卵丼を食う

Tamago_Donburi
昼食にレトルトカレーとか即席めんを食べることはよくあるけれど、何か別の物を食べたくなった場合、さくっと作ることができるのが卵丼(玉子丼)ではないかと思う。材料は米100g(炊いたら約220gのご飯になる。面倒くさい人はご飯パックでOK)、卵2個、玉ねぎ(一人分なら1/6カット)、めんつゆ(濃縮出汁つゆ?)などがあればいい。

本当は出来上がった所に三つ葉をトッピングしたいんだけど、そんな物、男鹿温泉郷にあるわけないでしょ? 「たかはし鮮魚店」(男鹿温泉郷に存在する唯一の食料品店)をなめんなよコラァ、という声が聞こえてきそうだけど、「たかはし」さんはどうも野菜の品揃えが今ひと……違う違う、「たかはし」さんは「鮮魚店」なのである。

電気鍋は一つしかないので、米から料理する場合、まず電気鍋で米を炊き、蒸らしている間に卵丼の具(?)を用意しよう。100円均一店で薄っぺらいカッティング・シート(簡易まな板)を購入したので、もう怖いものはないぞ! あ、だけどまだ、包丁がないので、大阪ガスの印が入った多機能ナイフでカットしていきます。

玉ねぎをカットしたら、電気鍋の「焼き(炒め)プレート」に投入し、めんつゆを入れ、加水して好きな濃度に調節しておこう。分量は「だいたい」とか「テキトー」でいいです。いわゆる「つゆだく」が好きな人は多めにすればいいだけの話。電気鍋を最大の火力にして玉ねぎを煮ていく。これも基準はなくて、シャキッとしたのが好きなら、短めに。

卵2個を器でほぐしていく。店の卵丼を思い出してもらえばわかるけど、わりと大雑把に混ぜほぐしている場合が多く、卵焼きを作る時みたいに黄身と白身を完全に均一化する必要はない。ですが、そういう卵丼があってもいいと思う。玉ねぎが煮上がったところに卵を入れ、弱火〜中火にして蓋をする。

卵に火を通すのも好みがあって、私は完全に固まる前の半熟状態でご飯にかけるのが好きである。うっかりすると、すぐ火が通って卵が固まりすぎになってしまうのでご注意を。家庭なら、お店で使っている専用の「丼用の卵とじ器」より、18cm口径のテフロン加工フライパンのほうがうまくいくと思う。

さて卵丼ができましたよ。でも、やっぱり絵に描いたように綺麗にはなっていませんね。半熟のつもりに仕上げたのですが、火が通り過ぎている。卵は半熟で、出汁つゆと卵が分離されている状態が理想なのだが、つゆに卵が混じってしまった。これは熟練の技が必要な領域ですね。素人ではなかなか、お店みたいには参りません。

久しぶりに卵丼を食べてみると……あっ、うんまっ! え、なにこれ、けっこういけてない? ていうか、ここだけの話、ウチの賄いより……というのもね、賄いの丼物は大人数分を大鍋で作るからどうしても卵が完全に固まってしまうわけです。一人前ずつ作った方が良いのは調理場の人もわかっているけど、仕方ないんですね。

というわけで、じつにテキトーに作った卵丼、猛烈な勢いでばくばく食べてしまったんである。これに具沢山の味噌汁があったりなんかすると、もう完璧、言うことありません。たぶんね、ふだん賄いばっかり食べてる反動だな、こりゃ。えっ、普段ロクなものを……って? いやいやいや、そんなこと、口が裂け……じゃなくて決してありませんよ。


【付記】
⚫︎ 久しぶりに食べた自作の卵丼、たいへん美味しゅう感じました。ウチの賄いがとても美味しく、かつ豪華で文句のつけようがないことはいうまでもありません。なら現物を見せてもらおうじゃないか、という声が聞こえてきそうですが、そのような要望にはご期待に沿えない旨、どうかご理解のほど宜しくお願いします。
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乙山、久しぶりに車に乗る

FromInside
辺境の地で暮らす者にとって、車がないのは致命的である。大阪市内や阪神間地域(宝塚/西宮)、あるいは大阪近郊(大阪府池田市)で暮らしていた時は、車の必要性が全くなかったといっても過言ではない。本当にそうなのだ。むしろ必要なのは自転車で、都市部とその近郊に住むのなら、自転車ほど便利なものはないだろう。

