菜っ葉の炊いたん(青菜と薄揚げの炒め煮)

大阪の生家で祖母がよく作ってくれた料理に「菜っ葉の炊いたん」がある。文字通り菜っ葉を炊いただけのものだけど、必ず薄揚げが入っていて、味付けは極めて薄味であった。もちろん家庭によって様々で、濃口醤油を使うこともあるだろうし、砂糖がかなり多めに入っている場合もあると思う。
菜っ葉では何でもいいのだが、白い部分と青い部分が程よくあるのがベスト。なのでほうれん草とか白菜でやれぬことはないのだが、手に入りやすさからして小松菜でやるのがいいと思う。でも関西には「しろ菜」というのがあって、個人的にはそれが最上なんだけど、秋田ではあまり見かけない。代わりに「ふくたち」でもいいね。
今回は小松菜を使う。1袋4把になっていたが、1人分なら2把で写真の分量になる。家族で食べるなら小松菜2袋くらいで、大きめの蓋付き両手鍋を使うといいんじゃないかと思う。1人分なら小さな雪平鍋またはフライパンでやってもいいと思う。小松菜は根っこの部分に土が入っていることもあるので、水でしっかり洗うとよい。
小松菜の根っこの部分を切って切り離し、水にさらしておくレシピもあるが、小松菜のアクは少なめなので水洗いだけで済ませている。根っこの白い部分だけ先に油で炒める。次いで油揚げを入れるが、油揚げも「油抜き」はしなくても死にはしない。どうせ油で炒めているので天と地ほどの差は出ないと思う。
味付けは「白だし」(トップバリュ)を使った。大匙1=塩1.6gとあるので大匙1の8分目でじゅうぶんである。煮物の場合1:5とあるので水大匙5で白だしを割る。ある程度炒まったら酒大匙1を入れ、白だしを水で割ったものを入れ、味見をする。白だしに甘みは入っているので砂糖やみりんは必要ないが、甘味がほしい向きは砂糖なりみりんを入れるとよい。
人によっては酒と「ほんだし」に薄口醤油と砂糖で味を決めることもあるだろう。関西では昔からある、最も簡単な料理のひとつなんですね。小松菜に火が通るのが早いのでいつまでも煮込む必要はない。色は極めて薄色で、これだけはなぜか譲れないのである。でも地元(東北)の人にふるまいで出すのはちょっとヤバいかもしれない。
菜っ葉では何でもいいのだが、白い部分と青い部分が程よくあるのがベスト。なのでほうれん草とか白菜でやれぬことはないのだが、手に入りやすさからして小松菜でやるのがいいと思う。でも関西には「しろ菜」というのがあって、個人的にはそれが最上なんだけど、秋田ではあまり見かけない。代わりに「ふくたち」でもいいね。
今回は小松菜を使う。1袋4把になっていたが、1人分なら2把で写真の分量になる。家族で食べるなら小松菜2袋くらいで、大きめの蓋付き両手鍋を使うといいんじゃないかと思う。1人分なら小さな雪平鍋またはフライパンでやってもいいと思う。小松菜は根っこの部分に土が入っていることもあるので、水でしっかり洗うとよい。
小松菜の根っこの部分を切って切り離し、水にさらしておくレシピもあるが、小松菜のアクは少なめなので水洗いだけで済ませている。根っこの白い部分だけ先に油で炒める。次いで油揚げを入れるが、油揚げも「油抜き」はしなくても死にはしない。どうせ油で炒めているので天と地ほどの差は出ないと思う。
味付けは「白だし」(トップバリュ)を使った。大匙1=塩1.6gとあるので大匙1の8分目でじゅうぶんである。煮物の場合1:5とあるので水大匙5で白だしを割る。ある程度炒まったら酒大匙1を入れ、白だしを水で割ったものを入れ、味見をする。白だしに甘みは入っているので砂糖やみりんは必要ないが、甘味がほしい向きは砂糖なりみりんを入れるとよい。
人によっては酒と「ほんだし」に薄口醤油と砂糖で味を決めることもあるだろう。関西では昔からある、最も簡単な料理のひとつなんですね。小松菜に火が通るのが早いのでいつまでも煮込む必要はない。色は極めて薄色で、これだけはなぜか譲れないのである。でも地元(東北)の人にふるまいで出すのはちょっとヤバいかもしれない。
【付記】
あっという間にできる「菜っ葉の炊いたん」ですが、やはりほっとする味わいでした。おふくろの味、というか関西ではおかんの味というべきでしょうね。
あっという間にできる「菜っ葉の炊いたん」ですが、やはりほっとする味わいでした。おふくろの味、というか関西ではおかんの味というべきでしょうね。
