豚の角煮

PorkKakuni_01.jpg
何か煮物のようなものを作っておいて、そこに湯豆腐ともう一品何か総菜があれば晩酌は済ませることができる。その「もう一品」を作っておけるときは問題ないのだが、何もできなかったときなど、よくコンビニ店で「豚の角煮」を買ってくる。これは豚の角煮をパックにして売っているもので、鍋に水または湯を入れてしばらく湯がけば食べられる便利な食品である。値段も140g=298円で、店で豚の角煮を食べることを思えばそんなに高くない、というよりむしろ格安なのかもしれない。

その宣伝文句は「箸で切れるほど柔らかい」とあり、これは本当に箸で切って食べることができるように煮上がっている。少々甘くて脂が多いのが難点といえば難点かもしれないけれど、よくできているなあと感心しながらしっかりリピーターとやらになってしまった。だが、そんなに豚の角煮が好きなんだったら、自分で作ればいいではないか。業務用食品店では豚バラ肉の塊が、100g=100円を切る値段で販売されているのだ。というわけで、豚の角煮を作ることにした。

作る前に豚の角煮についてお勉強が必要だ。豚肉料理の定番ともいえるものなので、ネットで見るとたくさんのレシピが紹介されている。YouTubeなどでも「豚の角煮」の動画はたくさんあるようだ。それらを晩酌のときに見ながら豚の角煮を構想するが、まあそれこそ百花繚乱のごとき様相を呈していて、作り方は人それぞれ、さまざまであることがわかった。

PorkKakuni_02.jpg要するに豚バラ肉を下ゆでしてから、味を付けた煮込みに入るわけであるが、その方法がいろいろあるのだ。たとえば、下ゆでする前にフライパンで焼くもの、焼かずにまずさっとゆでてやるもの、さっとゆでてからフライパンで焼くもの、ゆでずに蒸してしまうもの、薄切りにしてそのまま煮込んでいくもの、と確認できたものだけでもずいぶん多いことがわかる。

味付けの煮込みも様々で、焼酎を使うものやコーラを使うものなど、見ているだけで楽しくなってくる。煮込みの仕方も、ごく普通に鍋を使って長時間煮込むのがいいという意見もあれば、圧力鍋を使うと短時間で柔らかくしかも熱源の節約になってよいというのもある。そして保温調理器を使えば空いた時間で他の料理もできるし、熱源の節約にもなるという考え方もある。これだけたくさんあると、というかあり過ぎるような気もするのだが、どうやるのがいちばんいいのか、わからなくなってくるではないか。

だけどまあ、私(乙山)は保温調理器を持っているので、それを使って豚の角煮を作ることにした。材料は豚バラ肉の塊800g~1kg、白葱、生姜を用意する。今回はカナダ産の豚バラ肉の塊990g=881円(100g=89円)を、業務用食品店で購入した。これをだいたい8等分してフライパンで焼き、全面に焼き色を付ける。焼き色が付いたなら、水で軽く洗った後、煮込みに入る。鍋が小さいので、400~500g相当を料理して、残りはラッピングフィルムでくるんで冷凍する。

PorkKakuni_03.jpg鍋に豚肉、葱の青い部分、生姜をスライスしたものを入れ、水を張り、点火。煮立ってきたらアクを取り、弱火にして約10分、加熱する。それを保存調理器に入れて約1時間、保温調理する。下ゆでができたなら、食べやすい大きさに切り、下ゆでのゆで汁、酒、みりん、砂糖を入れて7~8分弱火で加熱し、その後しょうゆ、白葱の青い部分、生姜のスライスを入れて3~4分加熱したら保温調理器に移してだいたい2時間くらい放置する。

2時間ほど経ったら保温調理器から鍋を出し、自然に冷ます。この段階で味がしっかり染み込んでいく。これを一晩冷蔵庫に入れて寝かせるとよい、という意見もある。豚肉が冷めたら小分けにして冷凍保存するが、これは単身者向きの方法で、大人数の家族なら食べ切ることができるだろう。豚バラ肉400~500gなど、四、五人で食べればあっという間になくなってしまうのではないか。

付け合わせとしては煮卵が圧倒的に多かった。なるほど、豚の煮汁が染み込んだ煮卵は見るからにおいしそうだ。付け合わせの定番になるのがわかる気がする。しかし私は写真でもご覧のとおり、焼き葱を添えた。煮込みに白葱の青い部分を使うので、白い部分が残るではないか。これをフライパンで焼き、出来上がった豚の角煮の横に添える。焼くのが面倒くさければ、煮込みの最後に鍋に入れれば、わりと短時間で柔らかく煮込むことができるのではないかと思う。