私用で会社の車を借りるのも気が引けるし、同僚にお願いするのも度重なると心苦しいものである。自分用の車が欲しい、だが中古車といってもそれなりの値段がするもので、おいそれと買うわけにもいかない。もはや八方塞がりか、車なしのサバイバルを本気で考えないといけないな、とか思っていると、姉から連絡があった。

息子(私からすれば甥っ子)が乗っているのがあるんだけど、3月で車検が切れたら廃車にするつもりだ、という。もしあんたが良かったら、車検代だけでいけるから乗ってみないか、その気があるんなら車を見に来てはどうか、と。これってタナボタ、っていうか渡りに船? こんなうまい話、乗らないわけないよね?

というわけで某日、甥っ子の車を見に行きましたよ。もう、自分の身体を運んでくれる箱だったらなんでも良い、たとえそれがピンクや赤、黄緑色であったとしても。だいたい、ポンコツの軽トラックで町中を走っても何とも思わない、ていうか軽トラがやたら多いんだよね。車でさえあれば、何でも(どうでも)いいつもりだった。

で、見てみると、実物は思った以上に良かった。ダイハツのミラ "ジーノ" という車で、とても小さく、車高が低めで、他の車で例えるとローバー・ミニ(ミニ・クーパー)にちょっと似ている。色はメタリック・シルバーで、所々にサビや傷が見えるけど、大人しすぎるほどだといっても良く、たいへん気に入った。

なんか良いんじゃない、俺、乗ってみたいな、と姉に伝えた。じゃ、車検出しとくから、と話を終えた数日後、車検が無事終わったから納車できるそうだよ、と連絡があった。は、なんか早くない? 3月って卒業シーズンで車を持とうとする人も多いだろうに、どういうこと? だけど、もうすぐにでも乗れるよ、って話である。

住民票、運転免許証、引き落としの口座番号と印鑑を忘れずに、とディーラーまで乗せていってもらった。以前はこういう手続きの時はあれこれ書きまくらないといけなかったが、近頃は全て先方で入力してくれるから助かる。最後に署名をして、捺印を済ませれば、手続き終了と相成った。もちろん、1年間の分割払いである。

その後、自動車の任意保険の手続きも行なった。姉が紹介してくれる業者なので心配はない。車両保険を外し(廃車寸前だし)本人限定の対人対物保険のプランにしてもらったが、わりと高齢でゴールド免許証保持者であるからか、比較的少額で収まった(と思う)。無事故で再来年まで行くと、もっと安くなるという。

すでに会社の軽トラックとかライトバンで予習を済ませてあるけど、じつに久しぶりの運転である。マニュアル派としては、左足がぶらんと暇なのは何とも不思議な感じがするが、すぐに慣れ、オートマティック車ってじつに便利だなあと感心。あ、これはもう戻れないな、と思ったけど、今はフェラーリでもATなんだって。

帰ってから自動車検査証を見ると、車の型式も全て書いてあるので検索してみると、2004年発売で排気量659cc、ドア数5、シフト4AT、フルタイム4WD、燃費17.6km/l、とある。甥っ子の話によると「燃費はかなり悪い」そうであるが、そんなの気にしないよ。とにかくこれで一安心、なんか、ちょっとラッキーかも?


【付記】
⚫︎ 給油計が4分の1ほどになっていたので、帰りに最寄りのガス・ステーションで給油しました。「給油口開けてください」に、「?」となってしまい、ドアを開けて外に出て、女性店員さんに教えてもらいました。ついでに、あの……これ(サイドのガラス)どうやって開けるんですか? と訊いて、全部教えてもらいました。「なんか……大変ですね」と苦笑い(ドン引き)していた彼女に感謝します。

電気鍋で炒飯もどき

FriedRiceE--Flyingpan
某休日、昼近くになって腹が鳴り出したので即席めんでも食おうか、と袋を確かめると、あれほどあった即席めんが底をついている。あれま、いつの間に、という感じである。何しろトップバリュの5個入り袋麺を4種類買い込んでおいたのだ。4種類とはもちろん、醤油、味噌、塩、とんこつ。

