東のどん兵衛を食う

Donbee_01
日清食品の「どん兵衛」は、西と東では味が違う、というのを聞いたことがある。だが東のどん兵衛なんてどこにも売ってなかったし、カップうどんを買うために遠くまで行くなんて考えられなかった。話では、東のどん兵衛は出汁の色が濃い、という。これもよく知られた話だが、東京へ行ってもなぜか蕎麦やうどんを食べ忘れ(?)てしまう。

どん兵衛における東と西の境界線はどこにあるかというと、三重・岐阜は東で、福井・富山・石川は西になっている。えっ、三重が西じゃない? なんだか不思議な感じがするけれどそういうことらしい。でも紀伊半島だよ? 天気予報でもちゃんと三重を忘れずに報じていたじゃないか。でも、本当にそうだったか自信がない。

三重が東の文化圏に属するのは、おそらく東海道とお伊勢参りが大きいのではないかと思う。江戸時代の庶民にとって、お伊勢参りが人生最大のイベント(娯楽?)だったのではないか。お伊勢参りにかける情熱はただ事ではなく、そのために講(互助組織)を結んで資金の積み立てをし、抽選で代表者が出かけた、という。

東海道の終点は京都の三条大橋だけど、庶民にとっては伊勢神宮が事実上の終着点だったのではなかろうか。伊勢神宮を参詣した後、京都や大阪、奈良に足をのばすことができたのは相当な富裕層だけだったのではないか。しかも山越えや迂路が必要なので、庶民レベルにおける東の文化は地続きで東海道沿いに伝播し、三重でストップした、とか。

Donbee_02ネットの受け売りに想像を交えて進めてみたけど、どん兵衛の現物に戻りましょ。関西ではほとんど手に入らない東のどん兵衛が、店に普通に置いてあるのが不思議な感じ。ちなみに、秋田ではどん兵衛より「赤いきつね」とか「緑のたぬき」の方がメジャーみたい。東のどん兵衛を近隣の「たかはし鮮魚店」で買って来ましたよ。

ぱっと見は東も西も良くわかんないですね。でも能書き(?)の最後に(E)とあるのが東のどん兵衛の目印。西だと(W)と書いてあるんだって。これもネットの情報ね。よくさあ、ネット上で言葉の最後に(W)とか付けてるけどそれみたいだよね。よくわかんないけどネット隠語ってやつ?

さて「東のどん兵衛」ができましたよ。あ、確かに出汁の色が濃いね。画像はあぶらげを乗せたまんま撮影したから出汁の色がよくわかんないかな。食べてみると、なるほど、確かに違う。西のよりカツオの風味が強くて、甘みがある。出汁の色は濃いけど、塩分は東も西もほとんど同じ。昆布の味はほとんどしないけど、これはこれでいいよねえ。

Donbee_03だいたいね、関西の(一部の)人ってさぁ、出汁の色が濃いとかそんなことで過剰反応しすぎじゃない? 「うわっ、何やこれ! こんなん、あかん、食えへん」なんて、大きな声で言ったりとか。東の人が関西に赴任して来たら「料理が美味しい」っていう意見が多いから、関西の人の舌が肥えてるって本当だと思うけど、なんか騒ぎすぎてない?

だけどまあ、東のどん兵衛に対する関西人の素直な反応ってそんなものじゃないかとも思う。東のどん兵衛は本当に売っていないのだから。西のどん兵衛って、色は薄いけど昆布の出汁がきいていて、それはそれで美味しいんですよ。たぶん粉末出汁に昆布パウダーが入っているんだと思う。でも東のどん兵衛、私は好きになれそうです。ていうか、それしかないもんね。


【付記】
⚫︎ こちら(秋田)の味付けが関西より甘辛いのは想像していましたが、特にお弁当とか、スーパー市場の惣菜売り場でそれを感じます。肉の照り焼き系とか煮物は塩分(と糖分)過多が多いように感じましたが、漬物は美味しいんです。健康診断は血圧でいつも引っかかるだけに、惣菜売り場では躊躇してしまうことがあります。

関連記事
スポンサーサイト
プロフィール

只野乙山

Author:只野乙山

⚫︎ できれば「只野乙山=ただのおつざん」とお読みくだされば、と思います。

⚫︎ 文字中心のウェブログ。ほとんど一話完結で、どの記事をご覧になっても楽しめ(?)ます。文字数だけなら一冊の本に匹敵(凌駕?)するほどありますので、ごゆっくりどうぞ。

⚫︎ 下の「全ての記事を表示する」をクリックすると、全記事のタイトル一覧が出ますので過去記事を参照することができます。

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
最新記事
最新コメント

openclose

最新トラックバック
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QRコード
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

アーカイヴ

2017/09 (6)

2017/08 (8)

2017/07 (9)

2017/06 (9)

2017/05 (9)

2017/04 (8)

2017/03 (9)

2017/02 (4)

2017/01 (1)

2016/06 (1)

2016/05 (13)

2016/04 (13)

2016/03 (20)

2016/02 (10)

2016/01 (11)

2015/12 (10)

2015/11 (10)

2015/10 (11)

2015/09 (13)

2015/08 (10)

2015/07 (11)

2015/06 (10)

2015/05 (10)

2015/04 (10)

2015/03 (11)

2015/02 (9)

2015/01 (11)

2014/12 (9)

2014/11 (10)

2014/10 (11)

2014/09 (10)

2014/08 (10)

2014/07 (10)

2014/06 (10)

2014/05 (11)

2014/04 (10)

2014/03 (10)

2014/02 (9)

2014/01 (11)

2013/12 (9)

2013/11 (10)

2013/10 (10)

2013/09 (10)

2013/08 (11)

2013/07 (10)

2013/06 (10)

2013/05 (10)

2013/04 (10)

2013/03 (11)

2013/02 (9)

2013/01 (11)

2012/12 (9)

2012/11 (10)

2012/10 (11)

2012/09 (10)

2012/08 (10)

2012/07 (10)

2012/06 (10)

2012/05 (11)

2012/04 (10)

2012/03 (10)

2012/02 (10)

2012/01 (9)

2011/12 (9)

2011/11 (10)

2011/10 (10)

2011/09 (10)

2011/08 (10)

2011/07 (9)

2011/06 (9)

2011/05 (10)

2011/04 (8)

2011/03 (8)

2011/02 (12)

2011/01 (12)

2010/12 (12)

2010/11 (13)

2010/10 (15)

2010/09 (15)

2010/08 (14)

2010/07 (16)

2010/06 (17)

2010/05 (21)

2010/04 (18)

2010/03 (20)

2010/02 (23)

2010/01 (27)

2009/12 (27)

2009/11 (27)

2009/10 (26)

2009/09 (24)

2009/08 (19)

2009/07 (21)

2009/06 (30)

2009/05 (26)