FC2ブログ

男鹿半島と周辺を歩く(28)ちどり食堂(潟上市昭和)

201810251602393c6align=
某休日、潟上市までドライブに出た。家にこもって過ごすのも嫌いではないが、とかくふさぎ込みになりがちな気分を出来るだけポジティヴにしたい。ていうかウェブログのタネがないってのもある。でもさ、別に人気があるわけでもないのに無理して話のタネを作り出す必要もないのにね。たぶん全部自分のためなんだと思う。

今回は標的を絞り込んであるんだ。潟上市昭和、JR大久保駅周辺をちょっと散策してみようと思って。寂れた商店街があるみたいで、少し歩くのには悪くない。だが案内装置を持たぬ者としてはウェブ地図による事前調査が必要だ。目的地を入力すれば経路を教えてくれるので、入念に予習をしておかないとね。

国道101号線、南岸ルートで潟上市天王棒沼台を左折、しばらく走ると昭和市街へ向かう出口から101号線を離れ、少し走ると商店街めいた道に入る。速度を落として周囲を観察しながら進むと、ありましたよ目的の店が。でも、周辺に駐車場がない! こういう時、秋田弁では「なんとする」(どうする)っていうのかな?

少し走っても停められそうな所はないようで、仕方なく折り返して来た道に戻った。郵便局に「P」と矢印があったので停めさせてもらうことにした。でもなんか変だぞ? 配達用のバイクが出入りしてるではないか。違うかもしれないけど、まあいいか*。おっと、スマートフォンを忘れないようにしよう。小型デジタル写真機を忘れたからね。

少し歩きますかね。あぁ、金物屋とか酒屋、服屋なんかがある。昔はもっとたくさんの商店が軒を連ねた「商店街」だったのだろう。完全に店をたたんで普通の住宅が並んでいる地域とかつての姿を留める地域が混在している。踏切まで来ると線路沿いにJR大久保駅が見えた。とても小さな駅でひょっとすると無人駅かもしれない。

踏切を越えても商店街の名残は続いていてコンビニ店もあるけど、それにしても大きな駐車場だね。いくら土地が余っているからってこれほど大きな駐車場も珍しい。そうだ今度はここに停めさせてもらったら良いんじゃないか? ちゃんと缶コーヒーとタバコを買って、タダで利用するだけじゃいけないよね。

大久保駅に近づくとラーメン店〈俺ん家〉がありますね。よくわかんないけど「横浜家系」なんだって。そこを通り過ぎると人気店〈万松〉もある。午前11時30分頃なのだが、駐車場はほぼ空きがないほど。なんかすごいなあ。でも今日は〈ちどり食堂〉が目当てなので通過するだけにしておいた。

〈万松〉を通過してしばらく歩くと、その先に商店はほとんどないようで、どうやら商店街はここまでということらしい。とぼとぼ来た道を歩いて目的の〈ちどり食堂〉に来ました。こういう店構え、好きだなあ。入ると、年齢不詳の女性が一人で切り盛りしている様子。迷わず中華そばを注文する。

もう完全に「昭和」の世界ですね。そういえばこの町も潟上市昭和だったっけ。麺をゆで始め、ラーメン鉢に三つスープを張るので不思議に思っていたらそのうち二つは出前用だった。ほどなく比較的若い女性が姿を見せ、トッピングを済ませ透明フィルムで包んで軽自動車で配達に向かった。おそらくお嫁さんか娘さんかと思われる。

20181025160240316.jpegさて料理が来ましたよ。メンマ、チャーシュー、ネギ、なんとナルトは3枚も付いている。麺は中太縮れ麺で、スープの色はごく普通かな。スープを飲んでみると、あ、甘っ! これは相当甘みが効いていますね。でも味自体は悪くなく、麺のゆで具合も適切かと。甘さと均衡をとるため、塩分もわりと多めになっていると思う。

これこそ「故郷の味」または「地元の味」なんだろうね。生まれて初めてこの味に出会ってしまったら、「そういうもの」だと思うんじゃないかな。アマノとかウチの社員食堂のしょうゆラーメンが食べられるのは業務用ラーメンスープを使っているからでしょう。あるいはトップバリュとかのしょうゆラーメンあたりがたぶん「標準」に近いと思う。

でもその「標準」では何か物足りないものがあって、それを満たすために個人商店があるのだとしたら、納得のいく話ではないだろうか。余所者がどれほど異を唱えたとしても、「そうでなくてはならないもの」がある、と理解する。結局のところ、人は幼い頃に慣れ親しんだ味覚を一生持ち歩いているわけで、そこに正否優劣はないのだと思う。