全部食べてみて、良かった順にあげると、醤油、塩、味噌、とんこつだろうか。醤油は間違いない感じで、塩はあの有名な製品には届かぬかもしれぬが健闘している。味噌はもっと味噌っぽさとか深みがあればなあ。とんこつは、粉末スープと調味油が付属しており、調味油に「とんこつ臭さ」が凝縮しているけど、スープ自体が……ね。

即席めんがなくても騒ぐ必要はない。米100gを炊いて食品用透明フィルムで包んだものが保存してあるのだ。あれを使って、何かすれば良いではないか。あっ、レトルトカレーもないんですけど! え、そうなの? 8個も買ったのに? てか、あんた、どんだけ即席めんとレトルトカレーに頼ってるんだよ。

そっか、じゃもう、しそわかめとご飯、味噌汁といくか。だけど休日である、なにかこう、昼ビールでもいきたいじゃん? ご飯とふりかけ、味噌汁ではちょっとねえ。そうだ、以前「たかはし」さんで買った「五目チャーハンの素」があったんじゃないか? テーブルの上に重なった幾多の書類に埋もれて、それは確かにあった。

では、電気鍋を使って炒飯と参りましょうか。材料は米100gを炊いたもの(なければご飯パック)、ゴマ油、卵、ネギだけ。五目チャーハンの素に裏面には作り方が書いてあるけど、面倒臭いので全て混合して一気に炒めてしまおう。冷蔵(冷凍)庫からご飯を取り出し、電子レンジで温めて(または解凍して)いる間に用意する。

と言っても、卵1個(リッチに行きたいときは2個)をボウルに溶きほぐし、チャーハンの素を入れ、ネギも刻んで投入するだけ。最後に粗熱の取れたご飯を入れてよくかき混ぜる。ちょうどご飯用しゃもじがあったので、それでかき混ぜた。電気鍋にゴマ油を入れ、火力を最大にセットして、鍋がある程度熱せられるのを待ち、投入する。

後は、ご飯しゃもじとかターナーで時々すくってはひっくり返してやるのをくりかえすだけ。取っ手がないので「鍋振り」はできない。卵かけご飯を炒めていく感じなので、初めは「大丈夫だろうか」とか思ってしまうが心配はいらない。テフロン加工の製品なら、新しいうちは滅多にくっついたりしない。

もうね、パラっとした炒飯とか考えず、なんかテキトーに混ぜているうちに卵が固まり、だんだんそれっぽくなってくるのね。強火で一気に、というのは理想だけど、それができない環境だったら、それなりにやり方を変えて対応すればいい。火力が弱い電気鍋でも、炒飯もどきの物なら作ることができるってわけ。

さて料理(と言えるのか?)ができましたよ。もう面倒くさいので皿に盛らず、そのままスプーンで食べる。でね、これ、私だけかもしれないんだけど、けっこうビールに合うんです。熱のおかげ(?)か、終わりのほうはパラっとしていました。いや、これ本当でしてね、決して見栄を張っているわけじゃあござんせんよ。


【付記】
⚫︎ 「五目チャーハンの素」は永谷園の物を使いました。この手の商品を使うのは初めてですが、なかなか便利でした。お味のほうは、一切調味料を加えず、悪条件での調理ですので、そこそこの物でした。誇張表現をわりと好んで用いる乙山ですが、いくらなんでも……ね。

チームワークの暴走

今はたぶん平均的男性の体力以下の私だが、これでも中学の時は野球部だった。漫画『プレイボール』や『キャプテン』あるいは『ドカベン』などに夢中になり、将来プロ野球選手になれたらいいな、とか夢を抱く小学生だった。だけど中学生になると、圧倒的な体力の違いを思い知らされて、かつての夢はいつの間にか消えていくものである。

すでに夢は消え、惰性で野球部に所属していたんだけど、ある日主将が「明日から部活後、**の掃除をすることになった。よろしく」と言った。今では考えられないことだが、当時共同のわりと大きな公衆トイレが存在していた。だが、その公衆トイレは自宅の方角とは反対にあり、そこが通過点になる主将たちとは話が違うのである。

