トリス・クラシック&ソーダ

1000円以下の最低価格帯ウィスキーではBNC(ブラックニッカ・クリア)を飲むようにしている。低収入高支出の最底辺生活をしていると、1000円スコッチさえゼータク品になる。本物のビールなんてここ数年飲んだことがなく、もっぱらビール味リキュール、しかも外国産の激安品を選んでいる。もうあと少しの辛抱である。無理して借りた奨学金をやっと完済できる。
YouTubeで「女ひとり爆飲み」みたいな動画を見ていると、女性ユーチューバーがハイボールにBNCを採用しているのが確認できて同感した。BNCって、なんだかんだ言ってウィスキーらしき痕跡を残しているんじゃないかと思う。だけど彼女たちはもうすごいとしか言いようがない。飲み比べとかしたら絶対「負け」確定の気持ち良い飲みっぷりに驚かされてしまう他ない。
BNCは安いわりにいけるし、無理な作り物感がなく、ソーダ割りにすると晩酌の食中酒にできるのでリピートすることになるのだが、ほぼ同じ価格帯でサントリーの〈トリス・クラシック〉が隣に並んでいたので買ってみた。トリスの歴史は古く、昔は「トリス・バー」なるものが全国にあって、主にトリスを好きなやり方で楽しんでいたようである。
私が合法的に飲酒できるようになったのは1980年代半ばで、その頃にはすでにトリス・バーは衰退していたと思う。1970年代に流れていた「アンクル・トリス」のCMも見かけることはなく、1980年代後半にはいわゆる「オールド・ショック」があった。サントリーオールドの売り上げが急落し、それに次いで酒税法改正によって外国産ウィスキーが安値で取引されるようになった。
その際の国産ウィスキーの売り上げは落ち込み、各メーカーは増産の見送りあるいは減産に舵を切った。それが何年続いたのか不明だが、後にサントリーやニッカのウィスキーが海外のコンペティションで受賞し、国際的にジャパニーズ・ウィスキーが認められるようになるまで、だろうか。そのときのツケが、現在の原酒不足の原因といえる。
さてトリス・クラシックを飲んでみよう。まずストレートで、次いでトゥワイス・アップとかしない。写真のトリス・ハイボール、かなり濃いめになっているのわかります? もうジガー(45ml)越えてて、もしかしたらダブルに近い分量。これだから危ないんだよな。でも安いウィスキーは濃いめにしないとうまくないよね。安いからってついつい入れちゃう。
ソーダで割って飲んでみると、うむ、中々いける! 少し前に出た〈トリス・エクストラ〉よりおいしいような気がする。ひょっとするとBNCと勝負できるかも、とBNCと飲み比べてしてみると……うむ、負けてないね。BNCよりうまいと断言できないが、差し替えできるよ? 私、ウィスキーに関しては派とか党はなくて、おいしかったらなんでもいいじゃん、って感じ。
関西生まれの関西育ちなんで、サントリーに育てられたみたいなところがある。そんな関西でも「通はニッカを飲むんだよ」って教えてくれる先輩がいた。もうすでにニッカのピュアモルト3種とフロム・ザ・バレルを知っていた(というか当時住んでいた近所の酒屋さんがニッカ推しだったので教えてもらってハマった)ので、苦笑いするしかなかったけど。
昔はこういった形でのコミュニケーションがあったのね。いい意味でもその反対でも。その先輩曰く「ウィスキーが好きなら梅田新食堂街の✳︎✳︎に行ってみ。面白いのがあるから」と。騙された気持ちで行ってみると、今はなき軽井沢蒸溜所のウィスキーをショット売りしてた。飲んで驚いて、しばらく通ったりしたけど、本当にいい経験をさせてもらったと思っている。
大企業のすることって意味わかんないよね。こんだけいいウィスキーを作れる蒸溜所があるのに、買収した上で叩き潰すってどうなのよ? まさにこれから、といえるジャパニーズ・ウィスキー、蒸溜所を増設しこそすれ、実力ある蒸溜所を閉鎖してしまうなんて……軽井沢から秩父へ人が流れたと言う話も聞こえてくる。って、もう過去の話ね。
そんなことを思い出しながら〈トリス・クラシック〉ハイボールを飲んでいる。うん、悪くない。BNCと本当にいい勝負してると思う。これはウィスキーだ、と思って改めて飲むタイプではないのは言うまでもない。エステリーさとかモルト香、ピート香がどうの、とかね。ハイボールにしてから揚げとか他の何かの料理に合うかどうかを言うべきだろう。
その意味では「ばっちり」だと思う。トリス・クラシックはBNCの代替になり得るし、晩酌に用いても、単独で飲んでも「おいしい」ウィスキーだと思う。安さを売りにしている店ならベースになるかもしれない。BNCがそうであるようにね。関西では「濃いめでね」とか言う、とぼけた客がいるけど、「はい」と受けておいてマジで対応しないでね。ほんのちょっと、もう1ミリだけよ?