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こんばんは。
小松菜と油揚げの・・・
こちらでは煮浸しですね。
油で炒めたりはしないです。
そういえば近くに千葉で最も人気の豆腐屋があって、
ここの油揚げは市外からも買いに来るほど上質で、
多分揚げ油と揚げ加減に秘密があるようです。
確かにここの油揚げを食べたら他所の、
例えばデパ地下の高価な油揚げでも、ひどく味が落ちるのです。
その豆腐屋の油揚げをフライパンでちょっと乾煎りしたら、
二センチほどの冊切りにみじん切りの葱、そして醤油少々で頂くのが最高です。
あ、つい油揚げの話に夢中になってしまいましたが。。。
関西では「炊いたん」というのですね。
京都では「おばんざい」という呼び方があるというので、
こちらの京風総菜も「おばんざい」で売ってますが、
京都人に言わせると、それは「炊いたんどす」と注文つけるようです。
こちらでは煮浸しですね。
油で炒めたりはしないです。
そういえば近くに千葉で最も人気の豆腐屋があって、
ここの油揚げは市外からも買いに来るほど上質で、
多分揚げ油と揚げ加減に秘密があるようです。
確かにここの油揚げを食べたら他所の、
例えばデパ地下の高価な油揚げでも、ひどく味が落ちるのです。
その豆腐屋の油揚げをフライパンでちょっと乾煎りしたら、
二センチほどの冊切りにみじん切りの葱、そして醤油少々で頂くのが最高です。
あ、つい油揚げの話に夢中になってしまいましたが。。。
関西では「炊いたん」というのですね。
京都では「おばんざい」という呼び方があるというので、
こちらの京風総菜も「おばんざい」で売ってますが、
京都人に言わせると、それは「炊いたんどす」と注文つけるようです。
No title
菜っ葉の炊たんは、大阪の味ですよね
しかし、私の実家は、ほうれん草にしろ青菜にしろ、歯が悪いおやじのためにすべて原形を保たないくらい軟らかくボイルしており、フツーに食べれる代物でない。
小学生のころから、ほうれん草や青菜は「まずいもの」と思い込んでいました。
大学の学食で、初めてシャキシャキしたほうれん草を食べた感動は忘れられません
未だに、自家に帰ってもほうれん草は食べませんよ
しかし、私の実家は、ほうれん草にしろ青菜にしろ、歯が悪いおやじのためにすべて原形を保たないくらい軟らかくボイルしており、フツーに食べれる代物でない。
小学生のころから、ほうれん草や青菜は「まずいもの」と思い込んでいました。
大学の学食で、初めてシャキシャキしたほうれん草を食べた感動は忘れられません
未だに、自家に帰ってもほうれん草は食べませんよ
Re: こんばんは。;南亭さん
南亭さん、コメントありがとうございます。
なるほど「煮浸し」なんですね。
私の知る限り、炒めてから軽く煮るのでして、
関西では皆、炒めてから煮るわけもなさそうです。
そうですか、県外から買いに来る客がいる豆腐屋が……
羨ましいですね、近隣に豆腐屋はありますけど、
そこまでうまいと思ったのはありません。
まず木綿が柔らかすぎです。
どこでも「こういうもの」なのかもしれませんが。
薄揚げには特徴がなくて、ぶっちゃけスーパー市場で買う、
大手メーカーと大差ないのです。
京都の方々は難しく奥深いですね。
皆がみな、そうだとは思いませんけど、
「これはこういうもの」というのを通す傾向があります。
それはそれで、好きなんです。
なるほど「煮浸し」なんですね。
私の知る限り、炒めてから軽く煮るのでして、
関西では皆、炒めてから煮るわけもなさそうです。
そうですか、県外から買いに来る客がいる豆腐屋が……
羨ましいですね、近隣に豆腐屋はありますけど、
そこまでうまいと思ったのはありません。
まず木綿が柔らかすぎです。
どこでも「こういうもの」なのかもしれませんが。
薄揚げには特徴がなくて、ぶっちゃけスーパー市場で買う、
大手メーカーと大差ないのです。
京都の方々は難しく奥深いですね。
皆がみな、そうだとは思いませんけど、
「これはこういうもの」というのを通す傾向があります。
それはそれで、好きなんです。
Re: きょろさん
きょろさん、コメントありがとうございます。
食べ物にかんするトラウマってありますね。
拝見するにお父様がそれだけ愛されていたというか、
