燗酒を飲む(4) 夜明け前 特別本醸造 辰の吟

Yoakemae_Tatunogin.jpg
足痛を抱えていると外出する気が全くなくなってしまうのが困りものだ。食料品など、あれもこれも買わないといけないのに、とか思いながらもできるだけ動かさないようにするほうがいいと考えてしまうからだろう。それでも、最も痛かった(ヤバかった)時点からすると、痛みは少し低減しているのではないかと思う。

大きめの総合病院に行ってきましたよ。近隣の整形外科の紹介状とレントゲン画像、MRIのCD-ROM、血液検査の結果と担当医の所見なんかを携えて、阪急電車某駅で降りたのだが、そこから徒歩で15~18分くらい。健康な足であればなんてことはない距離なんだけど、こっちは足痛を抱えているのだ。タクシー乗り場で待ってはみたものの、待てど暮らせどタクシーは現れない。

まさかそんなね、とか思いながら時計を見ると予約時刻の30分前を切ってしまっているではないか。無謀だけど仕方ないな、というわけで足を少し引きずるようにして徒歩で総合病院に向かう。今朝はもう鎮痛剤を投与済みなので、そんなに苦痛を伴う歩行ではなく、某市住民の方に途中で道を訊きながら、ようやく予約時刻の5分前に受付を済ませることができた。

待合の廊下というかロビーとでもいうべき場所で待っていると、ギプス、松葉づえ、車椅子の人たちが大勢いて、それらのもうはっきりとわかる大怪我に比べると自分の関節炎(?)など本当にかすり傷以下といってもいいほどで、「あれっ、おれ、何しに来たんだっけ?」などと思ってしまうほどだった。

診察ではすでに検査しておいた資料をもとに、問診を少しばかりした後、どうもその可能性が非常に高いですね、と示してくれたのが「一過性**骨なんとかカントカ」というもの(ややこしくてはっきり覚えられないですね)で、可能性が高いというわりにはあっさりと「確定」ボタンを押したお医者様なのでした。

結局、今まで通り「痛かったら鎮痛剤を投与してできるだけ安静にしている」ことになったのだが、一応病名がわかってみるとなんだか気分がすっきりした。鎮痛剤を連続投与するのはあまり気持ちのいいものではないけれど、そうするしかないから仕方がない。心なしかいささか痛みも和らいできたような気もするので、気分を明るく、何か楽しいことを考えようじゃないか、というわけでやっと本題です。

今回は〈夜明け前 特別本醸造 辰の吟〉を飲んだ。川西の酒店で買い求めたもので、以前から〈夜明け前〉は知っていた。これの純米とか吟醸、生酒なんかを飲むと、とにかく香りがいいのに驚かされる。開栓すると、うっとりするようないい香りが広がって、少し離れていてもそれとわかるくらい強めの香り。飲めば果実を思わせる芳醇さに、ついつい杯が進んでしまう「おそろしい」酒です。

〈辰の吟〉は酒店の人とも話をして「燗でもいけますよ」ということで買い求めた。一升瓶=2200円(税込)くらい。あまり熱めの燗にするとせっかくの香りが飛んでしまうような気がするので、ぬるめの燗にして飲む。燗でも、香りがしっかり残っていますね。というか、約2000円クラスの本醸造でこの香りと味わいはなかなかないんじゃないか、と思う。

一升瓶のラベルにはあまり詳しいことが書かれていないので、例によってネット販売店筋の情報によると、「原料米:山田錦、精米歩合:60%、酵母:アルプス酵母、日本酒度:+2、酸度:1.3」ということらしい。アルプス酵母なんていうの初めて聞いたけど、よくある「協会**号」というのではない自社製の酵母なのかもしれない。燗でもおいしいけれど、やはり〈夜明け前〉はきりりと冷やして飲むのがいちばん、かもしれません。


【付記】
● この値段でこの味わいはあり得ない、などと書いているのですが、過去に書いたものを読むとなんだかいつもそんなことを書いているようで少し恥ずかしい気がしますね。


