サントリーローヤル(2023)

1月4日(2023年)、やっと休みになった。シフト勤務で定休はなく、人員不足に加えて諸般の事情もあり、夜勤3連続(週6勤)のあと1日休みを3回繰り返す(?)というハードスケジュールだった。正月気分を満喫することはおろか、それを楽しむ人のために奉仕する業務である。だからといって特に見返りはなく、たぶん「できればやりたくない仕事」に分類されると思われる。
だから募集しても人が集まらないんだよ。愚痴はこの辺りでやめておくとして、休みになったら何かに復讐するみたいに飲もうとする自分がなんだか、ね。いや、本当はそんなに飲まなくていいし、飲めないし(寝落ちするから)。正月用の酒として〈酔鯨〉も買ったじゃないか。でも、である。アチキはウィスキーをちびちび飲みたいの。せっかくだから少し良いのをね。
じつは正月用としてBNS(ブラックニッカ・スペシャル)を買ってあったんだけどね。ふだんBNC(ブラックニッカ・クリア)を飲んでいる者にとってBNSは特別である。ブラックニッカ・シリーズはたくさんありすぎてよくわかんないけど、いちばん好きなのはBNS。兵庫の西宮蒸溜所(今は宮城峡に移転している)で蒸留された高品質のカフェ・グレーンをブレンドされ、1965年に誕生している。
でもね。なんかこう、いかにも、ってやつをやりたいわけ。ツルハで買ったBNC紙パックもあってBNSもある。もうウィスキーはじゅうぶんだけど、サントリーローヤル(スリムボトル)を買ってしまった。2000円台後半だけど、昔は4500円くらいしたんだよ。今の人にはわかってもらえないかもしれないが、バランタイン・ファイネストとかホワイトホースが3000円以上したの。
ジャック・ダニエルとか7000円以上だったよ。ジョニー・ウォーカーのブラックレーベル(ジョニ黒)だと1万円以上してた。オールド・パーなんて買うの無理。いや、ウソじゃなくてホントの話ね。贈答用だったもん。これ全部、ブレンデッドの話で、シングルモルト云々なんて全くと言っていいほど、なかった。そもそもブレンデッドとシングルモルトの違いさえ知らなかった。そんな旧世代の、戯言ですわ。
サントリー・ローヤルを開けてオールドファッションド・グラスに氷を入れて注ぐ。飲んでみると、チョコレートのような香りとナッツが合わさったような風合い、低価格帯のウィスキーにはないリッチさがある。このナッツ感は前からあったんだろうか、とか思うんだけど、ローヤルを飲みつけているわけではないのでわかんない。ウィスキーも、微妙であるがブレがあると思う。
醸造した後に熟成を経るワインとは違って、比較的ブレが生じにくいウィスキーだと思うが、それでも差はあるので、それをいかにして「いつものあの味」にするのがブレンダーの力量によるのではないかと思う。もう「あの味」ではないかもしれないが、それでもうまい。飲まずとも、氷を入れたグラスに注いだローヤルを嗅いでいるだけでもう、うっとりする。
飲み終えた後、キッチンで何かをしているときにローヤルの余韻を感じた時「さすがだな」と思った。余韻を楽しみ味わうというのは低価格帯のウィスキーだと、そうないものだから。だけど上述したように「昔のとは違う」気がする。なんだか全体に軽い感じ。どこがどう、というのを表現するのは難しいが、やはり「違う」としか言いようがない。
もう発見されてしまったから仕方ないのかもしれないが、日本のウィスキー全体が原酒不足になっている。かつてあんなにたくさんあったラインナップから、いつの間にか姿を消した商品もある中、レッドからローヤルまで存在し続けているのが驚きだ。ただそれらは何度も書いたように昔とは違う。特にオールドとリザーヴはそうだろう。微妙に違うのではなく、物自体が違っている。
両者(に加えてローヤル)は白州蒸溜所ができる前の、山崎蒸溜所の原酒その他(ここ重要)を使ってブレンドされていたのだが、何度かリニューアルを重ねるうちに白州蒸溜所の原酒も使われるようになった経緯がある。それを良くないとは思わない。もう「そういうもの」として現在のオールドなりリザーヴ、ローヤルを楽しむというか、そうするしかないわけで。