確かに公衆トイレの清掃をボランティアでするのは「善行」とは思う。でもチーム全体でやろうとするなら、どうして一言相談してくれなかったのか。決定する前に話し合いが持たれるべきではないのか。この理不尽な「命令」あるいは「強制」に不満を感じたのは、私と近い地域に住む部員数名たちだった。私たちは、やってらんねえよ、と帰宅した。

それからしばらくして部活後、部室で主将が「ちょっと話がある」と言い出した。公衆トイレに私たちの姿がないのを不審に思って、部員の一人を見張らせ、私たちがそのまま帰宅したのを確認した、というのだ。さらに「俺たちが試合に勝てないのはチームワークがないからだ」と主張し、「チームワークを乱す反乱分子」を制裁しようというわけだ。

制裁といっても、そのとき暴力があったわけではない。これは主将たちの名誉にかけて書いておきたい。だが、チームにとって私たちの行動がいかに害を及ぼすものであるかを説き、休憩時間における遊びの一切と、チームをおちょくるような言動(私はよくそれをした)の一切を禁止したのである。もちろん、公衆トイレの清掃は強制参加となった。

チームワークというのは試合中の話で、例えば守備のとき三塁ゴロになった場合、各選手は持ち場でじっとしているわけではない。左翼手は三塁手が後逸した場合を想定して前進する。右翼手は三塁手が暴投した場合を想定して、一塁後方のファウル領域にダッシュする。捕手も一塁前方のファウル領域めがけて走っている。

攻撃の時でも、ランナーが一塁に出れば、打者は一塁走者が二塁、三塁に進みやすいよう、できるだけ右方向に打球を飛ばすよう意識するし、どうしても一塁走者の封殺を防いで進塁させるために犠牲バントを行うこともある。まさに "All for one, one for all" だけど、野球のチームワークとは本来そういうものだと思っている。

ところが、部活後のプライヴェートな時間にまで踏み込んで何かを強制したり、休憩時間の言動を規制したりするのはチームワークではなくて、小さな全体主義である。そうして、ある理念を正当化(美化)し、絶対化(制度化)した時、ファシズムとなる。これは姿形を変えて、ふだんの生活環境にそれとわからぬようにして現れるから恐ろしい。

思い込みは強いけれど思慮のいささか足りない少年たちが、チームワークと全体主義を取り違えて(混ぜ合わせて)しまったことによる小悲劇であった、と今では思える。だけど私にとってよほど心の傷になったのだろうか、今でも悪夢の一つとして、当時の面々が出てきて苦しめられることがある。


【付記】
⚫︎ 私はどうも集団行動が苦手で、群れることを本能的に拒否してしまう性質があります。そして群れることで力を得たかのように振る舞う人も好きになれません。この種の出来事はたぶん、今でも運動系の部活動で起きてしまうかもしれませんが、できれば起こってほしくないですね。

味ぽんを見直す

Ajipon
関西人はおおむねソースとかぽん酢の類が好きである、と書いてもそんなにお叱りを受けることはないと思う。ウスターソースだけでもかなりの種類があり、さらに焼きそば、お好み、たこ焼き、とんかつ、など用途別に幾多の種類がある。また、関西地元の小さなメーカーのソースや、広島のオタフクソースとか東のブルドッグソースまである。

関西におけるスーパー市場のソース売り場はまさに百花繚乱のごとくだが、私はどういうわけか自宅(自室か)にソースを置いていない。職場の賄い料理でもわりと揚げ物、フライがよく出るが、たいていそのまま食べる。同僚には不思議がられるけど、ソースがなかったら死ぬわけでもあるまい。どう見ても関西人失格の男である。

そんな私だが、ぽん酢は大好きである。さすがに飲んでもいいくらい好き、とまではいかないけれど、鍋でぽん酢が薄くなったら豆腐などと一緒に全部口に入れてしまっても平気だ。冗談で、毎日鶏の水炊きでも良い、と言うと、飽きないですか、とよく言われるんだけど、たぶん飽きない予感がするのもぽん酢のおかげと言える。

