決できないのだとわかっていて、書くのです。

そういう、地に足の着いたところから、そして彼岸花さんのおっしゃるように、
秘めたる想いから、まさに心の奥から出た言葉だからこそ、
遠く時空を隔てて、人の心に届くのではないかと、思うのです。
プロフィール

只野乙山

Author:只野乙山

⚫︎ できれば「只野乙山=ただのおつざん」とお読みくだされば、と思います。

⚫︎ 文字中心のウェブログ。ほとんど一話完結で、どの記事をご覧になっても楽しめ(?)ます。文字数だけなら一冊の本に匹敵(凌駕?)するほどありますので、ごゆっくりどうぞ。

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