肉じゃが

Nikujaga_BeefAndPotatoStew.jpg
夏の間はよくサラダなどを作って食べていたが、彼岸過ぎから気温が下がり、冷たい料理より少し温かいものが欲しくなってきた。冷蔵庫を見るとサラダに使っていた人参と玉ねぎが残っている。これを使って煮物を作るとなると、もうあれしかないでしょう。そう、肉じゃがである。ここに肉とじゃがいもがあればとりあえず肉じゃがになるわけで、彩りを添えるためのきぬさや(さやえんどう)は面倒臭いので省略する。

さあ肉とじゃがいもを買わねばならぬ、と近所のスーパーマーケットに行くのもよいが、最も近い食料品店は業務用食品を販売している店で、歩いて20分以内で行くことができる。本当はコープミニがいちばん近いんだけど、品揃えがいまひとつ。そんなわけで休日など、朝の散歩を午前9時の開店時刻に合わせて食品の調達を行っているんだけど、9時ちょうどに行くと、プロ(飲食店業者や料理人など)の人たちが買い物をしているところに鉢合わせすることがよくあるんですね。

夜、店でしか顔を合わせることがないと思っている人に、朝一番で会うのはなんとなく気まずいものがある。あまり早く来すぎてしまったときは、業務用食料品店からほんの少し離れたところにある公園で池の周りをのんびり歩いて時間を過ごし、頃合いを見てそれこそおもむろに業務用食料品店に行くことにしている。

ところで関西で肉じゃがといえば、牛肉を使うのがふつうである(と思う)。だが関東の方では肉じゃがの肉は豚肉を使うことが多いそうだ。これは関東の人に訊いて確かめないといけないのだが、ネットで「肉じゃがのレシピ」と題した動画を見ていると、「関東では豚肉を使いますから……」などと調理の先生が解説していたので一応信用していいのではないかと思う。豚肉の肉じゃが=豚じゃがのほうがなんだかおいしそうだぞ。

私(乙山)の記憶の中で肉じゃがといえば牛肉を使ったものが多かったように思うので、今回も牛肉を使って肉じゃがを作ってみる。肉じゃがの作り方はいろいろで、最近では「だしも水も一切使わない肉じゃが」というのがあるみたいだし(「肉じゃが」で検索すると一番目に出てくると思う)、「失敗しない肉じゃが」などというレシピ動画では出汁も調味料もすべて入れてから火にかける、という方法を採用していた。

ご飯のおかずにするのなら、ある程度甘辛く仕上げたほうがいいだろうが、私の場合「酒のお供としての肉じゃが」なので、そんなに甘辛くする必要はない。また煮汁がある程度あったほうがもう一度温めるときに都合がいい。糸こんにゃくとか結びこんにゃくが入っていたほうが楽しいなあ、などといろいろ考えながら「我が家の肉じゃが」を作ろう。すき焼きみたいな味に近くなる場合もあるだろうし、和風煮物に近い味になる場合もあるだろう。いずれにしても好みはそれぞれ、作り方もそれぞれなのが肉じゃがだと思う。

なので作り方なんかを書く必要は全くないと思うが、一応参考までに書いておくと、材料は牛肉(脂身多めの薄切り)、じゃがいもは馬鈴薯(男爵芋)でもメイ・クイーンでもどちらでもよいと思うが、今回は馬鈴薯を使った。それに加えて人参と玉ねぎ、こんにゃくを用意した。じゃがいもと人参は乱切り、玉ねぎは半分に切ったものをさらに1/4くらいのくし形に切る。

鍋に油を敷き、牛肉と他の食材を炒める。そこへ出汁を入れ、酒、みりん、薄口しょうゆで味を付ける。砂糖は使わない。紙製などの落とし蓋をして7~10分ほど煮る。ここでいったん火を止めて放置するのがポイント。味は食材が冷めるときにしみ込んでいくそうである。食べる前にもう一度火を通して温め、完成。味はこまめに見ながら調整したらいいと思う。薄味の場合は煮詰めてしまう方法と、さらに調味料を加えるやり方があると思うけど、濃すぎる味になってしまうと後戻りがきかないのでご注意を。

写真からもおわかりのように、薄口しょうゆを使ったこともあって色は非常に薄めになっている。これくらいの色、薄味でちょうどいいと思えるものができたように思う。だけど薄味で仕上げるのなら豚肉を使って「豚じゃが」にするか、あるいは鶏肉で「鶏じゃが」にしたほうがおいしいんじゃないかなあ、などと思ってしまったんである。ご存知のように、牛肉は鶏肉や豚肉に比べると少し匂いが強い。あの甘辛い味付けは、そのあたりのことも考えて作られた調理法だったのかもしれない。


【付記】
● いまさらという感じの肉じゃがですが、されど肉じゃが。これが好きな男性も多いですし、乙山もけっこう煮物が好きなんです。揚げ物が好きというのは本当ですが、そればっかりじゃないのです。小芋(サトイモ)を煮たものとか、筑前煮、すじ肉とこんにゃくの煮物なんかも、これからぼちぼち作っていこうと思っています。


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No title

東の系統で固められた我が家の肉じゃがは豚肉ですね。
でも牛肉で出てきても気にならないかな。
つまり我が家は意外と肉じゃがに対して思いいれが無いみたい。
そういえば案外お目にかからない料理だったりします。

No title

私の家では豚でしたね。
なんてったって肉屋さんに行っても牛肉なんておいてなかったですから。
私が初めて牛肉を食べたのは小学校3年生の時。
なんて乳臭い肉かと思ってあんまりいい印象はありませんでした。
今はそんなことはありませんけどね。
でも、焼き肉よりは豚の生姜焼きの方が好きかな?