PorkKakuni_04.jpgこの白葱がね、旨いんですよ。豚の角煮の甘辛い煮汁に絡めて食べると、本当においしい。ちょっとした幸せを感じる一時である。だけど豚肉はさすがに「箸でもすっと切れる軟らかさ」に仕上げることはできなかった。これは作り方が悪いのかもしれないが、ふつうに食べることのできる軟らかさにはなっていると思う。無理にやわらかく仕上げる必要はないと思うけれど、それにはやはり「秘訣」があるんでしょうね。


【付記】
● 煮物は薄味にすることが多いのですが、豚の角煮はやはり飴色に仕上がったほうがおいしそうです。じつはしょうゆの半量は薄口しょうゆを使ってしまったのです。自動的に手が伸びて薄口しょうゆをつかんでしまい、鍋に入れた後で「あっ」と気付いて残り半量を濃口しょうゆにしました。ふだんは砂糖も使わないことが多いのですが、さすがにこの料理には砂糖が必要、なのかもしれません。だけど砂糖なしでも豚の角煮を作ることができるレシピもきっとあるでしょう。


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No title

豚の角煮、酒のアテに最高ですよね♪
写真で拝見する限りは、箸で切れるかどうかはともかく
パサつきも無くしっとり煮上がっているようで美味しそうです!
私は圧力鍋を使うことが多いのですが、圧力鍋だと何となく仕上がりが
パサついた感じになってしまって・・・
(まぁ1晩冷蔵庫に入れておけばかなりマシな状態になるのですが)
加熱時間と圧力調整のバランスに試行錯誤しています(^^;)

Re:zumiさん

zumiさん、こんにちは! コメントありがとうございます。
YouTubeなんかで見ていると、箸でぷるんと切れました、
みたいな映像が出てくるんですね。
あれは何か、秘訣があるんでしょうね。

ただ、あまり無理して柔らかくする必要もなくて、
歯で噛み切れますからね。脂身の少ない部分は、どうも
固く仕上がる傾向があるみたいです。
工夫が必要ですね!

^^

豚の角煮~

白ネギって。ほんと名脇役ですよね~。
角煮がとても美味しそうに見えます。

自分は「美味い!」と思える角煮を食ったことがない可哀想な人間ですw
食べたものが出来あい品ばかりだったので。
たまたま自分の舌に合う角煮がなかったのかもしれません。
箸ですっと切れるような極上の角煮が食べてみたいものです^^)/

Re:waravinoさん

waravinoさん、こんばんは! コメントありがとうございます。
白葱って本当にいいですよね。
煮卵の付け合わせもとてもおいしそうだったのですが、
どうしてか、白葱。

豚の角煮はいろいろなところにあるものでしょうから、
居酒屋などにふらっと入って行って、ご注文なさるのがいいのでしょうか。
といって、それがお気に召すかは別問題です。

おいしい豚の角煮がない、ということは、
waravinoさんの中で、「豚の角煮とはかくあらねば」という、
なにか原型のようなものがあるのではないですか。

それを探し求めるもよし、なければ
自分で拵えるのもよし、ですよね。

No title

豚の角煮は作ってみたい、けれども、私にとっては敷居が高い料理の一つです。
食事を共にする人が、角煮においてはどうも少しでも脂っぽさを感じると食べられない、と言うので、まだチャレンジしたことがありません。
家庭でさっぱりと、かつ箸で切れるような軟らかさに仕上げるのは、なかなか難しいのかな、と思ったりします。

先日は最後の拍手コメ、ありがとうございました。
実は普通のコメント欄を閉じていたのも、返信が苦手なせいでした。
コメントを投稿するのはいいのですが、返すのはなかなか難しいものですね。
どう返事していいのか分からなくて、下書きにして何度も何度も書き直したり、ずーっと投稿欄を眺めて考え込んだりしていました。

Re:依里さん

依里さん、こんばんは! コメントありがとうございます。
なるほど、本当にその方が体質的に受け付けないのであれば、
やはり豚の角煮は出すべきではないのでしょうね。

思い込みが激しい場合もあるのです。
その方はとんかつは食べないのでしょうか?
とんかつは、豚の角煮よりはるかに高カロリーな食べ物ですよね。

一応、体重減を標榜している乙山ですが、
こうして豚の角煮を作り、食したとしても、体重は激増しませんでしたよ。
イメージの部分が大きいのではないかと思います。
さっと作って、「あっ、これはむりにたべなくてもいいんだからね」くらいで、
そっと食卓に忍び込ませてみるのもいいかもしれませんね。

貴女は、本当に人の気持ちを考えて言選りをなさる方ですね。
そういう人は、もう希少なのですよ!
貴女のような方がいらっしゃるだけで、なんだかほっとする乙山です。
言葉の真の意味を込めて「有り難い」のです。
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只野乙山

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⚫︎ できれば「只野乙山=ただのおつざん」とお読みくだされば、と思います。

⚫︎ 文字中心のウェブログ。ほとんど一話完結で、どの記事をご覧になっても楽しめ(?)ます。文字数だけなら一冊の本に匹敵(凌駕?)するほどありますので、ごゆっくりどうぞ。

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