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電気鍋でペペロンチーニ

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スパゲッティが好きなのでよく食べるけど、卓上電気鍋で作らないといけないという制約があり、トマトソースのスパゲッティをほとんどやらなくなった。ま、できぬわけではないんだけど、大量に作ったトマトソースを瓶詰めにして冷蔵庫に保存するのは具合が悪いのだ。なにせ共用だから、たくさん使えないわけ。

手軽にスパゲッティを食べるなら、和えるだけで食べられるたらこソースとかバジルソースが便利。だけどそれも2食分で200円くらいするからそんなに安いわけではない。庶民派(いや貧民派)としては、原価100円以下に抑えたいじゃん? そうなると、市販のバスタソースは失格である。

原価100円以下で美味しいパスタなんてあるんだろうか? ほら、あるじゃないですか、アレが。俗称「絶望のスパゲッティ」、アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーニである。本当なら生ニンニクを使うのがベストかもしれないが、なにも毎日食うわけでもなく、寮生活なので乾燥ニンニクのほうが良いのだ。

唐辛子も乾燥食品なのだが、簡便さを考慮してすでに輪切りにしてある物を選んだ。もちろんホール型でもかまわない。種はとったほうが良いとか、取らぬほうが良いなどいろんな意見があるので好みに応じて選ぼう。要はパスタ・ニンニク・唐辛子の全てを乾物で揃えると、保存が効いて便利ということ。

電気鍋の焼き物用パン(?)をセットしてオリーヴ油を入れ、乾燥ニンニクと唐辛子を適宜入れる。火力オンにして、じっくり炒める。ニンニクの香りと唐辛子の辛味を油に移すのが目的なので、そんなに「炒める」必要はない。目安はニンニクが色付き始める頃で、火から下ろして待機させておく。

その作業中に電気ポットに400〜500mlくらいの水を入れて湧かせておくといい。すぐに熱湯を電気鍋に入れて最大火力にする。早めに沸騰し始めるので、塩を入れて味を整える。スプーンですくって味見をし、塩分濃度1%以上でパスタを茹でるようにする。ゆで汁は「調味料」なので、全部捨てないようにしよう。

指南では「パスタ100gに対して水1000ml」が基本だが、経験上、半分くらいの量でも大丈夫である。で、ここからが大事だそうだ。要は茹で汁と油をしっかり撹拌して「乳化」させるのが秘訣なんだとか。だから茹で時間の2分ほど前にパスタを引き揚げ、ニンニクと唐辛子、油が入ったフライパンに入れる。

そして2分間でフライパンを振りながらトングでパスタを混ぜつつ撹拌して、できれば少しだけ粘性のある「ソース状」にするのがベストらしい。パスタは水分を吸うので、それを考慮した分量のゆで汁を入れる必要があり、油っぽいのができたら「ゆで汁不足」だし、水っぽかったら「ゆで汁過多」なのだとか。

なるほどハードル高いですわな。この極意だの秘訣を極められたら店できますよ。この怠惰でズボラな男に、そんな高度なことができるわけないでしょ? 何度もこれやってますけど、なにも「乳化」していなくても、そこそこ食べられるものである。ていうか、電気鍋だから鍋振りできないからね。

パスタを入れる皿に、あらかじめ「だしの素」をパラリとふっておき、醤油もほんの少し垂らしておく。これはフライパンに入れても良い。茹で上がったら、パスタをフライパンに移して油とパスタをある程度和える。水分の具合を見ながら、必要であればゆで汁を加えて味と水分を調える。

皿に盛り、全体をもう一度かき混ぜたら出来上がり。バジルをかけると風味が良くなって私などは好きである。たとえ乳化していなくても、油っぽく仕上がったとしても、時には水っぽく仕上がったとしても、「気にしない」のが極意と心得る。ここでは食べられる程度まで持っていけたら、それでいいのである。


【付記】
⚫︎余談ですが「ペペロンチーニ」は男性複数形の名詞で、「ペペロンチーノ」は男性単数形の名詞。唐辛子一本だけ使うのなら「ペペロンチーノ」です。ですが日本語としては「多数派=正」らしいので、皆様は「ペペロンチーノ」でよろしいかと。

