bluetoothヘッドフォン

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会社の寮で生活すると、音に気をつけないといけない。そんなしょぼい寮に住むなって話は別として、自室の音が外に丸聞こえになってしまうのである。自分は気持ちよく映画を楽しんでいるが、それが人の迷惑になってはいけない。だからPCとかiPadでも、ヘッドフォン(イヤフォン)が必携アイテムになる。近接だと有線でいいんだけど、ちょっと離れたら、無線のヘッドフォンが欲しくなる。

けれど経験上、無線のヘッドフォンはダメですね。もう相当年数前、無線のヘッドフォンを試してみたけど、まるで使い物にならず、そのままゴミ箱へ捨ててしまったのを覚えている。もったいないけど、本当のことなんだから仕方がない。つまんない買い物をしてしまったな、とその時は思ったものだ。

けど今は、bluetooth対応のヘッドフォンが色々あって、そこそこ使えるというではないか。本当だろうか。よくわかんないけど、近所ではケーズデンキしかないので、そこで物色してみることにした。と言っても、オーディオ・テクニカとかソニーのヘッドフォンであればじゅうぶんじゃないかな。

何せ、正体不明で1000円以下のイヤフォンをとりあえず買って、耳パッドが取れてしまってもそのまま耳にぶっ込み、片方が聞こえなくなるという怪しい状態になっても「まあいいか」と使い続けた男ではないか。今更なにを、という感じである。要するに聴こえりゃ何でもいいんでしょ?

というわけで、船越のケーズデンキでオーディオ・テクニカのbluetooth対応イヤフォンを買って来ました。だいたい6000円くらい。高いか、安いかなんて、もうわかりません。同様の機種を比べて吟味する、などという高級なこともしておりません。ただもう、めんどうくさいんだよね。

同メーカーでほぼ2倍ほどする高級機もあるようだが、それほど興味は惹かれなかった。問題は、無線ヘッドフォンが使い物になるかどうか、なのである。早速、iPadの設定からbluetoothをオンにして、イヤフォンのスイッチを押すと、しばらく後にペアリングが成立。YouTubeから映像を再生してみると、しっかり聞こえてくる。

YouTubeが適当に作ったミックスリストからだけど、部屋を出てトイレに入っても音が途切れず再生されるのが何だか嬉しい。あれっ、こんなに性能よかったっけ? という感じである。ほう、思ったより、ずっといけてるんじゃないかしら。音質がどうとかはあまり問題ではないけど、有線ダイレクトの方が音がいいような気がする。

これならテレビでも使えそうである。だがテレビがbluetooth対応でない場合、bluetooth変換器をつける必要があるだろうけど、たぶんすぐできると思う。大型のテレビを買って、映画を存分に楽しむにはやっぱり無線ヘッドフォンが必要だ。一つ問題があるとするなら、bluetoothヘッドフォンが充電式だということ。ちょっと面倒。

使ってみると、休日に朝から使うと、夕方頃には充電しないといけない状態で、iPadより減りが早いかも。あ、これ思った以上に面倒だわ。いざという時のために、有線のヘッドフォン(イヤフォン)を備えておくのをお勧めする。可動範囲は狭いが音が良く(?)間違いのない有線ヘッドフォン、そして圧倒的な自由さを感じることのできるワイヤレス・ヘッドフォン。どちらを選ぶか、迷うことはない。どっちも持っていればいい。


【付記】
⚫︎ ケーズデンキ男鹿店でヘッドフォンを物色していたら、FMトランスミッターがありました。これを装備すると、旧式のカー・オーディオ装置でもiPodやiPhone、iPadその他メモリ型音楽プレーヤーなどの音源を再生することができます。多少音質は落ちますが、手軽さの点では一番かもしれません。もう転んでしまいそうです。

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久しぶりのカー・オーディオ?

mira_gino_audio
長年カー・オーディオには無関心だった。決して目を背けていたわけではなくて、たんに車に乗る必要がなかったのでカー・オーディオも不要だったわけだ。車に乗った最後の頃、1980年代後半のカー・オーディオはカセットテープが主流だったのではないかと思う。発売されたばかりのCDを、車で聴くという発想自体がなかったのではないか。

今だったら、大容量メモリから音楽再生は可能だが、当時は大容量のメモリがなく、CDはオン・ザ・フライ方式で再生するしかなかった。ローディング・ミスは許されないので、低速で回転させ、振動(針飛び?)にも対策をとる必要があった。まさに、初期のCDプレーヤーは、アナログLPプレーヤーをなぞるようにして登場したと言える。

