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ついに「タラのアラ」を食う

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関西に住んでいた頃、タラといえば小さな切り身しかなかった。それを買ってきて鍋に入れてみたんだけど、淡白すぎて「ダシが出る」ところまで行かなかったように思う。それはそれで旨いんだけど、なんだか物足りない感じがした。ウェブログの記事にしたら「タラ鍋はアラじゃないと」とコメントを頂いた。

だがコープこうべ、ダイエー(イオン)、阪急オアシス、そしてイカリ(阪神間地域のみね)でも、タラのアラを売っているのを見かけたことがなかった。阪神間地域や大阪郊外では「魚屋がない」地域が少なくない。富裕層対象の魚の行商が成り立つくらいなのだ。山手の住宅地に住んでいると、買い物に行くのも大儀な奥様がいらっしゃるわけですよ。

そんなわけで長年「タラのアラ」に憧れ続けてきたが、東北や北海道では「普通に売っている」という。10月某日、ドジャース男鹿店でいつものように買い物をしていたら、なんと「タラのアラ」が売っているではないか! ドキッとしたけど、心の準備ができていない。それに寮住まいということもあって、その日は見送ることにした。

だがタラのアラに対する思いは少しずつ大きくなっていき、ついに「今度もしタラのアラがあったら絶対買う」とまでなった。でもそういう場合に限って、タラのアラがなかったりするんだよね。だけどさあ、タラのアラって、そんなにまでして追い求める必要があるものなのかな?

で、どうしても(そこまで行かないけど)欲しいものって、忘れた頃になると姿を見せるでしょ。別になくてもいいけど、あったら買ってやってもいいって感じで、ドジャース男鹿店で買い物をしていると、ありましたよ。えっ200円、これで? ていうかなんかの間違いじゃない? 手にとるとずっしり重たくて、買い物かごに入れちゃった。

タラのアラだけでは鍋にならないので、吉本豆腐店の揚げ豆腐(100円)、水菜(58円)を選んだ。しめて358円の鍋である。揚げ豆腐にしたのは、あの湯豆腐用の「豆腐すくい」(?)がなく、箸でつかんで崩れないものでいきたいだけ。個人的な好みだけど、湯豆腐はできれば硬めであって欲しいものである。

タラのアラ、200円だけどかなりの分量である。これ、一人で食べ切るの無理だな。今回は半分だけ使う。塩を振ってしばらく(20〜30分)置き、軽く湯にくぐらせた後、水に取り、手でよく洗う。血合いの部分やウロコがあれば、しっかり取っておこう。鍋にタラのアラだけを入れ、水を張り、粉末昆布だしの素を入れる。

煮立ってくるとアクが出るので小まめに取る。だいたいアクが出切ったところで弱火に切り替えて厚揚げを入れ、しばらく煮てから最後に水菜を入れる。アクはその後も出るものなので、その都度取っておこう。さて、タラのアラ鍋ができましたよ。出汁はさすがに少し白濁していて、タイのアラ鍋のように澄んだスープにはならない。

出汁をスプーンですくって飲んでみると、なるほどいいダシが出ていますね。塩をちょっと加えたら吸い物として味わえる感じだ。部位はよくわかんないけど、骨の周りについた肉はとても良い。タラの切り身では味わえぬ旨さがあって、目玉の周りとか、プルっとしていて、たまんないですね。

アラだけに可食部分は少なめだけど、いいんだ。ワラサのしゃぶしゃぶを食べて以来、「魚の鍋」を食べたって気にさせてくれたよ。シメはせっかくいい出汁が取れたんだから、即席めんを入れて塩と少しの醤油だけで食べてみた。醤油ラーメンの粉末スープが残ったけど、これはこれで使い道がある。魔法の粉だからね。

あくまでスープが主役で、麺は添え物みたいな感じでいい。お吸い物より少しだけ塩味が強いくらいかな。だって、せっかくの出汁だから全部飲み切るという前提で進める。3分間ゆで、塩と少しの醤油で味を整えるだけにする。もちろん、空前絶後の味わいなどというつもりはないが、タラを味わい尽くした気分になった。


【付記】
よく見ると、パックの真ん中下あたりに白っぽいのがありすが、これたぶんキモでしょうね。キモが付いてくるあたり、どれだけ新鮮かという話です。ですがあんまり嬉しくなくて……魚の肝とか魚卵って、私にとって濃厚すぎるのです。ま、笑って、というか哀れんでやってくださいな。

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非公開コメント

No title

アラだのカマだの肝だの心臓だの
う~~ん、こういうのは宝石のようなものですよ。
両親が港町育ち、その文化の中で育まれた僕としては
乙山先生は今、天国に住んでいるわけです。

