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漁れたてのハタハタを捌いて食う

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12月中旬ごろ、通勤時(秋田市内に出張研修している)にラジオを聞いていると、「北浦漁港沖に季節ハタハタの群れが接岸しました」などと言っている。ハタハタはふだん深海で棲息しているが、産卵期だけ浮上してきて陸に接近するという。そこを狙って網を張るわけだ。

しばらくして姉から連絡があり、ハタハタを伊藤酒店の小母さんに預けといたから、と言う。姉はハタハタ漁の時期になると、ハタハタの選別をする短期アルバイトをしている。おそらく仕事が終わったとき、船長さんにハタハタをもらったんじゃないかな。子持ちのハタハタって、5匹で1000円くらいするんですよ。

アタマ落として内臓取ったら食べられるからね、湯引きにすると良いと思うよ、大根おろしにぽん酢、柚子胡椒なんかあると良いかもね、と。秋田市内から帰ってきたばかりで、疲れていたせいか、ありがとう、やってみる、とか言って携帯電話を切った。えっ、今なんて言った? アタマ落として、内臓云々とか?

いや、サカナ捌くのって、面倒なんだよね。YouTubeの釣りチャンネルでだいぶ学習して、多分できると思うんだけど、実際にやるかどうかは別問題。サクどりまでしてくれているのを買ってきて、あとは引くだけ、みたいなのだったらできる。鱗とか内臓の処理をしなくていいからね。

翌日、凍結した道路をゆっくり走り、後ろに車が来るとすぐに左端によって追い抜いてもらいながら、あきぎん(秋田銀行)のATMがある場所まで出かけた。本当はドジャーズ男鹿店とかアマノまで行って良い酒を買いたいんだけど、できるだけ雪道は走りたくない。マジ怖いんだよ、慣れてないからさぁ。

〈いとく男鹿店〉でテキトー鍋の具材を買って、発泡酒と燗酒用の酒を買ったらトットと徹底するに限る。昼はね、姉からもらったハタハタの湯引きをやってみようと思うんだ。ゆっくり走って帰り、伊藤酒店に寄った。ちょっと高いけど缶ビールを買って支払いをしようとすると、ハタハタ預かってっぞ、と。

ありがとね、と言うと、今日は休みか、出かけたんなら女でも拾ってこい、てか? だからぁ、男鹿に(ていうか世界中のどこにも)女は落ちてないんだって。冷蔵庫からハタハタの入った袋を出してきたのはいいんだけど、アルミホイルに包んだのも隣に置いた。これ、持ってけ、って見るとハタハタの焼いたのじゃん?

え、だから、なんでこのタイミングでハタハタくれるの? 俺、魚喰いじゃないからさ、姉からもらった10匹だけでじゅうぶんなの!小母さんはニコニコして、冷蔵庫あるべ?なあもいっぺんに食わなくていいべ、と。名状しがたい複雑なものが混じった心情で、ありがと、いつも助かる、と言って店を出た。

20171217184738d9f.jpegさて、ハタハタを捌きますか。頭を切れない包丁で落として、と。お次はキッチンハサミでお腹に切れ目を入れて、内臓を取り出すのだが、卵巣(ブリコね)とか精巣(白子)を潰さぬように気をつける。はい、ブリコと白子の摘出完了(って、あんたは外科医か?)。あれま、できたじゃないの。ついさっき、魚にぬめりがあるのを見て「あ、もう無理」とか言ってたの、誰だっけ?

頭を落とし、内臓を取ったハタハタをボウルに入れ、水でキレイに洗う。鍋に水を入れ、昆布の出汁の素と酒を入れて電気鍋のスイッチオン。沸騰したら、ハタハタを入れてしばらく待つ。湯引き、というのは普通、さっと表面に熱を通したら引き上げるものなんだけど、ある程度深めに熱を通してみる。

大根もね、ちゃんと1/2カットを買ってきたんですよ。おろし器も用意済みである。大根おろしを作って器に取り、チューブの柚子胡椒を加え、ミツカン味ぽんをドバッと使います。で、ハタハタを取って、食べてみると……ふうむ、おいしい、てか全然臭みがない! 淡白だけど、独特の旨味がある。

熱を加えても身が硬くならないですね。骨があるので食べにくいのだが、慣れてくるとスルッと骨を外せるようになる。なるほど大根おろしと柚子胡椒、ぽん酢がよく合うっていうのがわかる。ハタハタの旨味って他に例えようがなくて、やっぱりこれでないと、というのがよくわかったような気がした。


【付記】
⚫︎ 姉からもらったハタハタ10匹、全部食べてしまいました。魚喰いではない私がそうなのですから、ハタハタが好きな人なら、それこそ「ペロッと」なんでしょうね。

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No title

ああ、ハタハタ。
それは美味いんですよね。
しかし、生のハタハタを食べることはまずないでしょうね。
こちらでは。

Re: 根岸冬生さん

根岸さん、コメントありがとうございます。
ハタハタは頭を落としてしまうと、可食部分が少なくなる、
とは聞くのですが、頭付きでもどうなの? という感じです。

でも、ハタハタの旨味って、本当に例えようがないんです。
とれたてのハタハタを、湯がいて食べてみたのですが、
魚喰いでない私でも、相当な分量を食べられましたよ。

お客様には、とれたてのハタハタをお出しできないのが残念です。

No title

・・・美味しいですねえあれは。
といっても僕が食べたことのあるのは、干物ですが・・・
ほろほろとした身の感じは、北の海の魚の常なのか、ホッケもタラもおんなじ感じですよね。でも身の味わいはそれぞれみんな個性的で・・・

