百楽門 純米酒

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彼岸入りをしたころから台風の影響もあってか気温がずいぶん下がってきた。こうなると日本酒がおいしくなってくる。ひやおろしもそろそろ出回り始めたのではないか。そうはいいながらも今年の夏は焼酎を飲んで、あまり日本酒を飲まなかったわけだが、これには気温だけではない多少の事情がある。

池田に住もうと決めたとき、物件とその周囲の環境だけで決めてしまったわけであるが、いい酒屋さんと中華料理店をチェックするという、私(乙山)にとってきわめて重要なポイントを見逃していたのだ。その後中華料理店はわりと多いことがわかって安心したけれど、問題は酒屋さんである。

池田といえば〈呉春〉という酒がある関係でいい酒屋さんがあるだろうと踏んでいた。ところが実際はこれぞという酒屋さんがない(というか発見できていない)のである。以前住んでいた西宮ではとてもいい酒屋さんがあって、電話で注文したら酒屋さんが蔵元まで足を運んでセレクトした、灘の気合の入った酒蔵の酒を届けてくれた(これは本当にありがたい)。それと比肩しうるレベルの酒屋さんがないのだ。

西宮の酒屋さんが良すぎたのかもしれないが、池田の酒店が絶望的というほどでもない。駅前の商業エリアに二、三軒の酒店があり、そこで見かけた〈百楽門〉という酒を飲みつけている。〈百楽門〉は奈良の御所市にある葛城酒造が出している酒で、明治20年に創業とあるが、本家は元禄年間から酒造りをしているという。とにかく今まで飲んだことがなかったので興味がわいて飲んでみることにした。

ラベルを見ると「日本酒度:+5、酸度:1.8、アミノ酸度:2.3、アルコール度数:15.7%、原料米:備前雄町100%、精米歩合:60%」とある。飲んでみると、まず何とも言えない熟成感のある香りと味わいがある。これはあまり飲んだことのない味。日本酒度からすると辛口の部類に入ると思うが、旨みと程よい酸度があって「淡麗」という感じではなく、むしろ濃厚といったほうがいいかもしれない味わいで、とても気に入った。

別の言い方をすれば「癖の強い」酒だと言えるかもしれない。これは人によってさまざまだと思うけど、私はとても気に入ったし、個性は強いけれどそれが料理の邪魔になることもないという、稀有なタイプの酒かもしれない。香りがよすぎる酒やうますぎる酒というのはえてして料理と合わせると「ちょっと違うなあ」という感じがしないこともない。ところが〈百楽門〉はそのようなことがなく、料理と合わせてもいい酒のように思った。

しかもですよ、一升瓶=2100円という値段がまたいいではありませんか。〈香住鶴生もと純米〉もそんな値段でいいのか、と思わず言いたくなるような出来だけど、〈百楽門純米酒〉も素晴らしい。あまりいい酒屋さんがないなあ、などと言っていたけれど、とりあえずお気に入りの一本が見つかってほっとしている次第である。


【付記】
● 池田にはいい酒屋さんがない、などというとやはり語弊があるかもしれません。〈百楽門〉は阪急池田駅の高架下の商業施設ブランマルシェ内の酒店で販売していました。駅付近のステーションMには池田の酒飲みならだれでも知っている(乙山もたまにお世話になっている)立ち飲み屋〈備前屋〉があります。その隣にあるのが〈にいみ酒店〉で、〈備前屋〉で飲める酒はたぶん販売してくれるのではないかと思います。

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No title

そうそう、日本酒度で甘辛ってあまり判らないんですよね~
私は「プラス数値が高い=さっぱりしたキレの良い酒」ではないかと
思っていたのですが、プラス1度前後でもベタつきなく心地良い口当たりの
お酒もあったり(^^;)
(まぁ美味しければ何でも良いんですが(笑)

それにしても美味しそうなお酒・・・その味でその値段と言うのは間違いなく
お買い得ですよね♪
乙山さんが日本酒を買い続ければ酒店の方ももっと取り扱い品を
増やしてくれるかも!?
どうぞ頑張ってください~(笑)


Re:zumiさん

zumiさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
よくいわれる、日本酒の甘口/辛口を示す「日本酒度」ほど、
わかりにくい、というか、あてにならない(?)ものもないのでは、と。

だからといって、別に憤慨する必要もないのですが、
本当に日本酒はいろいろあって、それを表す指標もいろいろあるんだな、
と、まあ、そんなふうに思うわけです。

今日も日本酒を飲みながら、不思議な飲み物だなあ、なんて
思いながら杯を重ねておりました。
本当に日本酒って面白い。

〈百楽門純米酒〉はまちがいなく「当たり」ですね。
おやっ、と思うくらい個性があるんです。
これを飲みつけていると、日本酒の「偏差」がわからなくなってくるので、
ちょっと困る(?)んですよね。

ちょうど中間くらいの酒として、乙山は
〈呉春〉、〈香住鶴/但馬の自身・誇り〉などを思い浮かべます。
だけどこれも、あんまりあてにならないなあ。

だから困る? だから面白い?
それが日本酒なんですよねえ。
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只野乙山

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