ぶっちゃけレッド(トリス)からローヤルまでが庶民向けで、響JHとか熟成年数非記載のシングルモルト山崎や白州が中流層向け、そして山崎✳︎✳︎年や白州✳︎✳︎年、響✳︎✳︎年とあるのが富裕層というか上流層向けなんだろうね。自分は何ひとつ事を為しておらず、ちっとも偉くなっていないのに、かつてお偉いさんが飲んでいたローヤルをなんだか軽くなったな、とか思いながら飲む。
だから募集しても人が集まらないんだよ。愚痴はこの辺りでやめておくとして、休みになったら何かに復讐するみたいに飲もうとする自分がなんだか、ね。いや、本当はそんなに飲まなくていいし、飲めないし(寝落ちするから)。正月用の酒として〈酔鯨〉も買ったじゃないか。でも、である。アチキはウィスキーをちびちび飲みたいの。せっかくだから少し良いのをね。
じつは正月用としてBNS(ブラックニッカ・スペシャル)を買ってあったんだけどね。ふだんBNC(ブラックニッカ・クリア)を飲んでいる者にとってBNSは特別である。ブラックニッカ・シリーズはたくさんありすぎてよくわかんないけど、いちばん好きなのはBNS。兵庫の西宮蒸溜所(今は宮城峡に移転している)で蒸留された高品質のカフェ・グレーンをブレンドされ、1965年に誕生している。
でもね。なんかこう、いかにも、ってやつをやりたいわけ。ツルハで買ったBNC紙パックもあってBNSもある。もうウィスキーはじゅうぶんだけど、サントリーローヤル(スリムボトル)を買ってしまった。2000円台後半だけど、昔は4500円くらいしたんだよ。今の人にはわかってもらえないかもしれないが、バランタイン・ファイネストとかホワイトホースが3000円以上したの。
ジャック・ダニエルとか7000円以上だったよ。ジョニー・ウォーカーのブラックレーベル(ジョニ黒)だと1万円以上してた。オールド・パーなんて買うの無理。いや、ウソじゃなくてホントの話ね。贈答用だったもん。これ全部、ブレンデッドの話で、シングルモルト云々なんて全くと言っていいほど、なかった。そもそもブレンデッドとシングルモルトの違いさえ知らなかった。そんな旧世代の、戯言ですわ。
サントリー・ローヤルを開けてオールドファッションド・グラスに氷を入れて注ぐ。飲んでみると、チョコレートのような香りとナッツが合わさったような風合い、低価格帯のウィスキーにはないリッチさがある。このナッツ感は前からあったんだろうか、とか思うんだけど、ローヤルを飲みつけているわけではないのでわかんない。ウィスキーも、微妙であるがブレがあると思う。
醸造した後に熟成を経るワインとは違って、比較的ブレが生じにくいウィスキーだと思うが、それでも差はあるので、それをいかにして「いつものあの味」にするのがブレンダーの力量によるのではないかと思う。もう「あの味」ではないかもしれないが、それでもうまい。飲まずとも、氷を入れたグラスに注いだローヤルを嗅いでいるだけでもう、うっとりする。
飲み終えた後、キッチンで何かをしているときにローヤルの余韻を感じた時「さすがだな」と思った。余韻を楽しみ味わうというのは低価格帯のウィスキーだと、そうないものだから。だけど上述したように「昔のとは違う」気がする。なんだか全体に軽い感じ。どこがどう、というのを表現するのは難しいが、やはり「違う」としか言いようがない。
もう発見されてしまったから仕方ないのかもしれないが、日本のウィスキー全体が原酒不足になっている。かつてあんなにたくさんあったラインナップから、いつの間にか姿を消した商品もある中、レッドからローヤルまで存在し続けているのが驚きだ。ただそれらは何度も書いたように昔とは違う。特にオールドとリザーヴはそうだろう。微妙に違うのではなく、物自体が違っている。
両者(に加えてローヤル)は白州蒸溜所ができる前の、山崎蒸溜所の原酒その他(ここ重要)を使ってブレンドされていたのだが、何度かリニューアルを重ねるうちに白州蒸溜所の原酒も使われるようになった経緯がある。それを良くないとは思わない。もう「そういうもの」として現在のオールドなりリザーヴ、ローヤルを楽しむというか、そうするしかないわけで。
ぶっちゃけレッド(トリス)からローヤルまでが庶民向けで、響JHとか熟成年数非記載のシングルモルト山崎や白州が中流層向け、そして山崎✳︎✳︎年や白州✳︎✳︎年、響✳︎✳︎年とあるのが富裕層というか上流層向けなんだろうね。自分は何ひとつ事を為しておらず、ちっとも偉くなっていないのに、かつてお偉いさんが飲んでいたローヤルをなんだか軽くなったな、とか思いながら飲む。