YouTubeで「女ひとり爆飲み」みたいな動画を見ていると、女性ユーチューバーがハイボールにBNCを採用しているのが確認できて同感した。BNCって、なんだかんだ言ってウィスキーらしき痕跡を残しているんじゃないかと思う。だけど彼女たちはもうすごいとしか言いようがない。飲み比べとかしたら絶対「負け」確定の気持ち良い飲みっぷりに驚かされてしまう他ない。
BNCは安いわりにいけるし、無理な作り物感がなく、ソーダ割りにすると晩酌の食中酒にできるのでリピートすることになるのだが、ほぼ同じ価格帯でサントリーの〈トリス・クラシック〉が隣に並んでいたので買ってみた。トリスの歴史は古く、昔は「トリス・バー」なるものが全国にあって、主にトリスを好きなやり方で楽しんでいたようである。
私が合法的に飲酒できるようになったのは1980年代半ばで、その頃にはすでにトリス・バーは衰退していたと思う。1970年代に流れていた「アンクル・トリス」のCMも見かけることはなく、1980年代後半にはいわゆる「オールド・ショック」があった。サントリーオールドの売り上げが急落し、それに次いで酒税法改正によって外国産ウィスキーが安値で取引されるようになった。
その際の国産ウィスキーの売り上げは落ち込み、各メーカーは増産の見送りあるいは減産に舵を切った。それが何年続いたのか不明だが、後にサントリーやニッカのウィスキーが海外のコンペティションで受賞し、国際的にジャパニーズ・ウィスキーが認められるようになるまで、だろうか。そのときのツケが、現在の原酒不足の原因といえる。
さてトリス・クラシックを飲んでみよう。まずストレートで、次いでトゥワイス・アップとかしない。写真のトリス・ハイボール、かなり濃いめになっているのわかります? もうジガー(45ml)越えてて、もしかしたらダブルに近い分量。これだから危ないんだよな。でも安いウィスキーは濃いめにしないとうまくないよね。安いからってついつい入れちゃう。
ソーダで割って飲んでみると、うむ、中々いける! 少し前に出た〈トリス・エクストラ〉よりおいしいような気がする。ひょっとするとBNCと勝負できるかも、とBNCと飲み比べてしてみると……うむ、負けてないね。BNCよりうまいと断言できないが、差し替えできるよ? 私、ウィスキーに関しては派とか党はなくて、おいしかったらなんでもいいじゃん、って感じ。
関西生まれの関西育ちなんで、サントリーに育てられたみたいなところがある。そんな関西でも「通はニッカを飲むんだよ」って教えてくれる先輩がいた。もうすでにニッカのピュアモルト3種とフロム・ザ・バレルを知っていた(というか当時住んでいた近所の酒屋さんがニッカ推しだったので教えてもらってハマった)ので、苦笑いするしかなかったけど。
昔はこういった形でのコミュニケーションがあったのね。いい意味でもその反対でも。その先輩曰く「ウィスキーが好きなら梅田新食堂街の✳︎✳︎に行ってみ。面白いのがあるから」と。騙された気持ちで行ってみると、今はなき軽井沢蒸溜所のウィスキーをショット売りしてた。飲んで驚いて、しばらく通ったりしたけど、本当にいい経験をさせてもらったと思っている。
大企業のすることって意味わかんないよね。こんだけいいウィスキーを作れる蒸溜所があるのに、買収した上で叩き潰すってどうなのよ? まさにこれから、といえるジャパニーズ・ウィスキー、蒸溜所を増設しこそすれ、実力ある蒸溜所を閉鎖してしまうなんて……軽井沢から秩父へ人が流れたと言う話も聞こえてくる。って、もう過去の話ね。
そんなことを思い出しながら〈トリス・クラシック〉ハイボールを飲んでいる。うん、悪くない。BNCと本当にいい勝負してると思う。これはウィスキーだ、と思って改めて飲むタイプではないのは言うまでもない。エステリーさとかモルト香、ピート香がどうの、とかね。ハイボールにしてから揚げとか他の何かの料理に合うかどうかを言うべきだろう。
その意味では「ばっちり」だと思う。トリス・クラシックはBNCの代替になり得るし、晩酌に用いても、単独で飲んでも「おいしい」ウィスキーだと思う。安さを売りにしている店ならベースになるかもしれない。BNCがそうであるようにね。関西では「濃いめでね」とか言う、とぼけた客がいるけど、「はい」と受けておいてマジで対応しないでね。ほんのちょっと、もう1ミリだけよ?
【付記】
そんなの、しなくてもいいの。マジで対応しちゃダメで、冗談と冗談のせめぎ合いみたいなもの。関西では必須、というかいつでも、どこでもあることでね。トリス・クラシックはいけると思いました。
そんなの、しなくてもいいの。マジで対応しちゃダメで、冗談と冗談のせめぎ合いみたいなもの。関西では必須、というかいつでも、どこでもあることでね。トリス・クラシックはいけると思いました。
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