たとえ中華そばが甘辛かったとしても、この店は好きだな。今度は別のものを頼めばいいだけの話じゃん? この手の店はもう文化財の領域に入ってると思うんだ、周囲の佇まいを含めてね。今回、潟上市昭和の町を歩いてみて、とってもいい気分だった。空は晴れ渡り、秋田ではこんな素敵な日はあんまりないんですよね。

* 帰りに確認したが従業員または配達員用の駐車場で、本来は部外者立ち入り禁止エリアだった。その日は見咎められず事なきに済んだけれど、次回からはこの手はもう使えない。

【付記】
⚫︎ 南秋田郡の五城目町もそうですが、懐かしい「食堂」が残存するのは私にとって嬉しいことなんです。理想的には作り置きの惣菜がいくつかあって、ご飯と味噌汁に合わせて食べたいのですが、そういうスタイルの大衆食堂はチェーン店の「ナントカ(その町の名前)食堂」しかない、そうなっていくんでしょうね。

関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

No title

僕が最近、ノスタルジーとして思うのが
僕の育った東京では当たり前なのですが、
薄めの醤油ラーメンのスープのような
チャーハンのスープなんです。ネギ、パラリのやつ。
今時は、卵スープやとろみスープがほとんどですが
シンプルな中華そばのスープのような
チャーハンのスープがないかなっと。

Re: 根岸冬生さん

根岸さん、コメントありがとうございます。
確かに、近頃はとろみの付いたスープや、
かき卵のスープが多いようですね。

炒飯に添えられたスープがうまい店は希少でしょう。
中華定食に付いてくるスープにも同じことが言えますね。
不思議なことに、そういうスープに麺を入れてもダメなんですね。
プロフィール

只野乙山

Author:只野乙山

⚫︎ できれば「只野乙山=ただのおつざん」とお読みくだされば、と思います。

⚫︎ 文字中心のウェブログ。ほとんど一話完結で、どの記事をご覧になっても楽しめ(?)ます。文字数だけなら一冊の本に匹敵(凌駕?)するほどありますので、ごゆっくりどうぞ。

⚫︎ 下の「全ての記事を表示する」をクリックすると、全記事のタイトル一覧が出ますので過去記事を参照することができます。

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

カレンダー
10 | 2018/11 | 12
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
最新記事
最新コメント

openclose

最新トラックバック
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QRコード
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

アーカイヴ

2018/11 (5)

2018/10 (9)

2018/09 (8)

2018/08 (9)

2018/07 (8)

2018/06 (5)

2018/02 (7)

2018/01 (9)

2017/12 (9)

2017/11 (8)

2017/10 (9)

2017/09 (9)

2017/08 (8)

2017/07 (9)

2017/06 (9)

2017/05 (9)

2017/04 (8)

2017/03 (9)

2017/02 (4)

2017/01 (1)

2016/06 (1)

2016/05 (13)

2016/04 (13)

2016/03 (20)

2016/02 (10)

2016/01 (11)

2015/12 (10)

2015/11 (10)

2015/10 (11)

2015/09 (13)

2015/08 (10)

2015/07 (11)

2015/06 (10)

2015/05 (10)

2015/04 (10)

2015/03 (11)

2015/02 (9)

2015/01 (11)

2014/12 (9)

2014/11 (10)

2014/10 (11)

2014/09 (10)

2014/08 (10)

2014/07 (10)

2014/06 (10)

2014/05 (11)

2014/04 (10)

2014/03 (10)

2014/02 (9)

2014/01 (11)

2013/12 (9)

2013/11 (10)

2013/10 (10)

2013/09 (10)

2013/08 (11)

2013/07 (10)

2013/06 (10)

2013/05 (10)

2013/04 (10)

2013/03 (11)

2013/02 (9)

2013/01 (11)

2012/12 (9)

2012/11 (10)

2012/10 (11)

2012/09 (10)

2012/08 (10)

2012/07 (10)

2012/06 (10)

2012/05 (11)

2012/04 (10)

2012/03 (10)

2012/02 (10)

2012/01 (9)

2011/12 (9)

2011/11 (10)

2011/10 (10)

2011/09 (10)

2011/08 (10)

2011/07 (9)

2011/06 (9)

2011/05 (10)

2011/04 (8)

2011/03 (8)

2011/02 (12)

2011/01 (12)

2010/12 (12)

2010/11 (13)

2010/10 (15)

2010/09 (15)

2010/08 (14)

2010/07 (16)

2010/06 (17)

2010/05 (21)

2010/04 (18)

2010/03 (20)

2010/02 (23)

2010/01 (27)

2009/12 (27)

2009/11 (27)

2009/10 (26)

2009/09 (24)

2009/08 (19)

2009/07 (21)

2009/06 (30)

2009/05 (26)