FC2ブログ

ホワイトホース(2018年)

20181003151813901.jpeg
もう一度、東北ハムの赤ウィンナーを食べたいなと思ってドジャース男鹿店へ赴くと、酒売り場にホワイトホースが何と798円で売っているではないか。誰かこの手を止めてくれ、と思うのだが半ば衝動的にホワイトホースは買い物カゴに収まっていた。何でその値段で売っているのか不明だが、かつてこの酒は3000円以上していたはずである。

しかも名前の通り白馬が草原を疾走する映像とともに「スコッチらしいスコッチを飲みたい」などという文言も流れるテレビCMもあったほどだ。カティ・サークも昔は盛んに宣伝していたもので、バランタイン・ファイネストなどと並んでちょっとした高級酒扱いだった。798円で買える感覚からすると信じられないかもしれないが本当のことだ。

ところが、シングルモルトに人気が出るとブレンデッド・スコッチの人気に陰りが見え出した。オーディオでもその傾向があると思うけど、「混じりけがない」とか本当に好きだもんな。日本酒でも「純米酒以外は認めない」とかのたまう御仁がいるが葵の紋章じゃないんだよ? もう信仰になってるけど、どうも本気なんだもんどうしようもないやね。

それはさておいて、ラガヴーリンの12年程度熟成原酒が市場に出回っていないのはスコッチ好きにとって周知の事実だったように思う。現在どうなっているのか知らないけど、大阪にいた頃バーで教えてもらったのである。ではラガヴーリンがどうなっているのかというと、ホワイトホースに回っているのだそうだ。

ブレンデッド・スコッチの有名どころでは蒸溜所と契約を交わしていて、自社のブレンド用原酒を確保しているわけです。バランタインなんかそうだと思うけど、そのせいで一般には全く認知されていない蒸溜所がいくつかあるんじゃなかろうか。ごく稀に「**蒸溜所のシングルモルト限定販売」なんてあるからびっくりするよね。

では飲んでみますか。ちょっと寒くなってきたんでストレートで。ハイニッカだってストレートでやれるんだもん、ホワイトホースでやれないわけないでしょ。なるほど、モルト由来の甘みがしっかり来ますね。ハーブを思わせる香り、そして泥炭臭は非常にデリケート。あるのはわかるんだけど、抑えられている感じがする。

これだと、明らかにエンシェント・クランとかティーチャーズ、あるいはベルなどのほうが泥炭臭が強いんじゃないかな。でも喉にくるキックはわりと強くて、ハーブの香りの中にほのかに混じっているピートが後を引く。全体的によくできた仕上がりで、これを飲んだ後でバランタインのファイネストと比べると面白いでしょうね。

まさにど真ん中あたりを突いてきている感じであるが、人によってはもう少しピートが効いているほうが……とか思うかもしれない。なのでピート香が好きな人はパスしたほうがいいかも。でも昔の「スコッチらしいスコッチ」というのは今でも通用する気がする。瓶詰め業者が各々「ブランド」を利用しつつ再興を探っているのが楽しみでもある。


【付記】
⚫︎ ブレンデッド・スコッチの人気低迷に伴い、ホワイトホースも迷走している感じがしないでもありませんでした。日本だけでなく、スコットランドにおいても「中身が変わる」のでしょう。ワインでいえば「同じ中身はできない」ということでしょうか。

関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

昔、バーボンやテキーラを割合良く呑んでいた一頃は、スコッチに関してはこればかり呑んでいました。

金回りもよくないのにシングルモルトにも傾倒するようになってから、これのキーモルトがラガヴーリンだと知って、幸いにも行き付けの酒屋でウイスキーの量り売りを扱っており、ラガヴーリン16年などに首尾良くありつけましたヨ~♪
ええ、呑んでみて得心しました・・・どうみても正露丸とクレゾールです本当にありがとうございました。

Re: つっちさん

つっちさん、コメントありがとうございます。
ホワイトホースはよくできたブレンデッドだと思います。
この度飲んでみて改めてその思いを強くしました。

近年のホワイトホースは、スモーキーさを抑えているようです。
非常にデリケートですが泥炭臭があるのがわかります。
冬はストレートか多少の加水で楽しみたいですね。
近頃はアイラモルトのヨード臭を好む人が増えているようです。