人気ブログランキングへ blogram投票ボタン
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

No title

そうですねぇ、確定すれば対処にも意味が感じられてくるから
気持ち明るくなれますよねぇ。
しかし呑むのは大丈夫なんですか?停められたりはしないのかな、と余計な詮索をしてしまいます。

あ、いや、百薬の長でした。万能薬がここにあったか。

No title

 いろいろ検査した結果重大な異常はみつからなかったようですから、まずは
おめでとうございます。

 生活している以上絶対安静というのは無理でしょうが、痛んでいるときは人間
自然に体をかばうものです。うまくできていますよ、ほんとうに。

 調子の悪いときはどうしても悲観的になるものですが、きっとそのうちに痛みは
薄らぎますよ。ただし関節の痛みが取れるまでには時間がかかりますから、まあ
一杯やりながら、気長にかまえてください。

Re:RSさん

RSさん、こんばんは! コメントありがとうございます。
言葉の力というか、名前の力というべきなのでしょうか。
やはりそれはすごいものがありますね。
一度名前を与えられてしまうと、なんだか以前から知り合いだったような気になったりして。

飲むのは大丈夫どころか、乙山の症状など、
本当にかすり傷以下のものですよ。
本人はこれでも、けっこう苦しんでいるんですが、
そのレベルが……

Re:薄氷堂さん

薄氷堂さん、こんばんは! コメントありがとうございます。
病名についてあれこれ調べてみますと、それなりにわかってくるのがいいですね。
それがずばり当たっているのかどうかは別として、今回の騒動はほとほと参りましたよ。
とか、もう過去形扱いなのが怖い……

なにしろ、もう20年以上病院なるものにお世話になった覚えがないのです。
それだけ、幸運だったということなのでしょうね。
関節の痛みはきついですね。
もうしばらくかかりそうな気がします。

なんだかね、本当に悲観的になりますね。
できるだけ楽しいことを考えるようにしています。
お気遣いありがとうございます!

No title

おはようございます。
関節の痛みは大変でしょう。

そこで今朝は
思い切り偏見をこめてアドバイスします。
聞き流してください。

医者のいいなりはだめです。西洋医学を信じちゃダメ(と言いながら緑内障の点眼薬を毎日使っていますが)

これは自分の経験からです。

かつて私は椎間板ヘルニアの大手術を受け、左足にしびれが残る後遺症に悩みました。
3年ほど前にそ径ヘルニアの手術後、熱が下がらず、患部のはれも引かず、大量の薬のせいか、不眠症になったり、鬱気味になりました。
さらに五十肩も治らず、新しい職場と住居等で健康面ではボロボロでした。
そんなときに『自彊術』の本を見つけ実践しました。今は時間の都合で行ってませんが教室にも通い基礎を学びました。その後毎日続け、3年目になりました。
即効性はありませんが、非常に良いです。おすすめします。左足のけいれんが今はほとんどなくなり、五十肩はすぐに治り、上半身の皮膚のカビもいつしか消え、人間のドックの結果と体調は今がベストです。
自彊術で検索すると本やDVDの紹介があります。

また、片山洋次郎という人の整体術の本も読み、簡単にできるところをやっています。これもけっこうききます。腰痛のときには軽症ですむようになり、助かります。お灸にも挑戦しました。中国式、もぐさ、千年灸も。もぐさが一番安いのですが、
熱いのと、やけど跡がつくのが欠点で今は千年灸の一番強いのを使っています。
これもレベルがあり、わかりやすいツボの場所やマニュアルもついていてお勧めです。つまり偏見を恐れずに言うと東洋医学が良い。
あとは、食事にも気を使い体重をおとしました。できるだけ歩くようにしています。

尚、お酒はダメでしょう。絶対に。
私は生まれつきの下戸ですから、これだけは自信があります。
季節の変わり目こそ気をつけなければなりません。くれぐれもご自愛のほどを。

