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マンハッタン(ニューヨーク)風クラムチャウダー



〈遊歩者 只野乙山〉 冬季限定企画
【冬の定番 ストーブ活用料理】



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前回はプレーンタイプのロードアイランド風クラムチャウダーを作ったので、今回はトマト味のクラムチャウダーにしようと思う。イタリア系移民の多いニューヨークで好んで食べられるという。トマト味にするには生トマトを使う他にケチャップ、トマト缶、トマトピューレ、トマトソースなどいろいろあるが、ここではトマトジュース(無塩)を使った。

イタリア系移民といってもイタリアの北部と南部では全く違う雰囲気があって、日本人に馴染みがあるのは南部ではないかと思う*。ピザやパスタがそれで洋食メニューにナポリタン・スパゲッティがあるが、ナポリにそのような食べ物は存在しない。ナポリやシチリア島は長らくナポリ公国、シチリア公国としてあったわけで、トリノやミラノ、ジェノヴァとは違った文化圏だった。

興味深いのはイタリア最大の都市ローマはちょうど中間にあって、いわゆるイタリア料理は北部のチーズや肉、南部の海産物を取り入れたローマ帝国の名残なんですね。このローマの一部にカトリックの総本山(?)バチカン市国があるが、ローマ帝国がキリスト教を公認したからこそクリスチャンが増えたと言える**。 アメリカのマンハッタン(ニューヨーク)クラムチャウダーは、イタリア南部のテイストを継承している。

今回は厚切りベーコン90gを使った。これを1〜1.5センチの角切りにし、野菜もそれにだいたい合わせてカットした。小玉ねぎ1/2、ニンジン1/2、小ジャガイモ1個、キャベツ1/8を使用した。あればセロリを使うと洋風が増すと思うが「ない」ので使わない。そのためにわざわざセロリを買ったりしないが、セロリがないと話にならないという向きもあると思うのでその場合は買ってください。

フライパンに油を入れてベーコンを炒める。カリカリになるまで炒めたりしない。そのまま煮込むやり方もある。カットした野菜をドバッと入れて炒める。野菜を入れる順番とか気にしない。全体に油が回り、ある程度野菜がしんなりしたらトマトジュース300mlていうかトマトジュースのボトルのだいたい1/3を注ぎ入れる。強火で沸騰するまで加熱し、沸騰したらストーブの上に乗せて放置。

あればローリエ1〜2枚を入れると香りがよい。バサバサ炊くのではなくコトコト煮る感じでだいたい30分もすれば野菜に火が通る。途中で煮詰まったと思ったら水を足してね。あればオレガノを入れると味と香りに深みが出るが、これらの香草は入れなくても全く大丈夫だし、日本製のベーコンはそのまま食べても問題ない。野菜に火が通ったところで、最後に冷凍のアサリむき身を入れる。

冷凍のアサリむき身は解凍せずにそのまま鍋に入れて大丈夫。スープの中でアサリが溶けて温まったら出来上がり。アサリは煮込むと身が固くなるし縮んでしまうので要注意。煮込んでアサリの旨味を引き出そうとするより、旨味を閉じ込めたまま食べたほうがおいしい。ていうかスープに入れた段階で旨味が出るくらい、アサリはものすごい旨味を持っている。

味は好みで決めてください。全て食べ切ることを前提にすれば、使う塩分量は前もって決めておいたほうが間違いがない。ここでは顆粒コンソメ小匙2、創味シャンタン粉末を小匙1で味を決めた。塩分量は3.5gくらいかな。これらがない場合、塩を入れるだけでもおいしく食べられると思う。厚切りベーコンとアサリの旨味はそれくらいしっかりしてるから。味付けなしでもいけるかも?

食べる段になってあればバジルを振りかけるが、これをやるとオレガノの風味なんてわからなくなるくらい香りが強い。バジルがなくてもオレガノだけでじゅうぶん香りは立っているから、むしろオレガノを入れたらバジルはないほうがいいかも。だったらローリエの香りはどうなったのよ?とか言わないでほしい。これら香草がなくてもおいしく食べられると思う。

リコピンやカロテン、カリウムをとるために普段からトマトジュースでスープを作ることが多いけど、常食するならやっぱりこの味かな、となる。え、田舎暮らしのあんたがニューヨーク風なの、とか言わないでほしいね。別にマンハッタンとかニューヨーク風でなくたっていい、もうずばりシチリア風でいい。「で」いいとか、シチリアに失礼じゃない? そうかもね。

*みなさんご存知のジョルジオ・アルマーニはモロというかまんま北部の人ですね。
**ローマ帝国に公認されるまでは迫害の歴史といえる。ロマネスク様式やゴシック様式以前のキリスト教会を見ると、なんとひっそりしていることだろう。まるで日本の「防空壕」のように地下に作られたものも数知れず存在する。

≪ロードアイランド風へ ニューイングランド(ボストン)風へ ≫

【付記】
段階的に、味付けなしの方向へ持っていくのがいいかもしれません。ベーコンとアサリがそれぞれ塩を含んでいますので。

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こんにちは。

ひじょーに美味しそうで何度も作り方を読ませていただきましたが、
爺さんにはカタカナ語の食材は無理です。
ただでさえポトフとかクラムチャウダー?シチュー、
などの違いがあやふやな南亭なのでお恥ずかしいです。
そして感嘆するのはそれら料理の背景を、
わかりやすくお書きになっておられることです。
というより絶対にイタリアを訪れた方でなければ書けないような、
リアルを感じるのはやはりですかね。

Re: こんにちは。南亭さん

南亭さん、コメントありがとうございます。
この料理はたぶんどなたでもできるかと思います。
肉と野菜をだいたい同じ大きさに切って炒め、
トマトジュースを注いで沸騰させると、
あとはストーブに乗せて放置するだけですから。
イタリアのこと、これは乙山にはよくある、
知ったかぶりというやつです。
全く困ったもんです。どやしつけておきますので。
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