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Network audio player again

今年(2018年)のお盆、関西に住む義兄が秋田に帰省する際、届けてくれた荷物の中にネットワーク・プレイヤーがあった。かつて業務用に使っていたもので、CDやLPなど現物がなくても音源データがあれば音楽再生できる便利なものである。賛否両論あると思うが、現行のCDプレイヤーに納得できるものがなく採用に踏み切った。

いやね、あのせり出してくるトレイが大嫌いなのよ。CD、DVDどの機種にしてもまずあれがダメになるでしょ。たとえアキュフェーズであったとしても(おいおい)信用できない。だから私、音はともかくいまだにフタがパカッと開く携帯型CDプレイヤーを使っている。2000年頃の製品だけど、まだ現役でバッテリー・オペレーションもできる。

音源データの保存ストレージもソリッドステート化したので、完全非回転系の音響システムを構築することができた。静寂さが期待できるわけだが、店で使ってみると業務用冷蔵庫の騒音が大きくて笑ってしまった。でも音楽重視の店における業務用冷蔵庫の騒音問題は厄介だよね。たぶん厚意だと思うけどさ、備え付けだったのね。

私が使っているのはヤマハのNP-S2000で、フルコンポ・サイズでたいへん薄型なのだが重量が12kgもあって驚くほど重い。店を撤退するとき搬送に難儀したのもこれで、当時クルマがなかったため、自転車の後ろに慎重に積んで歩いて自転車を押して運んだ。技術的にはもっとコンパクトにできるはずだがヤマハの公式コメントは以下の通り。

「バーブラウンPCM1792Aを贅沢に左右独立で使用した差動方式D/Aコンバーターを軸としたアナログ全段完全バランス伝送、トロイダルコア+EIコアのツイントランスを搭載したデジタル/アナログ完全分離セパレート・パワーサプライ、左右対称の高剛性コンストラクションなどの採用により、同等クラスのCDプレーヤーを凌ぐ卓越した再生品位を実現」

なるほど、本気で作ったってわけか。希望小売価格は20万円近いものだし、最安値で15万円程度だったしね。あ、もちろん私、中古で買いました。アナログ全段完全バランス伝送というだけあってXLR (ITTキャノン規格準拠)3Pレセプタクルが付いている。でも、私が作る真空管アンプは基本アンバランス(コールド=GND)なんだよね。

家庭用だったらアンバランスで十分だと思うけどな。伊藤喜多男氏も『サウンドボーイ』掲載のEL34ppアンプでXLRレセプタクルを使っていたけどピンの1-3を結束したアンバランス仕様だった。大きな声では言えないけど、中身はアンバランスなのにXLRレセプタクルだけ使った偽バランス伝送アンプってわりとある(あった)みたいだよ?

ヤマハって、その点は正直というか安心できる。内部コンストラクション公開してるし。真空管が減る(セコっ)ので、BGM用としてヤマハのミニコンポのバラ売りアンプを使っている。日本橋のオーディオ屋ではよくそういうの売ってるんだよね。地デジ騒動でテレビを買った時も、AVアンプにヤマハを選んだ。薄型だったけど、妙に重くて不思議な信頼感があった。

オーディオ好きの人に言わせると、なんでヤマハ?かもしれない。やっぱアキュフェーズじゃないと、とか、山水のリペア済アンプだったらね、とかさ。せめて電音(今はデノンっていうの?)かマランツじゃないと、という声も聞こえてきそうだけど、私の中のマランツは#9で終わりなのである。でもQUAD33とか44は使ってみたいなあ。

話を戻すと、バランス伝送って引き回しが長くなりがちなスタジオとかPA用途でしょ? でも外来ノイズに強いらしいし、オーディオ回路に適用するとチャンネル間干渉が低くなるらしく、きっちり測定され数値化されている。真空管の作動回路で有名な人によるもので、再生音にも明らかな違いがあるという。

せっかく本物の完全バランス伝送があるんだから、出力アンプも完全バランス動作にして「次元の違う再生音」を楽しまないともったいないような気もする。真空管作動回路の先生に倣って、真空管による完全バランス駆動にすれば、また違う次元の音が聞けるかもしれないと思うと、なんだか楽しみである。


