阪急豊中駅周辺を歩く

Hankyu_ToyonakaSTN.jpg
7月忘日から8月某日にかけて、阪急宝塚線豊中駅周辺を歩いた。このウェブログのためにわざわざ当地を訪れたわけではない。所用のついでに、という感じで昼休みなど空き時間を利用して駅周辺を歩いてみたわけである。

私(乙山)は知らない町に行くと、必ず中華料理店と酒店、蕎麦屋をチェックすることにしている。まあ、だいたいそれくらいしか用がないからそうなるのであるが、今回もその伝で中華と酒、蕎麦その他が中心になっていますのでよろしく(?)お願いします。

同僚筋からの情報では「豊中は食べるところがない」ということで、あまり期待はしていなかったが、それは阪急豊中駅の南側のことを言うのであって、そこは住宅地になっている。一方、豊中駅の北部には商店街があって、そこは少々古びているけれどけっこういい店があるではないか。悪くいえば寂れた、よく言えば昭和の懐かしい雰囲気を残した商店街だと思う。

Tonkoh_Toyonaka.jpg中華料理店で駅からいちばん近いのは「ボーゼム豊中第一ビル」内の5階にある「敦煌」ではないだろうか。ここで私がお勧めしたいのは「中華丼」(800円。2010年8月現在)である。とにかく野菜がたっぷり入っていて、中華あんの具合も上品。温泉卵のようなものがトッピングしてあるのがうれしい。慈姑(クワイ)を使っているのも特徴で、これは町の中華料理屋さんには見られないのではないか。ちなみに今回は慈姑を使っていなかったようだが、気分によるのだろうか。

Tonkoh_ChukaDon.jpg昼の部しか利用したことがないが、「麻婆丼」は人によってちょっと甘味噌が多くなりすぎていると感じるかもしれない。ラーメンに天津飯の卵焼きを載せた「天津麺」も食べてみたことがある。これにご飯を頼み、卵焼きを食べながらご飯をかきこみ、スープを飲む。これ、けっこういけますよ。「敦煌」には「ラーメンすき」という名物料理があるそうだが、まだ試したことがない。食べてみたレベルから見て、けっこういける店なのではないかと思う。

Rakuchin_Toyonaka.jpg「ボーゼム豊中第一ビル」を出ると、商店街が二つに分かれていて、左側は「豊中一番街」で、右側に行くと小さな商店街があり、そこのお惣菜屋さんのところを左折すると、また小さな、古びた商店がいくつか並んでいる。これがまた、いい雰囲気なんですよ。昭和の雰囲気がしっかり残っていて、商店街の原型みたいな感じ。

その中のひとつに中華居酒屋「楽珍」がある。ここは町の中華料理屋さんとは一線を画した店で、季節に合わせたコースも出す店。力を入れているのは夜の居酒屋部門で、ふつうの中華料理店ではあまり見かけないメニューがある。「酸辛湯麺」なんていうものあって、興味があるんだけど、まだ試していない。


Rakuchin_ShrinpEggplant.jpg「楽珍」では昼の定食(850円。2010年8月現在)しか食べたことがないけれど、甘酢、チリソース、オイスターソース、トウチソースと手を変え品を変え、いろいろ味わうことができる。髭面で恰幅のよい店主と、これまた恰幅のよい料理人と二人で厨房をまわしているが、とても手際がよく、料理が出てくるのも早い。どういうわけか古いアメリカンロックがよくBGMでかかっているのが面白いところ。

HotelIvory.jpg Toyu_Inner.jpgちょっとだけお高いけれど、ゆったりとした気分で中華料理を味わいたいなら、ホテル・アイボリーの中華料理「桃遊」がおすすめ。日替わりランチ(950円。2010年8月現在)にはまず、前菜として梅ドレッシングのサラダがついてきて、美しいなあ(おいしいなあ)と思って食べていると、料理二品、スープ、ご飯(中華粥の選択もできる)、ザーサイが運ばれてきてテーブルはいっぱいになる。

Ivory_Lunch_Salad.jpg Ivory_Lunch_All.jpgこの日は「豚肉とキャベツの甘味噌炒め(回鍋肉)」と「鶏唐揚の甘酢漬け」がメインの二品だったが、とてもおいしくできていた。ご飯が進むので、店の人を呼んでおかわりをしても大丈夫。スープも手抜きがなく美味、そしてザーサイもまたおいしく、これだけでもかなりご飯が進む。

Toyu_IcedCoffee.jpg食事の後は200円程度で飲み物を頼むことができ、時間的余裕があるときはゆったりとした雰囲気を味わいながら静かな時間を過ごすのもよいかと思う。ランチタイムに食事の後でゆっくり飲み物を飲みながら本を開こうなんて気分になる店はあまりないのではないだろうか。

ホテル・アイボリーの「桃遊」でランチとコーヒーを合わせてとると合計1000円を超えてしまうけれど、700円ランチに400円コーヒーという組み合わせを考えると、無茶苦茶な贅沢をしているとはいえないだろう。落ち着いた雰囲気にゆったり流れる時間を味わいながら食事ができることを思えば、むしろ「桃遊」でのランチはお得なのかもしれない。いやいや、私はそんなにしょっちゅう利用しているわけではないですよ。近隣の店の定休日、たまに寄らせてもらうくらい。