Re:ミキタカ08さん

ミキタカ08さん、こんばんは! コメントありがとうございます。
ご自身のこともおっしゃっていただき、恐縮です。
椎間板ヘルニア、と病名だけは知っていましたが、その激痛は知りません。
やはり体験した方でないと、その苦しみはわからないでしょう。

乙山は、こんなことがあって、みたいな感じで公開してしまいましたが、
もっと苦しいことがあっても黙っている人もいらっしゃるでしょう。
ミキタカさんのことも、おっしゃっていただいて初めて、わかったのです。

兵庫県西宮にものすごく腕の立つ鍼灸の先生がいらして、
乙山は何かあるとその先生にお世話になっていました。
今度のことも、病院に行くより、まずその先生のところに行ったのです。

先生は、見て、触って、関節などを動かし、
それだけで患部に水が溜まっていることや、腫れていることを
見抜かれたのですが、それでもなお、整形外科に行ったほうがよい、と診断なさいました。
それで乙山も渋々、好きではない病院に行ったという始末です。

東洋医学のほうがよい、というのは今回の件でもよくわかった次第です。
貴重な情報をありがとうございます!
プロフィール

只野乙山

Author:只野乙山

⚫︎ できれば「只野乙山=ただのおつざん」とお読みくだされば、と思います。

⚫︎ 文字中心のウェブログ。ほとんど一話完結で、どの記事をご覧になっても楽しめ(?)ます。文字数だけなら一冊の本に匹敵(凌駕?)するほどありますので、ごゆっくりどうぞ。

⚫︎ 下の「全ての記事を表示する」をクリックすると、全記事のタイトル一覧が出ますので過去記事を参照することができます。

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
最新記事
最新コメント

openclose

最新トラックバック
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QRコード
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

アーカイヴ

2017/08 (4)

2017/07 (9)

2017/06 (9)

2017/05 (9)

2017/04 (8)

2017/03 (9)

2017/02 (4)

2017/01 (1)

2016/06 (1)

2016/05 (13)

2016/04 (13)

2016/03 (20)

2016/02 (10)

2016/01 (11)

2015/12 (10)

2015/11 (10)

2015/10 (11)

2015/09 (13)

2015/08 (10)

2015/07 (11)

2015/06 (10)

2015/05 (10)

2015/04 (10)

2015/03 (11)

2015/02 (9)

2015/01 (11)

2014/12 (9)

2014/11 (10)

2014/10 (11)

2014/09 (10)

2014/08 (10)

2014/07 (10)

2014/06 (10)

2014/05 (11)

2014/04 (10)

2014/03 (10)

2014/02 (9)

2014/01 (11)

2013/12 (9)

2013/11 (10)

2013/10 (10)

2013/09 (10)

2013/08 (11)

2013/07 (10)

2013/06 (10)

2013/05 (10)

2013/04 (10)

2013/03 (11)

2013/02 (9)

2013/01 (11)

2012/12 (9)

2012/11 (10)

2012/10 (11)

2012/09 (10)

2012/08 (10)

2012/07 (10)

2012/06 (10)

2012/05 (11)

2012/04 (10)

2012/03 (10)

2012/02 (10)

2012/01 (9)

2011/12 (9)

2011/11 (10)

2011/10 (10)

2011/09 (10)

2011/08 (10)

2011/07 (9)

2011/06 (9)

2011/05 (10)

2011/04 (8)

2011/03 (8)

2011/02 (12)

2011/01 (12)

2010/12 (12)

2010/11 (13)

2010/10 (15)

2010/09 (15)

2010/08 (14)

2010/07 (16)

2010/06 (17)

2010/05 (21)

2010/04 (18)

2010/03 (20)

2010/02 (23)

2010/01 (27)

2009/12 (27)

2009/11 (27)

2009/10 (26)

2009/09 (24)

2009/08 (19)

2009/07 (21)

2009/06 (30)

2009/05 (26)