【付記】
正月だから、のローヤルですが、ふだんならオールドとかリザーヴさえ、というか「角瓶」すら中々手が出せないんですよね。だってBNCの人ですもん。
正月だから、のローヤルですが、ふだんならオールドとかリザーヴさえ、というか「角瓶」すら中々手が出せないんですよね。だってBNCの人ですもん。
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明けましておめでとうございます。
本年もよろしくおねがいします。
私の正月用のお酒は…例によって「浦霞」。ただし、お正月だからちょいと贅沢をして純米。ウイスキーはいつものトリスやブラックニッカの一番安いやつではなくママルス の「TWIN ALPS」。これも普段よりちょいと贅沢。結構楽しめてますよ…
本年もよろしくおねがいします。
私の正月用のお酒は…例によって「浦霞」。ただし、お正月だからちょいと贅沢をして純米。ウイスキーはいつものトリスやブラックニッカの一番安いやつではなくママルス の「TWIN ALPS」。これも普段よりちょいと贅沢。結構楽しめてますよ…
Re: gatayanさん
gatayanさん、明けましておめでとうございます。
コメントありがとうございます。
〈浦霞〉の純米、いいですねえ!
そうそう〈酔鯨〉を買った店で〈墨廼江〉本醸造を買ったのですが、
もうじゅうぶんおいしくて……秋田も酒はおいしいですが、
宮城、山形、岩手、青森、福島(と書けばきりがありません)の酒もいい。
マルスのツインアルプス、いいですね!
今年はニッカやサントリー以外も飲んでみようかな。
本年もどうぞよろしくお願いします。
コメントありがとうございます。
〈浦霞〉の純米、いいですねえ!
そうそう〈酔鯨〉を買った店で〈墨廼江〉本醸造を買ったのですが、
もうじゅうぶんおいしくて……秋田も酒はおいしいですが、
宮城、山形、岩手、青森、福島(と書けばきりがありません)の酒もいい。
マルスのツインアルプス、いいですね!
今年はニッカやサントリー以外も飲んでみようかな。
本年もどうぞよろしくお願いします。
こんにちは。
ウィスキー、いいなあ。
呑めなくなって2年ですよ。
元日にワンカップを1センチほど、
五倍に割って呑みましたが、美味しいとは思えなかったです。
なんか人生の大事なものを奪われたみたい・・・
でも乙山さんはつくづく律儀な人だと思います。
ナンテイだったらさっさと逃げ出すような職場。
しばらく休んでから職安に通う。
結構、乙山さんに合った仕事あるもんですよ。
しかも人手不足の今はね。
呑めなくなって2年ですよ。
元日にワンカップを1センチほど、
五倍に割って呑みましたが、美味しいとは思えなかったです。
なんか人生の大事なものを奪われたみたい・・・
でも乙山さんはつくづく律儀な人だと思います。
ナンテイだったらさっさと逃げ出すような職場。
しばらく休んでから職安に通う。
結構、乙山さんに合った仕事あるもんですよ。
しかも人手不足の今はね。
Re: こんにちは。;南亭さん
南亭さん、コメントありがとうございます。
正月用としてローヤルとBNS(ブラックニッカ・スペシャル)を
用意しましたが、どちらも半分くらい飲んでしまいました。
もう正月ではないのですが、仕返しのつもりで飲んでます。
南亭さんも、お酒解禁になればいいのですが……
仕事……辛いですがもう新しい職場を探したり、
新しい仕事をゼロから始めるのが面倒でして。
なんだか守りの姿勢に入った自分が惨めですが、
年齢的にも厳しいものがあるのです。
自分に合った仕事……あるものですかね?
正月用としてローヤルとBNS(ブラックニッカ・スペシャル)を
用意しましたが、どちらも半分くらい飲んでしまいました。
もう正月ではないのですが、仕返しのつもりで飲んでます。
南亭さんも、お酒解禁になればいいのですが……
仕事……辛いですがもう新しい職場を探したり、
新しい仕事をゼロから始めるのが面倒でして。
なんだか守りの姿勢に入った自分が惨めですが、
年齢的にも厳しいものがあるのです。
自分に合った仕事……あるものですかね?