【付記】
⚫︎ 田舎の一軒家における怖いくらいの静寂さで、完全非回転(非駆動音)系音響システムの音を聴くと何だかいいですね。でもこれは機械(メカニズム)というより「システム」ですから、停電なら即アウトですね。なので厳密にはプロ用途にはなり得ないもので、あくまでも個人用として使えるものです。究極の機械といえば、停電でも音楽が聴けるクレデンザのようなアコースティック式蓄音機でしょうか。

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マイクロSDカード、FMトランスミッター

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テレビを買った後、マイクロSDカードとFMトランスミッターを買った。前者はスマートフォンに装備して圧縮(または高解像度)音源を再生するためで、後者は古いカー・オーディオ装置でスマホや携帯型音楽プレイヤーの音源を再生するためであるが、じつはこのたび両者とも初めて使ってみるのである。

マイクロSDカード、見れば見るほど小さなものですね。この小さなチップで32GBのメモリだなんて、1990年代後半に1GB以下のHDを使っていた人間からすると驚異である。初期のWindows95は16MB(GBではない)で動いたことを思うと、技術の進歩は凄いものだと感心する他ない。写真はスマホのスロットにSIMと写っていますね。

スマホの電源を切ってマイクロSDカードを取り出し、カートリッジ(?)にはめてノート型PCのスロットに挿入すると、きっちり認識していますね。PCの「コンピュータ」から「ネットワーク」に行くと、NAS音源も繋がっていることがわかる。あとは、画面上でNAS音源からマイクロSDカードへドラッグ&ドロップするだけ。

たしかNAS音源はFLACのレベル5だったはずで、CDと同等の音質だと思う。面倒くさいのでアルバムごと移植しているが、マニアならWAV*音源とかハイレゾ音源**でそれこそ本当に好きな曲だけ選んで入れるのではないかな。マイクロSDカードに音源があると、あとは音楽プレイヤーアプリを開くと音源として認識してくれる。

音楽アプリとしてfoobar2000とオンキョーのHF Playerを併用しているが、使いやすさとしては後者かもしれない。ここまで準備できたなら、車に持っていってFMトランスミッターと繋げるだけでカー・オーディオが成立する。FMトランスミッターは男鹿のケーズデンキの店員が選んでくれたものを使っている。

でもこれ、入力はヘッドフォン端子のみだし、USBで充電もできないの。どこの国で作られたかもわかんない安物臭が漂ってくる始末で、やはり自分でしっかり選んで買うべきだっと少し反省している。暑さと疲れのせいで思考能力が低下していたのだ、と思いたい。次回はもう少し良いものを自分で選んで通販で買うぞ、と。

圧縮音源のカー・ラジオ品質だからそんなに良い音ではないけれど、壊滅的に悪いわけではない。デューク・エリントンの後に〈天城越え〉が来ても、スタイル・カウンシルやSadeとアニメソングが同居していたとしてもたじろいではならぬ。意外性のある組み合わせが必要なので、アート・ペッパーやスタン・ゲッツのような滑らかな演奏が続くと、ヤバいのである。

* WAVフォーマットは非圧縮でリニアPCMそのままを再現できるが、アルバムアートや曲名など属性を付与することができない。そのためスマートフォンなどの音楽アプリに適しているとは言えないが、オーディオマニアには根強い人気があるようだ。

** 現在のところ、主に流通しているハイレゾ音源はサンプリング周波数を引き上げたFLACファイルである。FLACは属性を付与することができ、汎用性が高いので、事実上の標準となっている様子だ。

【付記】
⚫︎ 選曲者のセンスなど光らなくてもいいのです。プレイリストに無差別に加えてゆくだけで、シャッフル再生しています。もちろん通常のようにアルバム再生もできるのですが、それは自宅でやるべきでしょう。

bluetoothヘッドフォン

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会社の寮で生活すると、音に気をつけないといけない。そんなしょぼい寮に住むなって話は別として、自室の音が外に丸聞こえになってしまうのである。自分は気持ちよく映画を楽しんでいるが、それが人の迷惑になってはいけない。だからPCとかiPadでも、ヘッドフォン(イヤフォン)が必携アイテムになる。近接だと有線でいいんだけど、ちょっと離れたら、無線のヘッドフォンが欲しくなる。

けれど経験上、無線のヘッドフォンはダメですね。もう相当年数前、無線のヘッドフォンを試してみたけど、まるで使い物にならず、そのままゴミ箱へ捨ててしまったのを覚えている。もったいないけど、本当のことなんだから仕方がない。つまんない買い物をしてしまったな、とその時は思ったものだ。