LPプレーヤーをクルマの中で再生するなど、断じてあってはならぬことだったし、アナログ再ブームの今でも、そんなことをする人はいないだろう。初期のCDはLPとほぼ等価だった(実際3000円以上した)わけで、それを事もあろうにクルマで再生するなんて、という感覚があり(?)、カセットテープが幅をきかせていたのではないかと思う。

さて、時は流れて、どういう運命の巡り合わせか、再びクルマに乗ることになった。中古のミラ "ジーノ" には純正のカー・オーディオ装置が付いている。見ると、CD/MD/ラジオが再生できるシステム。なるほど、2004年にはCDをクルマで再生するのに抵抗がなくなっており、カセットテープの代わりにMDが装備されている、ということか。

外部入力やUSBスロットは付いていない。すると、2004年頃ではまだブロードバンド環境は整備中で、音源をダウンロードするという発想が普及していなかったと思われる。またUSBテクノロジーも未熟で、メモリもまだ高価だったと想像できる。MDとか使ったことがないんだけど、わりと普及していたのだろうか。

でも、これでは昨今主流のiPod/iPhoneやデジタル式携帯音楽プレーヤー、または各種メモリに保存した音楽ファイルを再生することはできない。最後の手段として、音源をトランスミッターで介してカー・ラジオで拾って再生することは可能だが、音源品質が下がってしまうので、あまりやりたくない。

秋田に移ってくる際に、所有物のほとんどを処分してしまった。だからかけるCDもさほどないし、MDはもはや過去の遺物でしかなくなった。せっかくの純正システムなんだけど、たぶんCDもMDも使わないと思う。現状を考えると、他社製の最新カー・オーディオを導入するしかないような気がする。

しかもある事情から、所有CDやレンタルCDをすべてFLAC形式でリッピングしてしまった。FLACファイルを再生できるシステムは限られていて、たぶん選択肢は少ないだろう。選ぶとしたら、CDなどの回転系は一切なしの、USBスロットか外部入力端子を備えた(できればbluetooth対応の)シンプルな音楽プレーヤーになるだろう。

だけど……何かでポイントがたまっているから使えますよ、というので入手したiPodシャッフル(4GB)、全然使ってないんである。これも何とかしたいなあ。もうね、音質が落ちてもいいから、シガーソケットにトランスミッターを付け、iPodシャッフルを再生するお手軽路線に流れてもいいじゃん? 全交換はとにかく面倒くさいのである。


【付記】
⚫︎ CDは使わない、と記事に書きましたが、なぜか手元に残っていたドルッティ・コラムやプレズ&レディ・デイのCDをかけていたりするんです。カー・オーディオでは、本当に好きな曲だけ選んでシャッフル再生したいので、iPodシャッフル&トランスミッターが向いているのかもしれません。

正12面体SP・BOXを聴く

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4月26日(2016年)にウェブログでお付き合い頂いているトニーさんがご来店なさった時、同行者として「自作の友」さんもいらっしゃった。すでにトニーさん のウェブログ「トニーの回覧板」を拝見して自作の友さんのことは存じ上げていた。アンプ本体ケース(シャシー)作りの名人で、トニーさんの自作真空管アンプの多くに、自作の友さん製作のシャシーが使用されている。

その夜はオーディオ談義、真空管談議で大いに盛り上がったのだが、もうひとつ、自作の友さん御自作の「正12面体SP・BOX」の話も聞かせてい ただいた。これもトニーさんのウェブログで拝見していたのだが、ご本人がいらっしゃるとは思わなかった。トニーさんによると「かなり低い音まで再生されている」そうで、正五角形を組み合わせた正12面体のエンクロージャーにフルレンジ・スピーカーがマウントされている。

一度乙山さんにも聴いてもらいたいですね、と自作の友さんは仰っていたのだが、その後メールで連絡があり、実際に正12面体SP・BOXを視聴する機会を得ることができた。自作の友さんのご自宅近所のコミュニティ・プラザの一室を借りて、セッティングして下さっていた。ふだんお聴きになる CDをご持参ください、とのことで、ロック/ポップス音源としてイーグルスの『ホテル・カリフォルニア』からタイトル曲を用意した。皆さんご存知だと思うが、あのイントロに重低音が入っていますね。

クラシック音源としてシュミット・イッセルシュテット/ウィーン・フィル/バックハウスによるベートーヴェン『ピアノ協奏曲第一番』第一楽章を選んだ。ピアノの繊細な音と、シンフォニーのスケール感が再現できるかどうかの確認用。1958年の録音だが、気に入っている音源である。ジャズ音源としてマーティ・ペイチ編曲による『アイ・ゲット・ア・ブート・アウト・オブ・ユー』(通称『お風呂』)の「モーニン」を選んだ。