そうそう、小さいころはその豚肉だってめったに売っていなくって、鯨の肉の肉じゃがでした。
いまじゃあ・・・超高級品ですよね。

Re:RSさん

RSさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
そうですか、やはり肉じゃがは豚肉なんですね。
肉じゃがが特別かというと、そんなことはないですよね。

肉じゃがはまあ、あれば食べるけど、みたいな料理のはずなんだけど、
なぜか「好きな家庭料理」のわりと上位にランクインしていたようです。
乙山も「冷蔵庫の残り物一掃作戦」の一環として肉じゃがを作ってみたわけで、
それほど強い思い入れがあるわけではないんです。

Re:gatayanさん

gatayanさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
東の国はやはり「豚じゃが」なんだなあ、と改めて思った次第です。
煮物にしてみると、牛肉の匂いが気になりますね。

だから薄味にするのなら、むしろ豚肉とか鶏肉のほうが
おいしく仕上がるんじゃないかと思ったのです。
今度やるときは「豚じゃが」か「鶏じゃが」にしますよ。

鯨肉の肉じゃが、というのは初めて聞きました!
鯨といえばおでんの「コロ」とか、さらしくじらを思い出しますね。
小学校の給食なんかでも、揚げた鯨肉をケチャップ味で仕上げた
料理なんかがよく出ていたように覚えています。

No title

うちの実家も牛肉でしたね~すき焼き感覚で肉と糸こんにゃくばかり
つまんでいた記憶があります(笑)
何故か昔から「野菜系の甘いおかず」(特に煮豆や根菜の煮物)が苦手で、
正直肉じゃがにもあまり良い印象は無かったのですが・・・
自炊で砂糖抜きのレシピにした途端、めちゃ好きになりました♪
(我ながらいい加減(^^;)
冬は特に芋類の煮物が美味しく感じるんですよね~
私も近日中に作ります!鳥そぼろのあんかけなんかも良いなぁ・・・
勿論お酒は日本酒で♪(あくまで晩酌のアテしか作らない私(笑)

肉じゃが

秋から冬にかけては。
この料理が定番のひとつになりますねぇ。
煮付けの甘辛い味はすごく好きで。
グループホーム時代。
何の料理を作るか困った時は。
いつも甘辛い料理を作ってましたw

入れる肉は豚でも鶏でも。
充分美味いんですが。
別の料理になるような気がして。
やはり牛肉を入れたいですねw^^)/

Re:zumiさん

zumiさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
やはり関西では肉じゃが=牛肉ですね。
こちらでは肉といえば牛肉のことで、
鶏肉は「かしわ」、豚肉は「豚肉」と言いますものね。

できるだけ砂糖を使わないように、とか考える以前に、
私が普通に暮らしていると、砂糖の出る幕は非常に少ないのです。
調味料のストッカーにも「さとう」とあるけれど、使わないんですよねえ。

鶏そぼろのあんかけは、大根にも、じゃがいもにも合うでしょうね。
里芋(小芋)なんかでもいけそうです。
乙山も、結局は酒のあてになるものを作っているんですよ。

Re:waravinoさん

waravinoさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
そうですよねえ、甘辛く味付けしたものは、みんな好きなのかな。
すき焼きもそうですし、肉じゃがもそうなのかな。

自分だけが食べるのではない場合、甘辛い方向へシフトする、
というのは当然ではないかと思います。
乙山の肉じゃがは、ご飯のおかずというより、
お酒のお供としてのそれで、ずいぶん薄味に仕上がっています。
これはご飯のおかずにはならないなあ。

ご飯のおかずとしてベストなものを、となると、やはり
甘辛い方向へ行くのでしょうね。だけどそれが本当においしいし、
ご飯が進むんですよね。
肉じゃが=牛肉は中国方面でもそうなのですね。

No title

ここの所、忙しくしていました。
肉じゃが、美味しそうですね。
やっぱり関東の私から見ると、すごく色が薄いな、と思います。

どうなんだろう。。。他の人に聞いたことがないのですが、関東で多いのは豚なんでしょうか。。。
個人的にはどこかの定食で食べた、ひき肉が好みです。
と言うと合い挽きかもしれない。

さて、甘み控えめの肉じゃがは珍しいですね。
しかし、酒の肴としては合うような気がします。

確かに・・・。
もしかしたら、牛肉は甘辛くした方が合うかもしれないですね。
私の連れが鶏肉好きなので、乙山さんのレシピが参考になるかもしれません。
いっそ、二人の希望を取り入れて、鶏挽肉を使ってみようかしらん。

Re:依里さん

依里さん、こんばんは! コメントありがとうございます。
甘辛く仕上げるのは、それはそれでおいしいですよね。
肉じゃがを薄味で、なんていうのはどちらかというと「邪道」なのかも。

薄味にするのだったら、他の素材があるじゃないか、というわけです。
このたびのいちばんのネックは、やはり牛肉じゃないかと思います。
薄味にすると、そのまま出てきますからね。

そもそもご飯のおかずに合うように仕立てた料理でしょうし、
無理にお酒のお供にしなくてもいいのではないか、
どうしてもするなら、牛肉でないものを選べばよい、
というのがこのたび学んだことです。

たけどたぶん、素材はともあれ、性懲りもなしにできるだけ薄味の
肉じゃがを作り続けるんじゃないか、なんて思うんです。
満足できるものができるまで、格闘は続くのです!
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只野乙山

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