けど今は、bluetooth対応のヘッドフォンが色々あって、そこそこ使えるというではないか。本当だろうか。よくわかんないけど、近所ではケーズデンキしかないので、そこで物色してみることにした。と言っても、オーディオ・テクニカとかソニーのヘッドフォンであればじゅうぶんじゃないかな。

何せ、正体不明で1000円以下のイヤフォンをとりあえず買って、耳パッドが取れてしまってもそのまま耳にぶっ込み、片方が聞こえなくなるという怪しい状態になっても「まあいいか」と使い続けた男ではないか。今更なにを、という感じである。要するに聴こえりゃ何でもいいんでしょ?

というわけで、船越のケーズデンキでオーディオ・テクニカのbluetooth対応イヤフォンを買って来ました。だいたい6000円くらい。高いか、安いかなんて、もうわかりません。同様の機種を比べて吟味する、などという高級なこともしておりません。ただもう、めんどうくさいんだよね。

同メーカーでほぼ2倍ほどする高級機もあるようだが、それほど興味は惹かれなかった。問題は、無線ヘッドフォンが使い物になるかどうか、なのである。早速、iPadの設定からbluetoothをオンにして、イヤフォンのスイッチを押すと、しばらく後にペアリングが成立。YouTubeから映像を再生してみると、しっかり聞こえてくる。

YouTubeが適当に作ったミックスリストからだけど、部屋を出てトイレに入っても音が途切れず再生されるのが何だか嬉しい。あれっ、こんなに性能よかったっけ? という感じである。ほう、思ったより、ずっといけてるんじゃないかしら。音質がどうとかはあまり問題ではないけど、有線ダイレクトの方が音がいいような気がする。

これならテレビでも使えそうである。だがテレビがbluetooth対応でない場合、bluetooth変換器をつける必要があるだろうけど、たぶんすぐできると思う。大型のテレビを買って、映画を存分に楽しむにはやっぱり無線ヘッドフォンが必要だ。一つ問題があるとするなら、bluetoothヘッドフォンが充電式だということ。ちょっと面倒。

使ってみると、休日に朝から使うと、夕方頃には充電しないといけない状態で、iPadより減りが早いかも。あ、これ思った以上に面倒だわ。いざという時のために、有線のヘッドフォン(イヤフォン)を備えておくのをお勧めする。可動範囲は狭いが音が良く(?)間違いのない有線ヘッドフォン、そして圧倒的な自由さを感じることのできるワイヤレス・ヘッドフォン。どちらを選ぶか、迷うことはない。どっちも持っていればいい。


【付記】
⚫︎ ケーズデンキ男鹿店でヘッドフォンを物色していたら、FMトランスミッターがありました。これを装備すると、旧式のカー・オーディオ装置でもiPodやiPhone、iPadその他メモリ型音楽プレーヤーなどの音源を再生することができます。多少音質は落ちますが、手軽さの点では一番かもしれません。もう転んでしまいそうです。

久しぶりのカー・オーディオ?

mira_gino_audio
長年カー・オーディオには無関心だった。決して目を背けていたわけではなくて、たんに車に乗る必要がなかったのでカー・オーディオも不要だったわけだ。車に乗った最後の頃、1980年代後半のカー・オーディオはカセットテープが主流だったのではないかと思う。発売されたばかりのCDを、車で聴くという発想自体がなかったのではないか。

今だったら、大容量メモリから音楽再生は可能だが、当時は大容量のメモリがなく、CDはオン・ザ・フライ方式で再生するしかなかった。ローディング・ミスは許されないので、低速で回転させ、振動(針飛び?)にも対策をとる必要があった。まさに、初期のCDプレーヤーは、アナログLPプレーヤーをなぞるようにして登場したと言える。

LPプレーヤーをクルマの中で再生するなど、断じてあってはならぬことだったし、アナログ再ブームの今でも、そんなことをする人はいないだろう。初期のCDはLPとほぼ等価だった(実際3000円以上した)わけで、それを事もあろうにクルマで再生するなんて、という感覚があり(?)、カセットテープが幅をきかせていたのではないかと思う。