FlatSp.jpg アート・ブレーキ―による演奏のほうが有名だろう。知っている人は多いと思うが、マーティ・ペイチはTOTOの鍵盤奏者デヴィッド・ペイチの父親である。絵に描いたような音楽一家というわけ。編曲者としてギル・エヴァンスが有名だが、マイルス・デイヴィスと組んだギルのような雰囲気ではなく、リッチでゴージャス、洗練されたサウンドといえる。

試聴はCDプレーヤーを自作の友さん自作の真空管アンプにダイレクト接続して行った。まずは、オーディオ誌『ステレオ』付録のフォステクス製 10cmフルレンジから。音量は可変抵抗器を12時付近にセットした、かなり大きめの音(おそらく85dB以上)である。なんという迫力、これが 付録の10cmフルレンジの音とは信じられない。「ホテル・カリフォルニア」のイントロの重低音がしっかりと出ているではないか。

10cmフルレンジでシンフォニーはどうなのかと思ったが、これも十分な迫力である。薄いカーテン一枚隔てて聴いたら、だれも雑誌付録の10cmフルレンジとは思わないのではないか。定格入力は10Wとあるけれど、たぶんアンプの出力は3Wも出ていないんじゃなかろうか。とにかく元気な音が前に出てくるが、定位は少し後ろの方に感じた。音は大きいけれど、うるさくないのだ。これは非常に重要なことで、強調してし過ぎることはないと思う。

次に聴いたのが小さな平面スピーカーで、SONYのロゴが入っている。音の発生源が小さいのでどうなのだろうと思ったが、低音はしっかり出ている。音に元気さがないのはフォステクスの後に聴いたからだと思う。元気さはない代わり非常にクリアで素直な音で再生している。バックハウスのピアノが美しく、つい聴きこんでしまう。シンフォニーの再生は少し苦しそうだけど、アコースティックのギター、例えばバーデン・パウエルなんかを聴けば最高じゃなかろうか。

P610.jpg最後に三菱ダイヤトーンのフルレンジ、P-610を聴いた。「ホテル・カリフォルニア」のイントロの低音を聴いたとき、鳥肌が立ってしまったほどだ。ヴォーカルやサクソフォンの生々しさは特筆もので、オーケストラの再生におけるスケール感も申し分ない。思いの外、高音が綺麗に鳴っており、P-610の潜在能力の高さに感心したが、じつは正12面体エンクロージャーを得て初めて、こういう鳴り方になったのかもしれない。

正12面体SP・BOXはバスレフ型で、ポートが開いている。ユニットによって最低共振周波数が違ってくるから、厳密にはポートを変更しないといけないと思うが、そのままのポートで全てのユニットを鳴らして違和感がなかったのはなんだか不思議な感じがした。どういう理屈であの低音が出るのか、わからないけれど、とにかくいずれのユニットでも素晴らしい低音が出ているのは間違いない。特定のユニット専用ポートにして追い込めば、もっと低音が出るような気がする。

そして、ほぼ球面に近いエンクロージャーによるのか、スィート・スポットがかなり広めなのではないかと思う。音の回折が起きているので、壁から少し離してセッティングするのが良いようだ。このエンクロージャーに、例えばPARCオーディオとか、MarkAudioあたりのユニットを使い、バスレフポートをユニットに合わせてチューニングしたら、どんな音を鳴らしてくれるだろう。ものすごい可能性を秘めたエンクロージャーだと思った。


【付記】
● 自作の友さんと相談して、〈フラヌール〉を会場にして正12面体SP・BOXの試聴会をしたらどうだろう、ということになりました。といっても、カウンター席9席ですから、小さなオフ会(?)になると思います。「日曜日の午後から」になる予定で、関西在住(そうでなくても)で興味をお持ちの方は、拙ウェブログのコメント欄またはメールフォームからご連絡下さいね。「自作の友」さんのウェブログから申し込んで下さってもけっこうです。4~5名集まれば、正12面体SP・BOXの試聴会を開催できると思います。

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オペアンプたった1個の電池式プリアンプ 中断

BatteryPre_01.jpg
進まざること蝸牛の如し、といった有様の電池式プリアンプだが、目的に能力が追い付かないのだから仕方がない。あとはただ配線するだけなんだけど、実際にやってみるとかなり煩雑で、作業は遅々として進行しなかった。ただ一か所はんだ付けするだけでいい、というつもりで少しずつ作業を進め、やっと全部の配線を終了することができた。