Seizankaku_Toyonaka.jpg豊中には以上三店より有名かもしれない「晴山閣」がある。商店街の陶器店主に「おいしい中華料理屋はありませんか」とたずねたところ、教えてくれたのが「晴山閣」であった。
名物「にらソバ」があるらしいけれど、私は食したことがない。一度入ってラーメンとチャーハンを食べたことがあるが、値段設定がちょっと高いような気がして一度行ったきりになっている。場所的には「豊中一番街」の奥のほうにあって、駅からは少々遠いかもしれない。これもネックかなあ。だけど地元の人に愛されるいい店なのだろう。

Tentaki_Toyonaka.jpgさて、番外編といきましょう。うだるような暑さ、炎天下をハンカチで汗を拭きながら豊中の町を歩いていて偶然発見した「天滝」。
ぱっと見た感じ、ぜんぜん繁盛しているようには見えない。だけどですよ、私はどういうわけかこういう店に一度入って見なくては気の済まない男なのだ。怖いもの見たさ(失礼)というのでしょうか。今度入って、食してみるつもりである。

いずれ劣らぬ名店ぞろい、といった感じの豊中における中華料理店探索であった。はじめに紹介した三軒は、いずれも「町の中華料理屋さん」のレベルを超えている(ホテル・アイボリーはホテルの中華ですからね)。とはいえ、私は「町の中華料理屋さん」をこよなく愛する者である。とくに小規模だけど、料理人の腕がいい中華料理店は宝物のようではないか。

一方、豊中駅周辺では、阪急川西能勢口駅周辺に見られたような高いレベルの酒店を見つけることができなかった。酒店があるにはあるのだが、日本酒の蔵元を訪ねて販売するというような気概のある酒店ではなかったように思う。中華料理店のレベルはとても高いのだけど、いいお酒屋さんというものがみあたらない(というか見つけられなかった)、というのが阪急豊中駅周辺を歩いてみた実感である。


【付記】
● 本記事はあくまで「阪急豊中駅周辺」に限ったレポートです。駅からかなり離れたところにある「名店」には一切触れておりませんし、その町にいい店がないと決め付けたいのではありません。ここのところは非常に重要ですので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

阪急豊中駅周辺は、昭和の雰囲気を色濃く残した商店がいくつもあります。その一方で、新しい時代にふさわしいおしゃれな店も散見することができる、遊歩者にとってはとても楽しい町なのではないかと思います。次回は中華料理以外のランチレポートを予定しています。
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中華はいいなあ。

きのうぼくも中華丼たべましたよ!
こんばんわ、乙さん。
ぼくは塩味のあんかけのかかった中華丼
が好きですね。ゴマ油のちょっときいた
やつ。おもしろいことがありましてね、
隣りのおじさんが注文したバターらーめん
ができて、店の中国人が運んでくるとき
どんぶりのなかに親指を入れて持ってきた
んですね。おじさんは「あっ!指が!」と
言うと、店の中国人は「タイチョウブ、
アツくナイカラ」ですって。ちがうから!

あっ、そうだ、そば屋で日本酒ってのも
いいっすよね。
また来ます。

HOBO

Re:HOBOさん

おはようございます。
HOBOさん、コメントありがとうございます。
そうそう、大陸系の人はおおらか(?)っていうんでしょうか。

昔ね、「料理の鉄人」っていう番組があったでしょう、
あそこで陳健一さんが味見をするとき、
杓子から口で直接していたのが印象的でした。

あれはお父さんの陳健民先生も同じで、
NHKの料理番組の中でも先生は杓子から口でダイレクト。
「うん、これでいい!」
なんて、おっしゃっていました。

あのほうが早いのかもしれませんが、本当はねぇ。
記事の中で紹介している某店でもその真似をしていました。
じつは家で料理をするとき、乙山もやってるんです。
家ではまあ、いいんじゃないかと思うんですけどね。

「タイチョウブ、アツくナイカラ」は笑えますね。
だれもあんたの心配はしてないって。

No title

敦煌の中華丼美味しそうですね!

私もあまり行ったことが無い町に行ったり
近場でも時間があったりした時は
一人でお店の探索したりします。
で、お店の面構え見てインスピレーションのみで
入ってみたりします。
あれはちょっとした冒険ですよねー。

Re:羊さん

羊さん、コメントありがとうございます。
「敦煌」の中華丼はいいですよ。
探せば、そちらにもそういう店があると思います。

白菜・青菜・にんじん・筍・ヤングコーン・慈姑・豚肉・えび・きくらげと
野菜が本当にたっぷり、そこに「温泉卵」がトッピングされていて、
お値段は800円(スープ、ザーサイ付)。

これは高いのか、安いのか?
乙山の感覚ではちょっとお高めな感じなんですが。
中華丼って、高くてせいぜい600円くらいでしょう。

一人で知らない店によく入ります。
で、「どこどこにこんな店があった」と話をすると、
「よく一人でそんなところに行くね」と感心され(あきれられ)るのです。

入ってみなきゃわからない、
食べてみないとわからない。
新規開拓(?)は楽しいですね。
プロフィール

只野乙山

Author:只野乙山

⚫︎ できれば「只野乙山=ただのおつざん」とお読みくだされば、と思います。

⚫︎ 文字中心のウェブログ。ほとんど一話完結で、どの記事をご覧になっても楽しめ(?)ます。文字数だけなら一冊の本に匹敵(凌駕?)するほどありますので、ごゆっくりどうぞ。

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