好きだなあ、北の海の魚。

そうそう秋田ではカジカは出回ってないですか。もし見かけたら、こいつの味噌汁を作って召し上がることをお勧めします。きっと、ハタハタを食べた時のそれとは違う喜びが・・・あるはず・・・

Re: gatayanさん

gatayanさん、コメントありがとうございます。
そう、ホロっとした感じ、まさにそれです。
でも食べていると、独特の旨味があるんですよね。

> そうそう秋田ではカジカは出回ってないですか。

カジカの仲間で、通称「すごえもん」というのがあります。
正式名称は(食事時に)いささか憚られるものがありますので、
「カジカの仲間だと聞いております」とお答えしています。

これを、味噌汁仕立てにしてご提供しております。
お客様に出すものなので、基本的に口に入りません。
ですが、個人的にも食べてみたいですよね。

だって、gatayanさんのお勧めに間違いはないですからね。

こんばんは。

生きたハタハタを頂けるなんて、涙が出そうなほど羨ましい!

生涯に一度、東北出身の方から生のハタハタを貰っただけで、あとは干物ばかり。
さすがに生のハタハタは忘れられない味でした。
ハタハタといえば藤沢周平作品には、よく出てきますね。
藤沢氏の出身は山形ですが、山形では「湯上げ」で食べるそうです。

「湯引き」と似ているようですが藤沢氏によると、
土鍋に昆布、水、酒を入れて、煮立ったらよく洗ったハタハタを茹でて、
葱と醤油で食べるそうです。
頭も肝もそのまま茹でるらしく、ふっくらと茹だった卵(ぶりこ、というそうですが)が、
絶品と書いてありました。
そのくだりを読んでは、唾を飲み込んでいたものです。

ところで、明日をもちまして居酒屋「南亭」は年内営業を終わらせていただきます。
今年は思わず乙山さんとお話することが出来て、余生が楽しみになりました。
今後ともよろしくお願いいたします。

乙山さんは秋田で二度目のお正月ですね。
良いお年を迎えられますよう、心より願っております。

Re: こんばんは。;南亭さん


南亭さん、コメントありがとうございます。
私、魚に関しては素人でござんしょう、
なのでハタハタも「どうすんの、これ?」でした。

流石にそれではいけないので、
ネットで調べてみると、「湯上げ」がありました。
それと「湯引き」との違いは、よくわかりません。

私のやり方だと、湯引きと言うより、
湯上げに近いものだったかっと。
頭を落として、魚卵関係の部分を摘出したのは間違いでしたね。

私も、南亭さんとこうしてやり取りさせていただけるのが嬉しいです。
生きていれば、良いこともある、とは皆さん仰いますが、
なかなかどうして、そうも思えぬことも多いです。

だから南亭さんとの出会い(というかやり取り)は、
私にとって、とても幸福なことだったと思います。
今後もどうぞ、よろしくお願いいたします。

No title

 今ごろコメント差し上げるのもなんですが、まずはおめでとう
ございます。

 ハタハタとえば、ぼくは焼いて食うのが一番好きです。引っぱ
ると骨が全部抜けるところも面白いですしね。いくらでも食べら
れます。

 それからしょっつるもまたよし。あれは天下の美味ですね。

 ブリコは焼いてもしょっつる鍋でもうまい! あのぬるっとし
てプチプチというのは独特の食感で、やみつきになります。

 またこちらでは(最近は不漁のため高価なので、めったにお目
にかかれませんが)、昔は多くの家庭でハタハタを箱で買い、飯
鮨にしたものです。ぼくはどちらかというと苦手だったけれど、
今でも愛好者は多いようです。

Re: 薄氷堂さん

薄氷堂さん、明けましておめでとうございます。
拙ウェブログは過去記事のコメント大歓迎ですよ。
コメントありがとうございます。

今回は姉の勧めでハタハタの湯引きをしました。
卓上七輪というか小さな炭火コンロ(?)でもあれば、
じっくり焼いてハタハタを食ってみたいものです。

そうですね、どうも男鹿でも不漁気味のようでして……
子持ちのハタハタなら、5匹で1000円もする高級魚ですよ。
子持ちでないのも、大きさも不揃いですが、
10匹も貰ったのはすごいことです。

ハタハタずし、たぶん私はダメだと思います。
なれ鮨とかクサヤとか、体が受け付けませんから。
でも今でもスーパー市場に行けば、ハタハタずし売ってますよ。
根強い人気があるようですね。

今年もどうぞ宜しくお願いします。
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只野乙山

Author:只野乙山

⚫︎ できれば「只野乙山=ただのおつざん」とお読みくだされば、と思います。

⚫︎ 文字中心のウェブログ。ほとんど一話完結で、どの記事をご覧になっても楽しめ(?)ます。文字数だけなら一冊の本に匹敵(凌駕?)するほどありますので、ごゆっくりどうぞ。

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