The Durutti Column / Obey the Time

The Durutti Column / Obey the Time (1998)

DuruttiColumn_ObeyTheTime.jpg
1. Vino Della Casa Bianco (01:02)
2. Hotel of the Lake, 1990 (05:16)
3. Fridays (04:10)
4. Home (05:39)
5. Art and Freight (03:32)
6. Spanish Reggae (04:58)
7. Neon (06:30)
8. Warmest Rain (06:51)
9. Contra-Indications (04:11)
10. Vino Della Casa Rossa (01:39)
11. Together Mix [The Together Mix] (06:06)
12. Fridays (05:06)
13. Kiss of Def [Trade 2 Singles Club] (07:21)



暑くなってくると聴きたくなるCDのひとつにドゥルッティ・コラム(The Durutti Column)がある。昨年もそんな感じでドゥルッティ・コラムの『アナザー・セッティング』を記事に書いた(記事へ ≫)と思うが、暑くて脱力しているときなど、本当にぴったりくるサウンドじゃないかと思う。

ドゥルッティ・コラムはロック・バンドというよりはヴィニ・ライリー(Vini Reilly)の音楽プロジェクトといった感じだ。すべての曲をヴィニが書いており、何人かのミュージシャンが曲によっては参加しているけれど、基本的にはリズム・マシーンにプログラムされたドラムパートに、ヴィニのギターが絡んでインストゥルメンタル曲が演奏されるパターンが多い。今回の『オーベイ・ザ・タイム』も多くのトラックがそのような構成になっている。

それにしても複雑なリズムをプログラムするんだな、と感心する。こういう細かい作業がヴィニは好きなんだろうと思う。出来上がったリズム・パターンを流しておいて、気の向くままにギターを弾いて曲作りをしていくのかもしれないし、ひょっとしたら本当に「書いて」いるのかもしれない。いずれにしてもそうしてできたギター・パートをマルチトラック録音して仕上げていく、というタイプのアーティストがヴィニなんだろう。

クレジットも"All tracks written by Vini Reilly. Drums on 'Art and Freight' by Bruce Mitchell."とあるだけでそっけない。曲によってはピアノやベースが聞こえてくるのだが、それはヴィニが演奏しているということなんだろうか。そういう細かいところが一切わからないのがドゥルッティ・コラム流ということなんだろう。

一応ポスト・パンクの「ロック」として1980年代に人気が出たドゥルッティ・コラムだが、サウンドはどちらかといえばロックというより、ブライアン・イーノ一派の「環境音楽」に近いのではないかと思う。そうはいうものの、『オーベイ・ザ・タイム』を聴いていると、いわゆる環境音楽よりビートが効いていて、スピード感もある。このあたりにかすかに「ロックぽさ」が残っているように思う。

エフェクターを使用したエレクトリック・ギターと、アコースティック・ギターを絡めてまるで精密で繊細なタペストリーを織り上げていくようなサウンド。言葉=意味をできる限り廃して、感覚を追求した、ということなのだろうか。もう何度も聴いたはずなんだけど、今回『オーベイ・ザ・タイム』を聴いていると意外と(?)ロックぽいなあ、と思った。気持ちよく、聴きやすいのはむしろ『アナザー・セッティング』のほうかもしれない。


【付記】
● ドゥルッティ・コラムの初期作品を聴いてみたいのですが、なかなか再販してくれないようです。一枚目や二枚目が、とんでもない価格になっている模様です。そうかと思っていると、初期の四枚とボーナス音源をいれたCDボックスセットが販売されているのです! これはどうしたらいいものか……おおいに迷っている間に品切れになってしまうのです。
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tag : ドゥルッティ・コラム

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