Re: 根岸冬生さん

根岸さん、コメントありがとうございます。
タラのアラ、生まれて初めて食べましたよ!
やはり、コンロとシンクが近くにあって、
加熱したらすぐに洗うことのできる環境でないと、
アラを楽しむことは難しいと感じました。

本当は、魚を丸のまま買ってきて、
鱗をとって三枚おろしまで行きたいんですが、
今のままでは如何ともしがたいものがあり、
なかなか実行できぬのが残念です。

No title

ついにやりましたなあ・・・・うらやましい。
肝は別に食べなくたっていいんですが、入っているのといないのとでは汁のコクがだいぶ変わってきます・・・まあ、好みでしょうが・・・。

わたしはこれの味噌汁も大好きで・・・豆腐にねぎにじゃがいもか大根・・・具沢山にしてね・・・

Re: gatayanさん

gatayanさん、コメントありがとうございます。
いや本当、ついにタラのアラに巡り会えましたよ。
関西では漁港のある町か、魚屋がある町でしかタラのアラはないでしょう。
関西ではどのみち北海道か東北産のタラが出回るでしょうから、
タラは「北の魚」ということなんでしょうか。

> わたしはこれの味噌汁も大好きで

そうそう、三枚おろしにしたら、頭と中骨を鍋に入れ、
野菜なども入れて味噌汁にするのも定番のようですね。
味噌汁を作るつもりが、味噌鍋になっても美味しそうじゃありませんか!

取り急ぎ・・・

残った粉末スープは殻を剥いた茹で卵にまぶして、
ビニール袋で二日間、冷蔵庫で寝かしたらよろし。

卵は四個ぐらい、ゆで加減は半熟より固め。
出来上がりをお楽しみに。

Re: 取り急ぎ・・・;南亭さん

南亭さん、コメントありがとうございます。
御指南の料理、おそらく「味付け煮卵」のようなものでしょうか。
味付け煮卵は、煮汁がないと面倒臭いので、
粉末スープを有効活用できそうですね。

No title

 おお、おめでとうございます(笑)。うまかったでしょう。

 わが家では鍋にタラの身は入れません。煮崩れしやすいし、フ
ライなどのほうがうまいと思うからです。アラだけで十分。

 とにかく上品な出汁が出るし、天下の美味だと思います。しか
も安価だし、まさに庶民のご馳走のひとつといえるでしょう。

 なんてことを書くと、また食べたくなってきますね。

Re: 薄氷堂さん

薄氷堂さん、コメントありがとうございます。
本当のタラを味わった気分です。
今回は青森産天然で生のタラのアラ(肝付)です。
タラの肝は加熱しても凝固しないのはどうしてでしょうね?
主成分はタンパク質だと想像するのですが……

それはさておき、良いダシが出ましたよ!
少し白濁するのですが、気にならぬレベルでした。
即席めんを使ったけれど、じゅうぶんタラを味わうことができました。

No title

魚卵はお好みではないのですか?
ダダミやタチなどと呼ばれていますが、鱈の白子は焼いても味噌汁にしても、日本酒に合いますよ!
寒くなってきましたが、ひやおろし(秋あがり)が各蔵から出揃ってきて嬉しい時期ですね。

Re: かまくらさん

かまくらさん、コメントありがとうございます。
魚卵や肝など内臓系は、私には濃厚すぎるのです。
ですが数の子やタラコは大好きですのでわけがわかりません。

イクラ、筋子、蟹味噌、ウニなどもそんなに嬉しくなくて、
回転すしでもイクラに手を出す気にはなれません。
お子ちゃま味覚+食わず嫌いなのだろうと思います。

ひやおろし、棚にずらっと並んでいるのは壮観ですね!
各蔵のスタンダードさえ飲んでいませんので、
まだまだ先になりそうかも?
でも、楽しみがたくさんあって嬉しいですね。

こんばんは

アラはお出汁がでて美味しいので、なべものにはかかせませんね。
お正月のお上品なお雑煮を拝見してたので、アラやカマなどダイナミックに調理してる只野乙山さんが想像できないです。^^

Re: こんばんは;waganseさん

waganseさん、コメントありがとうございます。
魚の鍋、ほとんどしたことがないのです。
タラのアラも、ウェブログでお付き合い頂いている、
北海道在住の方や宮城出身の方に教えて頂いたのです。

正月の雑煮はお澄まし(料理も態度も)ですねえ!
いつもはほら、例のテキトー料理ですよ。
だけど、正月の雑煮は私の趣味嗜好を自ずと語っているのかも。
ああいうのが、好きなんです。
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Author:只野乙山

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