写真一枚目はプリアンプの内部で、見ると決して綺麗にできているわけではないのがわかると思う。しかもロータリースイッチは部品を削るという野蛮な行為の結果、破損してしまい使うことができなくなった。だから前面パネルにある調整ノブはダミーである。恥さらしもいいところだけど、正直に書いておこうと思う。

さて、組み上がったからと言って早速音出しをするのではなく、回路計の導通でチェックしていく。一通りチェックが済んだら電池からDC電源を入れ、0.4W電池式アンプにつなぎ、音出しテストをしてみる。ところが、音が出ないのである! ううむ、これはどこかで誤配線をしているに違いない。トーン回路に軽く触れるとノイズがスピーカーに出るので、アンプ部分は稼働しているようだ。

たぶん、入力セレクターやモードセレクターに使ったプッシュスイッチ周辺の誤配線である可能性が高いのだが、当てずっぽうではいけない。トラブル処理は消去法で丹念に行う必要がある。やはり、製作していく段階で、バラックで試験しながら組み立てればよかった、と後悔している。すべて組み上げてしまった後では、どこに原因があるのか特定するのが極めて困難である。

BatteryPre_02.jpgあちゃあ、しまったなあ、と嘆かずにはいられない。かなり時間をかけて、というかそうせざるを得なかったのは自分の手が遅いせいなんだけど、ここまでやって失敗では格好がつかないなあ。なんとかトラブルを解決して完成編までもっていきたいところだが、気力が失せてしまったんである。今は少し、電池式プリアンプから離れていたい気分である。

やはり、あれもこれもと詰め込み過ぎたのがいけなかったんだな、と今になって思う。もっとシンプルに、たとえば使い慣れぬプッシュスイッチをロータリースイッチにして作ったら良かったのだろう。次に作るなら、できるだけシンプルなものにして、本当にさくっとできるものにしたらいいのではないだろうか。しばらく作る気にならないだろうけど……

とにかく、電池式プリアンプはいったん中断しようと思う。しばらく時間をおいて、やる気が出たらもう一度、点検しなおして完成までこぎつけるようにしたい。本当にもうちょっとの所まで来ているのだから、全部破棄してしまうのはもったいない。だけど今は、どうも気力を振り絞って最後までやるような気分ではない。一発で決まらないのは、やはりつらいものです。


【付記】
● 今年はできるだけたくさん真空管アンプを作るぞ、とか年頭に思っていたのですが、プリアンプ製作で思わぬ遅滞にはまり込んでしまいました。抜けられない泥沼に足を突っ込んでしまったようで、体がはまってしまう前にとりあえず撤退したほうが良い、と判断しました。非常に悔しいのですが、むしろこれから解放されてほっとしている気持も正直あるくらいです。


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オペアンプたった1個の電池式プリアンプ 製作編(2) 塗装と印字

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フロントパネルを塗装する段になったが、拙機はフロントパネルが不必要に厚いので、塗装する前にできるだけ削っておくことにした。本来こういう作業は必要ないものだが、塗装すると厚みが出て可変抵抗器などが取り付けられない事態を前もって回避する心算である。必殺のニコルソンのヤスリをもってしても、1mmも削ることはできないだろう。汗が出るほど作業に没頭したが、たぶんそんなに削れていないと思う。かなり傷がついたので、#100→#320と進めて傷が見えぬようにした。

すべての加工が終わったら、一度ぬるま湯にケース本体をつけて中性洗剤で洗っておく。これは穴あけに切削油を使った関係上、必ず行わねばならぬ大事な工程である。金属製の箱を水につけるなんて、という声が聞こえてきそうだが、しっかり拭いて乾かせば心配はない。乾燥後、アルコールで拭いた後、マスキングをしてプラサフ(プライマーとサーフェーサーを合わせたもの)を吹き付ける。吹き付けたらそのまま放置してしばらく触ってはいけない。

この時期、気温が低めなのでスプレー缶をぬるま湯で湯煎しておくことをお勧めする。気温が20℃を越えている場合はそのままでも良いが、厳冬期は必ず湯煎してからスプレー塗装するべきだ。できればケース本体もファンヒーターの吹き出し口前に置くなど、何らかの方法で温めておくのがベスト。プラサフの乾燥を確認したら#1000くらいの紙ヤスリで軽く表面を研磨しておこう。これは、あっというまに削れてしまうのでオーバーサンディングに注意する必要がある。

PreScreenPrinting_02.jpg本番の塗料はハンマートーン調を出してくれる「ハンマーフィニッシュ」を長年愛用してきたが、製造中止になったそうで、代替品として「サビたまんまで塗れるカラー」という変な名前のスプレー缶を使用した。塗装したら二日間ほど放置しておくのが最大のポイント。缶に記載の説明では「48時間で乾燥」とあるので、昼間に塗装したら夜には次の工程に移りたくなるのだが、ここで決して急いではならない。とくに冬場はただでさえ乾きにくいので要注意。