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No title

スパゲッティなるものが子どもの頃の我が家にはいてきたのは、確か小学校に入らなかったか・・・そんな頃のことでした。田舎町ということもあり譲歩が乏しく、いったいどんな風にして食べればいいのかわからぬまま、湯がいたスパゲッティに各々がウスターソース・醤油なんかをかけまわして食べたのを思い出しました。
恥ずかしい限りの思い出ですが・・・
ほどなく母はミートソースなんてものをどっかで仕入れてきて、我が家でスパゲッティといえばミートソースのそれが定番になりました。あとはケチャップで炒めたナポリタン(確か魚肉ソーセージ入り)でしたかね。

けど大学に入って一人暮らしを始めたころ、炊飯器がなくって、麺類を主食にしていたころがあって、スパゲッティもそのうちの一つでした。そしてそこで復活したのが醤油味のスパゲッティ。ニンニクと豆板醤を炒めそこに湯がいたスパゲッティを投入。少々焦げかげんで醤油を入れ、ジュっと焦げさせる・・・いい香りがしてきて・・・もちろんオイルはごま油です。

もしかしてこれってペペロンチーノの変種?

Re: gatayanさん

gatayanさん、コメントありがとうございます。
私(我が家?)にとってスパゲッティは家で作るものではなくて、
洋食屋で食べるものだったのではないかと思います。

もう正確な記憶はないのですが、
たぶん一番初めに食べたスパゲッティは、
お子様ランチについてくるアレ、ではないかと想像します。
そして洋食屋さんで食べたミートソースなのだと思うのです。

私の生家のならびに洋食屋があって、
店の前を通るたびにラードとスープストックの混じった、
えもいえぬ匂いが漂ってきまして、それだけでもう、
恍惚となったことをいまでも覚えています。

> もしかしてこれってペペロンチーノの変種?

ニンニク(アーリオ)と油(オーリオ)、そしてペペロンチーニ(唐辛子)、
この三つが使われているなら、ペペロンチーニの変種だと言えます。
ごま油と豆板醤、ニンニクのスパゲッティ、とても美味しそうに思えます。
いや、今度やってみようかな!

こんばんは。

乙山さんの真髄を思わされたような心地です。

私、西洋の料理はまったく駄目で、スパゲッティをパスタと言うようになったのは、
ごく最近というドン臭い人間です。
しかもそのパスタ、茹で加減もアルデンテとか、なんちゃらかんちゃらとか、
さっぱり要領を得ないので、なおさら自分で作る気がしません。

カタカナ語の料理、カタカナ語の調味料、頭が痛いです。

でも読ませていただいている、原価100円の「絶望のスパゲッティ」。
非常に文学的な料理に思えて、感動しました!
食を言葉で伝えることの難渋さは、日本の名随筆集の「食」また「酒」で痛いほど思わされました。
特に吉田健一氏のエッセーには驚愕したものです。
その鋭敏な舌と言葉の感覚!
何度も「南亭」のつまみを書いて、その表現のもどかしさに自嘲するばかりです。

いやはや、改めて畏れ入りました。

で、こっそりその「絶望」を作ってみたいです。
絶望しないように頑張ります。

Re: こんばんは。;南亭さん

南亭さん、コメントありがとうございます。
この度のスパゲッティは電気鍋で作っていますが、
もし追試なさるなら、フライパンでどうぞ!

菜箸で十分とは思いますが、
つまむ部分がシリコンになっているトングが便利ですよ。
とか言いながら、私は菜箸ですらなく、普通の箸でやりました。

ゆで時間とか一切気にせず、
一本つまんで食べ、気に入った硬さで仕上げています。
ゆでたてのスパゲッティはとても美味しいものです、
ぜひ居酒屋〈南亭〉のメニューにお加えくださいな。

あ、そっか、こっそり、でしたね。
でも、南亭さんのウェブログにスパゲッティが登場するのを、
心待ちにしています。
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只野乙山

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