すきっとした切れ味と旨みがある 「宮水の郷」

Miyamizunosato_Junmai.jpg
只野乙山のウェブログに酒の記事が少なくなっているときは、たいていいつも飲んでいる酒を、いつものように飲んでいるということなのです。たまに注文を忘れたりして酒を切らした場合など、どこかでふだん飲んでいるのとは違う酒を調達して飲むようにしている。これがけっこう楽しいので、つい何日もそれで過ごしてしまうこともしばしば。

今回は白鷹株式会社(兵庫県西宮市)の「特別純米酒 宮水の郷」を飲んだ。いわゆる灘五郷のひとつ「西宮郷」で醸造された酒。このところ私(乙山)は「灘の酒」をよく飲んでいる。阪神地域に住みながら、灘の酒についてあまり知らないばかりではなく、悪いイメージを持って長年過ごしていた。そのあたりを何とかしようと、「おいしい灘の酒はないか」と酒店に行くたび尋ねまわり、「宮水の郷」に出会ったというわけ。

さて一升瓶のラベルに書いてある文言は以下のとおり。
「宮水は燐やカリなどの成分を多く含んでおり、これで仕込むとコクの深い男酒が出来上がります。宮水は、いわゆる宮水地帯といわれるごく限られた場所にしか湧出しませんが、白鷹は幸いこの中に蔵があり、自家所有の八つの井戸から出る宮水だけで仕込んでいます」
これは白鷹株式会社のホームページにある文言と少し違うので、興味のある方はそちらを参照されるといいでしょう。

一升瓶を開栓し、徳利に注ぎ、ついで酒器に移して飲む。一口含むと「辛口!」と思えるきりっとした味わいと程よい酸味が来て、ついで旨みが後を引く。果実のような香りと喩えられる酒もあるけれど、「宮水の郷」はそういう果実系の香りは抑えられている。端麗辛口、のイメージに近い酒だと思うが、じつは旨みがしっかり残っているのがこの酒の身上ではないだろうか。

じつは年末、北摂地域のとある焼き鳥屋で飲んだのだが、その店にはこの「宮水の郷」が置いてあった。他に「酔鯨」と「越州」もあって、いささか驚いた次第である。飲んだ経験からいうと、「酔鯨」も「越州」も焼き鳥の脂臭さをすきっと洗い流してくれるような、切れ味のいい酒なのである。

という感じで、生ビール→酔鯨→宮水の郷というコースでしっかり酔っ払って帰った覚えがある。あのとき味わった「宮水の郷」をもう一度確かめておきたかった。落ち着いて、家で飲む「宮水の郷」は期待を裏切らなかったことは言うまでもない。


【付記】
● 六甲山系は本当にいい水が出るようですね。いつだったか、明石の天文台に行ったとき、近くの住宅地に湧き水が出ており、そのまま飲んで大丈夫、という表示があるのを見て飲んでみたところ、本当においしかった。町の人たちはペットボトルを抱えて、水汲みに来ていました。あれで米を炊いたら、おいしいだろうなと羨ましく思えたのです。

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No title

白鷹ですか・・・
あんまり好きな酒がない灘の酒のなかでは唯一私の好きな酒です。
最近、近所の酒屋さんであんまり見かけないんでご無沙汰ですが、まさに「男酒」の名がふさわしい・・・そんな記憶があります。

Re:gatayanさん

gatayanさん、コメントありがとうございます。
「すきっとしている」「きりっとしている」
そんな言葉が似合う酒でした。
だけどちゃんと旨みがあるのが「宮水の郷」なんです。
ほかにもなかなかいい灘の酒があるんですよ。

No title

宮水の郷、美味しそうですね~♪
うちの近所(大阪市内)では灘のお酒って(大手酒造メーカーは別として)
ほとんど見かけないので羨ましいです・・・
また機会があれば飲んでみたいです(^^;)

Re:zumiさん

zumiさん、コメントありがとうございます。
大阪市内では(市内だからこそ?)、
いい酒店があるのではないかと思っています。

乙山は以前大阪に住んでいたことがあって、
そんな印象を持っています。
やはり大阪ですからね!

むしろ、ほかでは見られないものが集まっているかも。
いい酒があると、それが近くで手に入れられないのが残念ですよね。
北海道の「国稀」なんて、旨そうなのに見かけません。
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