男鹿半島と周辺を歩く(4)こおひい工房 珈音(男鹿市五里合琴川)

Kanon_01
6月の某休日、姉と蕎麦屋に行った後、ちょっとしたドライブでもしようか、となった。男鹿半島の名所や、知る人ぞ知る穴場にも詳しい人だから、案内役にはうってつけである。蕎麦屋〈丑澤屋〉は三種町にあり、車で少し走れば能代市に入るので、今回は能代に行ってみようか、となった。

能代の海岸沿いにある〈風の松原〉という松林を散歩した。車で来て、さっと松林の中に入っただけではよくわからないが、能代市のHPによると「日本最大の規模を誇る松林」で「東京ドーム163個分もの大きさ」であるという。さらに「激しい海風による飛砂を防ぐために江戸時代から植栽されてきた」らしい。

日本最大級の松林を、隅から隅まで歩くわけには到底行かないので、案内板を見ながら最短の散策コースを選んだ。さすがに歴史があるのか、松の一本一本がとても高く、表面にツタ植物がびっしりと張り付いている。足元には様々な植物が生い茂っていて、何が何だか全くわからない始末。

姉は植物に相当詳しいようで、「あ、これは**といってね、食べられるんだよ」とか言ってiPhoneで盛んに撮影している。時には「今がちょうど良い頃でね……少しだけ分けてね」と、何かの実を取っている。匂いを嗅がせてもらうと、本当だ、**の匂いがするよ、と感心してしまう。

いや、驚いたなあ。野に生えている植物に一つ一つ名前があって、それがどういうものか、知っているというのはすごいことだ。本当の意味でのサバイバルって、こういう知識を持っていて、普段から実践できることを……あれっ、このフレーズ、以前どこかで使ったぞ。いやはや、本当のサバイバルなんて、私にはたぶん無理。

その後、能代港の方に向かって走り、〈はまなす画廊〉を見た。ちょうど、ハマナスが咲き始めたようで、甘い香りが漂っている。海の方へ歩いて行って、防波堤のあたりまでくると、なるほど、思い思いの絵が防波堤に描かれている。歌舞伎役者の浮世絵みたいな絵はシリーズになっているようで、一点一点名前がつけられており、思わず「だから誰なんだよ」と呟いてしまうほど。

「だけど本当に人がいないねえ! これが秋田なんだよ」と姉が言った時、つられて思わず笑ってしまったけど、確かにそうなんだよね。本当に、人がいないんだ。何か有名なイベントでもない限り、人の集まりを見ることなんて、まずないもんね。でもハマナスが咲いていて、展望は良く、とても気持ちがいい。ちょっと良い所なんです。

さてその後、男鹿に戻りがてら〈こおひい工房 珈音(かのん)〉さんへ寄った。国道101号線沿いの五里合琴川(いりあいことがわ)という所にあって、店名から想像できるように、店内にはアップライト・ピアノやコントラバスが置いてある。ついでにダイヤトーンの大きなスピーカーも。店主が音楽好きなんでしょうね。

Kanon_02少々汗ばむほどの気温だったので私はアイス・コーヒー、姉はアイス・カフェラテ(?)を注文した。エスプレッソを作り、それを氷に入れて急冷したものだという。自分の中にあるアイス・コーヒーの理想、イデア(この文脈で使うか?)のようなものとは少し違うけど、もういいんだ。こういうのが近頃の流行で、これからの主流になっていくんだろうね。

珈音さんでは、水曜日限定で蕎麦を出しているという。しかも男鹿産の蕎麦を使った十割蕎麦だという。いやあ「ちょっと蕎麦好き」にしてはたまりませんなあ。水曜日が休みにならない限り味わうことはできないだろうけど、いつか食べてもたいものだ。それに、予約が必要だが「秋田錦牛煮込みカレー」もあり、食べてみたくなった。

店内に案内のカードがあるようなので、見ると、「ホタルカフェ2017」とある。この周辺ではホタルがよく見られるようで、ホタルの飛翔する時期だけ、夜も営業するみたい。これもなんだか、素敵すぎる。コーヒーはすべて自家焙煎だというし、男鹿産十割蕎麦や秋田錦牛煮込みカレーにしても魅力的だ。とても感心して店を出た。


【付記】
⚫︎ 珈音さんの蕎麦やカレー、予約してでも食べたくなる魅力がありますね。温泉郷からだと車がないと無理ですが、この距離ならもはや「ご近所」と言ってもいいかもしれません。少しずつクルマ社会の感覚が身に付いてきたってことでしょうか。

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No title

>自分の中にあるアイス・コーヒーの理想・・・

「アイスコーヒー」なのか「冷コー」なのかは関西に住む人間にはちょいと気にかかるところですが、秋田あたりでは間違いなく「アイスコーヒー」でしょうね。そして私の場合、その理想形と言ったら・・・2度ほどしか飲んだことはないのですが、ダッチコーヒー用の器具で作られた水出しコーヒーですね。そこにきれいな氷をいくつか入れて・・・

Re: gatayanさん

gatayanさん、コメントありがとうございます。
そうですね、秋田で「冷コー」という人はまず存在しないでしょうね。
秋田で関西弁を使うと悪目立ちしそうです。
自分としては共通語を使っているつもりなのですが、
同僚に言わせると「バレバレ」なのだそうです。

ダッチコーヒー、その手がありましたか!
良いアイスコーヒーを飲むと、何だか幸せになりますね。

水出しコーヒー

アイスでもホットでも、エスプレッソを薄めて出す最近の風潮は、私はあまり好きではありませんが、それも時代なのかもしれませんね。
私が古い人間なだけなのかも・・。
ところで、ご紹介のようなお店でコーヒー豆を挽いた物をを買ってきて、水に入れておくだけでおいしい水出しコーヒーが出来上がりますよ。
麦茶ポットのような容器に数十gの粉を入れて、冷蔵庫で数時間置くだけでいいんです。
と書いていて気づきましたが、冷蔵庫が無かったんですね。
夏場は水が痛む恐れがあるので室温で水を放置するのはおすすめできません。失礼しました。
でも、秋田の気候ならまだ間に合うかもしれません。(どっちなんだよって)
私は、専用の器具で淹れたものを飲んだことがないので、簡易的に抽出した物との味の差異はわかりませんが、わりといけるので何かの時にお試しください。

Re: 水出しコーヒー;もくもくさん

もくもくさん、コメントありがとうございます。
アイス・コーヒーは、濃くてコクがあるのが好きです。
でも、もしかしたらエグ味まで出し切って時間が経過したものを、
勘違いして美味しいと思い込んでいたのかもしれません。
何だか、自信がなくなってきましたよ。

水出しコーヒー、確かに水に入れておけばできる寸法ですよね。
あっさりしてエグ味の少ない味わいを想像します。
濃くて、コクがある一杯ができるのか心配になったりして。

液化窒素あたりを使った急速冷凍装置を使って、
濃いめに入れたコーヒーを急冷し、それを氷を入れた器に注ぐ、
なんてな夢想をしてしまいます。
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