さて、時は流れて、どういう運命の巡り合わせか、再びクルマに乗ることになった。中古のミラ "ジーノ" には純正のカー・オーディオ装置が付いている。見ると、CD/MD/ラジオが再生できるシステム。なるほど、2004年にはCDをクルマで再生するのに抵抗がなくなっており、カセットテープの代わりにMDが装備されている、ということか。

外部入力やUSBスロットは付いていない。すると、2004年頃ではまだブロードバンド環境は整備中で、音源をダウンロードするという発想が普及していなかったと思われる。またUSBテクノロジーも未熟で、メモリもまだ高価だったと想像できる。MDとか使ったことがないんだけど、わりと普及していたのだろうか。

でも、これでは昨今主流のiPod/iPhoneやデジタル式携帯音楽プレーヤー、または各種メモリに保存した音楽ファイルを再生することはできない。最後の手段として、音源をトランスミッターで介してカー・ラジオで拾って再生することは可能だが、音源品質が下がってしまうので、あまりやりたくない。

秋田に移ってくる際に、所有物のほとんどを処分してしまった。だからかけるCDもさほどないし、MDはもはや過去の遺物でしかなくなった。せっかくの純正システムなんだけど、たぶんCDもMDも使わないと思う。現状を考えると、他社製の最新カー・オーディオを導入するしかないような気がする。

しかもある事情から、所有CDやレンタルCDをすべてFLAC形式でリッピングしてしまった。FLACファイルを再生できるシステムは限られていて、たぶん選択肢は少ないだろう。選ぶとしたら、CDなどの回転系は一切なしの、USBスロットか外部入力端子を備えた(できればbluetooth対応の)シンプルな音楽プレーヤーになるだろう。

だけど……何かでポイントがたまっているから使えますよ、というので入手したiPodシャッフル(4GB)、全然使ってないんである。これも何とかしたいなあ。もうね、音質が落ちてもいいから、シガーソケットにトランスミッターを付け、iPodシャッフルを再生するお手軽路線に流れてもいいじゃん? 全交換はとにかく面倒くさいのである。


【付記】
⚫︎ CDは使わない、と記事に書きましたが、なぜか手元に残っていたドルッティ・コラムやプレズ&レディ・デイのCDをかけていたりするんです。カー・オーディオでは、本当に好きな曲だけ選んでシャッフル再生したいので、iPodシャッフル&トランスミッターが向いているのかもしれません。

正12面体SP・BOXを聴く

Fostex10cm.jpg
4月26日(2016年)にウェブログでお付き合い頂いているトニーさんがご来店なさった時、同行者として「自作の友」さんもいらっしゃった。すでにトニーさん のウェブログ「トニーの回覧板」を拝見して自作の友さんのことは存じ上げていた。アンプ本体ケース(シャシー)作りの名人で、トニーさんの自作真空管アンプの多くに、自作の友さん製作のシャシーが使用されている。

その夜はオーディオ談義、真空管談議で大いに盛り上がったのだが、もうひとつ、自作の友さん御自作の「正12面体SP・BOX」の話も聞かせてい ただいた。これもトニーさんのウェブログで拝見していたのだが、ご本人がいらっしゃるとは思わなかった。トニーさんによると「かなり低い音まで再生されている」そうで、正五角形を組み合わせた正12面体のエンクロージャーにフルレンジ・スピーカーがマウントされている。

一度乙山さんにも聴いてもらいたいですね、と自作の友さんは仰っていたのだが、その後メールで連絡があり、実際に正12面体SP・BOXを視聴する機会を得ることができた。自作の友さんのご自宅近所のコミュニティ・プラザの一室を借りて、セッティングして下さっていた。ふだんお聴きになる CDをご持参ください、とのことで、ロック/ポップス音源としてイーグルスの『ホテル・カリフォルニア』からタイトル曲を用意した。皆さんご存知だと思うが、あのイントロに重低音が入っていますね。

クラシック音源としてシュミット・イッセルシュテット/ウィーン・フィル/バックハウスによるベートーヴェン『ピアノ協奏曲第一番』第一楽章を選んだ。ピアノの繊細な音と、シンフォニーのスケール感が再現できるかどうかの確認用。1958年の録音だが、気に入っている音源である。ジャズ音源としてマーティ・ペイチ編曲による『アイ・ゲット・ア・ブート・アウト・オブ・ユー』(通称『お風呂』)の「モーニン」を選んだ。