No title

こんにちは、乙山先生

サントリーのティーチャーズに対抗し、キリンのホワイトホース推し
ということでしょうか。販促価格とはいえ驚くほど安いですね。

低価格の国産ウイスキーにも輸入原酒が使われていると云われ、
日本のハイボールブームが英国のウイスキー業界を、
中国の購買力が日本のウイスキーを活性化している恰好ですね。

Re: 82gtkさん

82gtkさん、コメントありがとうございます。
ビールのシェアはともかくとして、キリンが、
洋酒でサントリーに対抗することはできないでしょうね。

そもそもキリンは何を考えているのかわかりません。
日本のウィスキーが世界に認知され出して、
小さな蒸溜所もできようとしているご時世に、
軽井沢蒸溜所を潰してしまったんですからね。

> 中国の購買力が日本のウイスキーを活性化している恰好ですね。

あの人たちの多くは転売目的で買っているわけでして、
あまりその姿を見たくありません。
大阪にいた頃、やまやに行けば必ずいましたね。
プロフィール

只野乙山

Author:只野乙山

⚫︎ できれば「只野乙山=ただのおつざん」とお読みくだされば、と思います。

⚫︎ 文字中心のウェブログ。ほとんど一話完結で、どの記事をご覧になっても楽しめ(?)ます。文字数だけなら一冊の本に匹敵(凌駕?)するほどありますので、ごゆっくりどうぞ。

⚫︎ 下の「全ての記事を表示する」をクリックすると、全記事のタイトル一覧が出ますので過去記事を参照することができます。

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

カレンダー
10 | 2018/11 | 12
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
最新記事
最新コメント

openclose

最新トラックバック
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QRコード
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

アーカイヴ

2018/11 (5)

2018/10 (9)

2018/09 (8)

2018/08 (9)

2018/07 (8)

2018/06 (5)

2018/02 (7)

2018/01 (9)

2017/12 (9)

2017/11 (8)

2017/10 (9)

2017/09 (9)

2017/08 (8)

2017/07 (9)

2017/06 (9)

2017/05 (9)

2017/04 (8)

2017/03 (9)

2017/02 (4)

2017/01 (1)

2016/06 (1)

2016/05 (13)

2016/04 (13)

2016/03 (20)

2016/02 (10)

2016/01 (11)

2015/12 (10)

2015/11 (10)

2015/10 (11)

2015/09 (13)

2015/08 (10)

2015/07 (11)

2015/06 (10)

2015/05 (10)

2015/04 (10)

2015/03 (11)

2015/02 (9)

2015/01 (11)

2014/12 (9)

2014/11 (10)

2014/10 (11)

2014/09 (10)

2014/08 (10)

2014/07 (10)

2014/06 (10)

2014/05 (11)

2014/04 (10)

2014/03 (10)

2014/02 (9)

2014/01 (11)

2013/12 (9)

2013/11 (10)

2013/10 (10)

2013/09 (10)

2013/08 (11)

2013/07 (10)

2013/06 (10)

2013/05 (10)

2013/04 (10)

2013/03 (11)

2013/02 (9)

2013/01 (11)

2012/12 (9)

2012/11 (10)

2012/10 (11)

2012/09 (10)

2012/08 (10)

2012/07 (10)

2012/06 (10)

2012/05 (11)

2012/04 (10)

2012/03 (10)

2012/02 (10)

2012/01 (9)

2011/12 (9)

2011/11 (10)

2011/10 (10)

2011/09 (10)

2011/08 (10)

2011/07 (9)

2011/06 (9)

2011/05 (10)

2011/04 (8)

2011/03 (8)

2011/02 (12)

2011/01 (12)

2010/12 (12)

2010/11 (13)

2010/10 (15)

2010/09 (15)

2010/08 (14)

2010/07 (16)

2010/06 (17)

2010/05 (21)

2010/04 (18)

2010/03 (20)

2010/02 (23)

2010/01 (27)

2009/12 (27)

2009/11 (27)

2009/10 (26)

2009/09 (24)

2009/08 (19)

2009/07 (21)

2009/06 (30)

2009/05 (26)