ぽん酢ではてっちり(フグ鍋)、てっさ(フグ刺し)、または水炊き用で、つけて食べるタイプの「濃くて酸っぱいぽん酢」がいちばん好きかもしれない。柚子胡椒を知ってからは、ソップ炊き(寄せ鍋)にして、出汁に柚子胡椒を溶いて食べるのも好きになった。そこにタバスコを振ってレモンを絞り、ほんの少しぽん酢を垂らして食べるのが乙山流つけダレ(?)である。

製造者で大別すると、ぽん酢は三種類ある。醤油屋さん(亀甲萬、ヤマサなど)、お酢屋さん(ミツカンなど)、そしてぽん酢専門メーカーが作ったものではないかと思う。関西では最後のぽん酢専門メーカーのものに人気があって、「ぽん酢は**でないとダメ」という人も多い。少々高いけど、ファンになってしまうのもわかる気がする。

調理場の人がいない(1〜3月上旬)関係で、週末の夕食に鍋をすることが多くなった、ていうか、それしかする気が起きないから鍋ばっかり食べているけど、不思議と飽きることがない。粉末昆布と柚子胡椒があると、安心して水炊きができるのだが、ないのでヒガシマルうどんスープを使った寄せ鍋(具材は少ないけど)を作る。

ヒガシマルうどんスープである程度の下味は付いているので、器に取ったらぽん酢を少し垂らして食べる。醤油屋さんのはさすがに醤油の味が生きているなあ、とか、お酢屋さんのは柑橘系の香りが強くて良いねえ、などと些細な「ちがい」を楽しんでいると、いつの間にかぽん酢がなくなってしまった。

さて、どうする? って、近所には「たかはし鮮魚店」しかないのである。まさか、「あのう、ぽん酢を買いたいんで、車貸してもらえませんか」なんて会社に言えないでしょ? どうしても、の緊急事態でもない限り、私用で会社の車は使えないのだ。だったら「たかはし」さんに行ってみるしかないっしょ。たぶん、あるかも。

で、行ってみると、〈味ぽん〉しかなかった。なんだ、味ぽんか……と一瞬思ってしまったけど、それしかないんだから仕方がない。これ、自分で買った記憶ないんですよね。いつか、どこかで使ったかもしれないが、美味しいと思った記憶もないし。関西にいれば、もっと良いぽん酢はいくらだってあるので、つい……ね。

あまり期待もせず器に取って垂らして食べると……あ、意外と、ていうか、けっこういける? うそっ、もう一度食べるね……あれ、普通においしいわ、これ。もっとダメかと思っていたけど、醤油と酢がじつに「良い加減」にブレンドされている。確かに柑橘類の際立った香りとか、生醤油の旨みが、とかいうリッチさは全くないけど、これはこれでいい。

この懐の深さは何だろう? 例えば醤油の旨味が足りないんだったら、それなりの醤油を後から加えれば良いし、柑橘類が欲しければ、すだち、柚子、レモンなどを絞れば良いわけである。好みはそれぞれあると思うけど、とりあえずぽん酢一本で済ます、できれば安ければ安いほど良い場合、味ぽん以上のものがどれだけあるか、逆に考えてしまいそうになる。

しかも安いところが良い。庶民というか貧民の味方、ケチらずドバッとかけても許されるような気安さがあって、とても使いやすい。高級ぽん酢なら、こうはいかないものだ。もっと前から使ってもよかったんじゃないか、とも思う。でもこれは、今になって初めてわかるようなことなのかもしれない。ミツカン味ぽんをちょっと見直した。


【付記】
⚫︎ 味ぽんって、こんなに美味しかったっけ、というのが正直な気持ちでした。確かに、もっと良いぽん酢はいくらでもあるのですが、期待以上だったのです。食べるときに、それが想像以上だったら、何だか嬉しくなってしまいますが、実際は「それほどでもない」または「そんなにおいしいの?」くらいではないでしょうか。

プロフィール

只野乙山

Author:只野乙山

⚫︎ できれば「只野乙山=ただのおつざん」とお読みくだされば、と思います。

⚫︎ 文字中心のウェブログ。ほとんど一話完結で、どの記事をご覧になっても楽しめ(?)ます。文字数だけなら一冊の本に匹敵(凌駕?)するほどありますので、ごゆっくりどうぞ。

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