FlatSp.jpg アート・ブレーキ―による演奏のほうが有名だろう。知っている人は多いと思うが、マーティ・ペイチはTOTOの鍵盤奏者デヴィッド・ペイチの父親である。絵に描いたような音楽一家というわけ。編曲者としてギル・エヴァンスが有名だが、マイルス・デイヴィスと組んだギルのような雰囲気ではなく、リッチでゴージャス、洗練されたサウンドといえる。

試聴はCDプレーヤーを自作の友さん自作の真空管アンプにダイレクト接続して行った。まずは、オーディオ誌『ステレオ』付録のフォステクス製 10cmフルレンジから。音量は可変抵抗器を12時付近にセットした、かなり大きめの音(おそらく85dB以上)である。なんという迫力、これが 付録の10cmフルレンジの音とは信じられない。「ホテル・カリフォルニア」のイントロの重低音がしっかりと出ているではないか。

10cmフルレンジでシンフォニーはどうなのかと思ったが、これも十分な迫力である。薄いカーテン一枚隔てて聴いたら、だれも雑誌付録の10cmフルレンジとは思わないのではないか。定格入力は10Wとあるけれど、たぶんアンプの出力は3Wも出ていないんじゃなかろうか。とにかく元気な音が前に出てくるが、定位は少し後ろの方に感じた。音は大きいけれど、うるさくないのだ。これは非常に重要なことで、強調してし過ぎることはないと思う。

次に聴いたのが小さな平面スピーカーで、SONYのロゴが入っている。音の発生源が小さいのでどうなのだろうと思ったが、低音はしっかり出ている。音に元気さがないのはフォステクスの後に聴いたからだと思う。元気さはない代わり非常にクリアで素直な音で再生している。バックハウスのピアノが美しく、つい聴きこんでしまう。シンフォニーの再生は少し苦しそうだけど、アコースティックのギター、例えばバーデン・パウエルなんかを聴けば最高じゃなかろうか。

P610.jpg最後に三菱ダイヤトーンのフルレンジ、P-610を聴いた。「ホテル・カリフォルニア」のイントロの低音を聴いたとき、鳥肌が立ってしまったほどだ。ヴォーカルやサクソフォンの生々しさは特筆もので、オーケストラの再生におけるスケール感も申し分ない。思いの外、高音が綺麗に鳴っており、P-610の潜在能力の高さに感心したが、じつは正12面体エンクロージャーを得て初めて、こういう鳴り方になったのかもしれない。

正12面体SP・BOXはバスレフ型で、ポートが開いている。ユニットによって最低共振周波数が違ってくるから、厳密にはポートを変更しないといけないと思うが、そのままのポートで全てのユニットを鳴らして違和感がなかったのはなんだか不思議な感じがした。どういう理屈であの低音が出るのか、わからないけれど、とにかくいずれのユニットでも素晴らしい低音が出ているのは間違いない。特定のユニット専用ポートにして追い込めば、もっと低音が出るような気がする。

そして、ほぼ球面に近いエンクロージャーによるのか、スィート・スポットがかなり広めなのではないかと思う。音の回折が起きているので、壁から少し離してセッティングするのが良いようだ。このエンクロージャーに、例えばPARCオーディオとか、MarkAudioあたりのユニットを使い、バスレフポートをユニットに合わせてチューニングしたら、どんな音を鳴らしてくれるだろう。ものすごい可能性を秘めたエンクロージャーだと思った。


【付記】
● 自作の友さんと相談して、〈フラヌール〉を会場にして正12面体SP・BOXの試聴会をしたらどうだろう、ということになりました。といっても、カウンター席9席ですから、小さなオフ会(?)になると思います。「日曜日の午後から」になる予定で、関西在住(そうでなくても)で興味をお持ちの方は、拙ウェブログのコメント欄またはメールフォームからご連絡下さいね。「自作の友」さんのウェブログから申し込んで下さってもけっこうです。4~5名集まれば、正12面体SP・BOXの試聴会を開催できると思います。

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只野乙山

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⚫︎ できれば「只野乙山=ただのおつざん」とお読みくだされば、と思います。

⚫︎ 文字中心のウェブログ。ほとんど一話完結で、どの記事をご覧になっても楽しめ(?)ます。文字数だけなら一冊の本に匹敵(凌駕?)するほどありますので、ごゆっくりどうぞ。

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