大阪府道145号を歩く

PrefRoot145_01.jpg
知らない街を歩いてみるのが好きだ。任意の駅で降り、ほんの数十分のことなんだけど駅周辺をぶらりと歩いてみる。まるで旅行者ででもあるかのように、できるだけのんびりした気分で目的もなく、ただ街を歩くのだ。フランスの詩人アルテュール・ランボオなら「見者」《voyant》とでも呼んだかもしれないが、詩の魂のない自分としてはヴァルター・ベンヤミンにちなんだ「遊歩者」《flaneur》のつもりである。いや、それもちょっと格好つけすぎだ。なんでただの散歩と言えんのか、と自分でつっこんでおこう。

街を歩いてみた後、自分がどんなところを歩いたのか地図で後追い確認するのも好きだ。なぜだか知らないけれど、ただ地図を眺めているのが心地よく、小中学校の教科書として与えられた社会科の地図を開いて見ているだけで楽しかった。いまはGoogle地図なるものがあって、街角の静止画を見ながらそこを歩いているような気持ちになれるので、ついコンピューター上の疑似散歩に時間を費やしてしまうこともある。

PrefRoot145_02.jpg PrefRoot145_03.jpg阪急庄内駅や服部駅周辺を歩いた後、例によってコンピューターの地図で遊んでいると、庄内や服部の東側は吹田市江坂であるのがわかった。本当にすぐ隣、という感じである。これはもう歩いて行けるんじゃないか、などとと思ったらすぐに実行してしまうのが私(乙山)という人間の短絡さをよく表わしているようであるが、歩いてみましたよ。大阪府道145号を。これは豊中市と吹田市を結ぶ道路である。

今回は阪急宝塚線服部駅で下車、そのまま東方向へ歩いていき、府道145号をとらえる。道の真ん中に黄色の線が入っている道路である。それをひたすら東の方向つまり吹田方面へ歩く。住吉神社(この名前の神社は多い)を右手に通り過ぎ、天竺川を渡る。この天竺川は川底が周辺の平面地より高くなっている「天井川」であるということだ。府道145号は軽いカーヴを描いているので、直線コースをとり集落の中を通ることにした。

PrefRoot145_04.jpg集落を抜け、小曽根というところで再び府道145号に沿って歩く。この道、写真からもおわかりいただけると思うが、歩道がないのである。わりと大型の車両が通り抜けることも多い道だけに、歩いていて危険だなあと感じる。一般公道の話ではありませんよ。大阪府道145号と名前が付いている、準幹線道路とでも呼んでいい道路の話である。

豊中市と吹田市の境界にたどり着く。小さなトンネルをくぐりぬけたらそこは吹田市である。その時は気付かなかったが、後で調べてみるとこのトンネルの上に高川という川が流れており、この小さなトンネルは「天井川トンネル」だと判明した。だからなんだ、と言われると困ってしまうのだが、この周辺は天竺川といい高川といい、天井川が多いとわかった次第である。

PrefRoot145_05.jpg PrefRoot145_06.jpg散歩を開始するとき、腕時計で時間を確かめておく。もう散歩を開始して25分くらい経っているのではないか。豊中と吹田の境界付近までですでにこの時間。地図で見たよりも、実際の距離は長いものである。このまま歩いて江坂駅周辺まで行くのを断念し、帰途に就くことにした。この後、服部緑地方面に歩いていって道がわからなくなり、時間との折り合いでかなり焦りながら歩いて、えらい難儀をしてしまったのです。


【付記】
● 吹田市の、豊中市とのぎりぎりの境界線あたりにもし住んでみたら、と仮想してみたのですが、バスや自転車なしでは成り立たないことがわかりました。ちょうど付近に大阪府特定優良賃貸住宅なるものがあって、おおいに心惹かれましたが、ちょっとイメージが違うなあ、ということで断念しました。吹田市はやはり遠かった、というのが歩いてみてわかった実感です。


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No title

これこそまさに「遊歩者 只野乙山」

振り返って我が身を見れば・・・なかなか気ままに歩き回ることも出来ません。

たいして忙しくもないのに・・・不思議ですねえ。

Re:gatayanさん

gatayanさん、こんばんは! コメントありがとうございます。
いやあ、遊歩者を気取って歩きたいところなんですが、
空いた時間を利用して歩いてみることも多いんです。

そうしますとね、後々のことを考えてしまい、
無茶をできなくなるんですね。
このような行為は、本来、制約から離れて行われるべきで、
それこそ貴族あるいは高等遊民のような存在だからこそできた、
「遊び歩き」なのでしょう。

下調べとか調査を兼ねた「散歩」なわけでして、
本当の無目的に行われた純粋な遊びではない部分があります。
遊歩者を気取るのはまだまだ、というのが本当のところかもしれません。

No title

住吉神社に天竺川・・・おぉこの辺か~
などと思わず地図を片手に足跡を辿ってしまいました(笑)
地図は楽しいですよね~ルートの確認という本来の目的を忘れて
つい魅入ってしまいます♪
(地図好きの割には方向音痴なのですが)
しかし途中で断念されたとはいえ、結局3km近く歩いたのでは??
お疲れさまでした(^^;)

Re:zumiさん

zumiさん、こんばんは! コメントありがとうございます。
乙山もね、地図(PC上)で見ながら、これはいけるかな、
などと思ったんですよね。
実際歩いてみると、かなりきつい!

北摂地域はわりとうろうろしていますが、
服部や庄内あたりはあまり知りませんでした。
歩いてみると、けっこういいんですよね。
服部緑地なんて、広い、でかい!

まだ周囲から見ているだけで、歩きまわるのはまだ
先のことになりそうです。
十三や三国の周辺も歩いてみると面白そうです。

No title

只野乙山さんのお散歩を拝見するのはとても、楽しいです。

しかしながら、かえるまま自身は、恐ろしく方向音痴で、地図を読めない女ですから、昨日も取引先に行くのに、迷子になってしまって、時間とガソリンの無駄使いをしてしまいました。(´;ω;`)
自分じゃできない、知らない土地の、お散歩をこうしてブログで拝見出来るのは、とても楽しいです。

Re:かえるまま21さん

かえるままさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
方向がわからなくなる、というのはよくありますね。
ごく大雑把に、日中なら太陽が見えている方向が「南」ですね。
昔の船乗りは星座を頼りに舵取りをしていたようですし。

いまではナビゲーション・システムなるものがあるでしょう?
行き先さえセットしておけば、連れて行ってくれるんじゃないんですか。
乙山は使ったことありませんけどね。
google地図はけっこう楽しいですよ。
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只野乙山

Author:只野乙山

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