塗装の作業と並行してスクリーンの製版を行う。原稿はInkscapeで仕上げ、それをPDF変換して〈キンコーズ〉へ持ち込み、一度印刷したものをOHPフィルムにコピーして完成。同じプリンターなのに、なぜ直接OHPフィルムに印刷できぬのか謎であるが、心配した劣化もさほどなく、これなら原稿に使えるレベルだと思う。写真二枚目は見えにくいかもしれないが、白い紙の上に透明のOHPフィルムを乗せて撮影している。

もちろん、こうしてできた第1稿を現物合わせして、微妙に修正をかけてやり直す必要があるのは言うまでもない。穴あけが理想的に行われるわけではなく、多少のずれが生じるからで、結局は現物に原稿を合わせていくより他はない。出来上がった原稿を現物に合わせて修正をかけながら、第3稿までかかってしまった。ちなみに、一回の印刷と一回のコピー、OHPフィルム一枚の合計で130円くらいである。

いよいよ露光に入る。ブラックライトを底に備えた箱を作り、天板にアクリル板を張った露光機を作れぬでもないが面倒である。ここは原始的な太陽露光を行う。直射日光を避け、晴天なら4分30秒~5分、曇天なら9分30秒~10分で間接の自然光にさらす。今回はアイセロ感光フィルムなるものを使った。スクリーン枠に感光フィルムを貼り付けた製品で、袋から出したらすぐ感光できる便利なもの。本来は木枠を組んでメッシュ布を張り、感光乳液を塗布して作るものだが、できるだけ簡便に行きたい。

PreScreenPrinting_03.jpg発泡スチロールでスクリーン枠内に入る台をこしらえ、その上に同じ大きさの黒の色画用紙を乗せる。これは下からの反射による二次露光を防止するためと、原稿をスクリーンに密着させるためでもある。感光スクリーンと原稿も乗せ、最後にアクリル板を上からかぶせるが、これは原稿をスクリーンに密着させると同時に、風などで原稿が吹き飛ばされるのを防止するためでもある。なお、原稿と版は絶対に動かないように各種テープやスプレーのりで固定しておかないといけない。ずれたら目も当てられないことになるのでご注意を。

規定の時間で自然光にさらしたら現像に入る。速やかに水につけてしばらく置き、勢いのある水をかけ必要ならスポンジやブラシなどで軽くこすって感光剤を落とす。初めは薄ぼんやりして見えなかった字や線が、浮き上がってきてうまく抜けていれば成功。抜けきれない場合は露光オーバーで、一緒に流れてしまった場合は露光アンダー。きれいに洗ったら乾燥させ、もう一度自然光を当てて追露光しておくようにしよう。写真三枚目は出来上がった版を撮影したもの。

最後に刷りを行う。作業台にケース本体をしっかり固定し版を上から乗せるが、ずれていないかしっかり確認しよう。これは時間がかかっても構わない。刷りはあっという間にできるが、ずれていたらおしまいである。Cクランプで枠を固定するのを忘れないように。今回はでこぼこの表面なので、多少濃い目のインクを練り、スクゥイージーを斜め45度に固定して刷る。ここでもずれないように慎重に版を外すと……うむ、うまくいったようである(写真四枚目)。所々、多少つぶれているところもあるけれど、これでいいことにしようじゃないか。

PreScreenPrinting_04.jpgいやあ、最大の難関をようやく乗り越えましたよ。ここまで来るのに相当の時間がかかってしまったが、ど素人なんだから仕方がない。何を使えばいいか、どうすれば最も効率良くできるか、それらを模索するのにいちばん時間がかかるわけで、実際の作業は研磨や削りを除けばあっという間に済んでしまうものだ。だが本当にできるんだろうか、と何度も躊躇せざるを得ないときが多々あったことも正直に書いておこう。


【付記】
● さて、後は機構部品を取り付けて配線する段になりました。完成まであと一歩のところまで来ましたが、なんだか妙に多忙な時期に入ってしまい、完成編はたぶん4月になるような気がします。

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只野乙山

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⚫︎ できれば「只野乙山=ただのおつざん」とお読みくだされば、と思います。

⚫︎ 文字中心のウェブログ。ほとんど一話完結で、どの記事をご覧になっても楽しめ(?)ます。文字数だけなら一冊の本に匹敵(凌駕?)するほどありますので、ごゆっくりどうぞ。

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