大事にされていた感じがするのです。
子どもたちには迷惑だったでしょうね。
お父様用の食事を別に用意するべきだったのかも、
とも思いますが、学食で味わってほうれん草の味も大切ですよね。
それが今につながっていると想像します。
食べ物にかんするトラウマってありますね。
拝見するにお父様がそれだけ愛されていたというか、
大事にされていた感じがするのです。
子どもたちには迷惑だったでしょうね。
お父様用の食事を別に用意するべきだったのかも、
とも思いますが、学食で味わってほうれん草の味も大切ですよね。
それが今につながっていると想像します。
No title
小松菜にはいつもお世話になっています。
僕が育った土地の原産ですし。
ちなみに、小松菜は、油とタンパク質以外は、
ほとんど必要な栄養が含まれていると聞いたことがあります。
それ以来、菜っ葉は小松菜。
油揚げを入れれば、パーフェクトです。
僕が育った土地の原産ですし。
ちなみに、小松菜は、油とタンパク質以外は、
ほとんど必要な栄養が含まれていると聞いたことがあります。
それ以来、菜っ葉は小松菜。
油揚げを入れれば、パーフェクトです。
Re: 根岸冬生さん
根岸さん、コメントありがとうございます。
なるほど、小松菜は栄養素が豊富なんですね。
しかもほうれん草のようなアクも少ないですし。
旬は冬のようですし、価格が安定しているのもいいですね。
私も小松菜をもっと食べようと思います。
なるほど、小松菜は栄養素が豊富なんですね。
しかもほうれん草のようなアクも少ないですし。
旬は冬のようですし、価格が安定しているのもいいですね。
私も小松菜をもっと食べようと思います。
菜っ葉
兵庫出身です。たぶん、乙山さんと同年代です。菜っ葉の炊いたん、僕も、子供の頃実によく食べました。小松菜が多かったですが、我が家では冬場は白菜もよく登場しました。あまり子供受けする食べ物でもないように思いますが、僕はなぜか大好きで、あれだけでご飯おかわりできました。今から思い返すと、菜っ葉に限らず、当時はいろんな種類の「炊いたん」を食べてたような気がします。里芋、竹の子、大根などなど。
当方、米国在住ですが、こちらでは、白菜のことをnapa cabbage、菜っ葉キャベツといいます。小松菜は日系スーパーにでも行かない限り手に入りませんが、白菜はどこにでも売ってるので、これとか、あと、チンゲンサイでよく「炊いたん」作ってます。
それにしても、幼い頃に慣れ親しんだ食べ物に関する記憶や好みは、いつまでも強く残るものですね。
当方、米国在住ですが、こちらでは、白菜のことをnapa cabbage、菜っ葉キャベツといいます。小松菜は日系スーパーにでも行かない限り手に入りませんが、白菜はどこにでも売ってるので、これとか、あと、チンゲンサイでよく「炊いたん」作ってます。
それにしても、幼い頃に慣れ親しんだ食べ物に関する記憶や好みは、いつまでも強く残るものですね。
Re: 菜っ葉;風風さん
風風さん、コメントありがとうございます。
同年代の方にご覧頂けて嬉しく思います。
兵庫でも「**の炊いたん」はあるんですね。
京都も兵庫も、関西としてだいたい同じと思っていたのですが、
武庫川を越えたあたりから少しずつ違ってくるんですね。
特に神戸っ子の「知っとう」とか「やっとう」を聞いたときは衝撃でした。
米国にお住まいなんですね。
そちらは新型ウイルスの影響が大きいと想像します。
こちらも本当は危険な領域に入っているはずなのですが、
GoToトラベルを使って謳歌(?)している人も多いのです。
青梗菜の炊いたん、はなんかおいしそう!
私ならすぐ中華風の炒め物にしてしまいそうです。
同年代の方にご覧頂けて嬉しく思います。
兵庫でも「**の炊いたん」はあるんですね。
京都も兵庫も、関西としてだいたい同じと思っていたのですが、
武庫川を越えたあたりから少しずつ違ってくるんですね。
特に神戸っ子の「知っとう」とか「やっとう」を聞いたときは衝撃でした。
米国にお住まいなんですね。
そちらは新型ウイルスの影響が大きいと想像します。
こちらも本当は危険な領域に入っているはずなのですが、
GoToトラベルを使って謳歌(?)している人も多いのです。
青梗菜の炊いたん、はなんかおいしそう!
私ならすぐ中華風の炒め物にしてしまいそうです。